4.《ネタバレ》 司馬遼太郎をして、百敗の民と言わしめたアイルランド人。
何より彼らの独特のユーモアが、アイルランド系の映画人にはあり、
それが映画ファンにとっては、たまらない。
最近のジョンカーニーやケネスブラナーをはじめ、面白い映画が多い。
本作は、納得いかない不条理が描かれるが、
それがギャングの存在や性の乱れとかそういうものではなく、
カトリックをめぐる歴史や、IRAなどの紛争の歴史が背景にあるので、
観ていて、簡単には心にストンと来ない。
それでも、どこかに信じられるものが一本あるのが、救いである。