3.《ネタバレ》 問題意識の無い人達に、いかに意識を持ってもらうか?…これは最も難しいことの一つでしょう。簡単に言うと、この映画はそれに失敗している。社会問題に興味をもつ人達には楽しめる作りではあっても、自己満足の域を出ていない印象だ。テーマ性を前面に打ち出し過ぎて、映画としての見所や心に残る演出が少ないと感じる。
「軍を指揮する政治家たちに問題がある」などといったテーマなら、『ランボー 怒りの脱出』の方がよっぽど心に残る気がする。教授との対話を終え、学生が精神的に脱皮を始める、といった演出も全く説得力が感じられず、むしろ失笑もの。
3分の2を会話シーンで見せつつも、ダレさせない俳優陣の演技に3点。