6.《ネタバレ》 長いですね。
これがニコラス・ケイジだったら、と考えながら見てましたけど、ミッキー・ロークにしたことで、痛々しさが増大したと思う。
…この話は、ランディの無鉄砲さを、「観客が笑える」程度にまで持っていかないと、「もたない」話だと思うんですよ。正直、「おもしろい」と思いながら見ていたわけではないし、「まだ終わらないのか」と思ってしまいました。
もちろん、生々しい描写も必要である。
が、全体として、「痛々しいけど、やっぱり笑っちゃうな」というところまで持っていかないと、ダメだと思うのです。
ア氏は、「ミッキー・ロークの演じるランディ」に思い入れが強くなりすぎて、そこんところで失敗してしまったと思います。
ストリッパーに振られるとか娘に嫌われるとかいうエピソードも、シリアスに描きすぎなのです。
「痛々しさ」を感じさせながら、「やっぱり笑っちゃう」というものを見せるのは、とても技術が要ります。
中途半端ですね。
私は、笑って終われたら10点を上げても良かったと思います。
最後の試合で、観客を大笑いさせながら、エンドロールに持っていけば、「あの歌」もセンス良く思えるというものです。
このような出来で、最後に「あの歌」を聞かされると、もともと低かったテンションがさらに下がって、やりきれなくなります。
ア氏は笑いのセンスが足りません。
それとは別に、顔を大胆に整形して、ステロイドを打ちまくって肉体をビルドしたミッキー・ロークの役者魂は無視できません。
ただし、こんなに急激に大量のステロイドを使用したとなると、内臓や精神への影響が必ず出るでしょうから、心配ではあります。
ケリー・フォン・エリックはピストル自殺していますし、モーリス・ホワイトは若年性アルツハイマーです。
ステロイドは非常に危険です。そのうちミッキー・ロークの訃報を聞くことになるかもしれません。