7.《ネタバレ》 眺めのいい部屋=満たされた人生、はあそうですか。良かったですね。
というような気の抜けたコメントしか残らないけどこんなことでいいのか。
もしかすると、もしかすると、もっと深いウラがあってしかるべきなんじゃないのか。
ルーシーは人生最大の失敗をしたのかもしれず、ああ~セシルと結婚しとけば良かったのにねえ、この5年後には可哀相な彼女は…てな噂話の途中で話が終わったようなこととかさ。
それでも一時「満たされれば」よくて、それが人生のヨロコビなのじゃ、ということを言いたいのでしょうか。イギリスの話なのに?
かわいそうなシャーロットと、もっとかわいそうなセシルは、所詮誰かの「脇役」として生きればいいじゃん、というような扱いなんですけど、そんなんズルいんじゃないでしょうか。
やっぱここで話が終わるのは脳天気に過ぎるよなあ。
セシルいいじゃないですか。もともとすっごく好きな相手じゃなければ、情熱が冷めたとき相手にうんざりするということが無くてすみます。それに彼のほうは誠実でルーシーのことを好きなわけですし。理想的な結婚相手だと思うけどなあ。だってどんな相手と結婚したって数年後には、夫婦の会話の大半は事務連絡とか事務折衝になるわけですから、なまじ情熱的になった相手となら、うんざりする度合いもUPします。生活はルーティンですが、情熱は違います。
そして、どうも作り手はあんまり主役二人に感情移入しているようには思われません。私の想像では、弟のフレディに自分を模しているのではないでしょうか。フレディばっかりいいとこどりされている気がします。
ところで私の頭の中ではヘレナ・ボナム=カーターといえば猿、というヒドいことになっているので、いくらなんでもイギリス文芸作品に出たのなら(そして猿顔だったとしても)そのあと猿を演じるべきではありませんでした。役は選ばなくては。