62.《ネタバレ》 派手なアクションシーンを中盤までに寄せ集めて、カジノでの勝負をハイライトに持ってくる構成が 競合作品との差別化になっており、007というシリーズの持つフォーマットの強みを感じる作品です。 これは個人的なボンド観なんですが、ボンドの最大の強みは異常なLuk値の高さであると考えています。 008など彼より任務に忠実で屈強なダブルオーエージェントは設定上は存在します。 ボンドはハニトラにもほいほい引っかかるし敵の罠にも割と簡単に引っかかる隙の多い男です。 でも運に任せるしかない場面でしっかり不利を覆すから大勝負にはボンドが選ばれるのだと思います。 そうしたMのボンドにたいする理屈をこえた信頼がなんとも英国風じゃあないですか。 歴代のボンドたちは、とりあえず意味もなくギャンブルで大勝ちして強運の片鱗を見せつけてきました。 本作はそんなジェームズ・ボンドに宿命的に課せられた大任に筋骨隆々の新人が挑み なんとか襲名を果たすお話であると私は見ました。 毒を盛られて死にそうになったところを偶然通りがかったヒロインに助けてもらったり 天才とポーカーで争って強運でねじ伏せたりするのは、ボンドになるうえで必要な通過儀礼なのです。 女運がないのもボンドの宿命なのでその点については気の毒でしたね。 【伊予柑】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2023-08-13 17:50:26) |
61.007シリーズを1作目から見直してきてやっとたどり着きました。(ブロスナン007でいつも挫折していたのですが、やっと見終えた)で、クレイグ007ですが、キャラとしては素晴らしい。ただ、超人すぎます。又、最新技術なんだろうけど、ド派手なアクションシーンがカット多すぎて、何が何だかわからない。あと、MI6の設備もグラフィックだらけで、ガチャガチャ、訳わからない。せっかくストーリーも登場人物も抜群なのに、もう少し落ち着いて欲しい。 【代書屋】さん [DVD(字幕)] 8点(2023-01-16 13:01:14) |
60.《ネタバレ》 自分の中で007は様式美が全てみたいなところがあるのでまあ大体6点とか7点とかそういう点になってしまいますが本作は8点にしました。原作への忠実さだけでなく、強そさやスパイとしてのリアリティなど、個人的には史上最高のボンドかと。ポーカーに時間をかけて戦闘シーンを減らしたのは賛否両論あるかもしれませんが自分は良いと思います。緊張感のある序盤のモノクロシーンから終盤の鮮やかなイタリアのシーンなど見せ方も素晴らしかった。エヴァグリーンも最高。 【なす】さん [インターネット(字幕)] 8点(2017-08-08 19:53:28) |
59.007の音楽を使った某バラエティ番組見て何か懐かしく思い、「寅さん」シリーズでも観るつもりで借りてみました。007をまともに鑑賞するなど高校時代以来かもしれない。 欧州のアートフィルムのようなシックなモノクロの出だしから、一転カラフルなトランプ舞うセンス良いアニメーションのオープニング、さらに一転アフリカを舞台にした超高所恐怖症的肉体アクションへと・・あまりのUpdateぶりにビックリしました。「安定のワンパターン」どころか最新鋭のアクション映画として充分通用する作り。 舞台は超セレブが集う秘密のカジノ大会へと。確かにゲームや心理戦をもう少しじっくりやってくれたら・・という感じはしますが、視覚的要素や雰囲気はとても良かったです。こういうゴージャスな舞台は007ならでは。 ただ大会が終わった後はパワーダウンしてしまった感じで、しかもダラダラ長かったのが残念。 シッフル一味がどんな手を使っても金を取り戻しに来るのは必定で、MI6も万全の態勢で防がなければいけないはず。なのに呑気に祝杯上げて、当り前のように攫われて拷問・・この辺りの流れの納得の行かなさはC級映画でも見てるような。ヒロインももう一つ説得力がない。「女王陛下の007」のトレイシーは、ある意味変人で傑物で、いかにもボンドの伴侶に相応しいという感じのキャラだったけど、今回の人は他の歴代ボンドガールと何が違うの?って感じ。 最後の豪快版「ヴェニスに死す」と、最後の最後にあのセリフが登場する演出は良かったです。 【番茶】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-04-17 20:17:56) |
58.《ネタバレ》 ダニエル・ボンドの原点を確認するために再鑑賞。初回鑑賞時はかなり感動したのですが、改めて観るとやや薄味の印象。でも自分の中では歴代ボンド最高です。 【kaaaz】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-02-07 04:38:29) |
57.《ネタバレ》 濃い、とにかく濃い。 ダニエルボンドの写真を初めて見た僕の拒否反応は凄かった。「あんなんボンドじゃないやい!」もちろん当時は見なかった。その後DVDで見た僕はひどく後悔する事になる、もちろんとても面白かったんだから! にしても本作の密度は今回改めて見たが凄い。パルクールなチェイスから、空港での攻防、そしてポーカー勝負にベネチアでの死闘。これだけでも相当派手で見応えバッチリだが、その間にもヴェスパーとボンドとの悲しいラブあり、解毒あり、階段での格闘ありと、とにかく詰め込みまくり。ただ全くそれが気にならないくらい静か動を上手にブレンドして進行し、見ていてグイグイ引き込まれるんだから堪らない。 無骨なダニエルボンドの荒いアクションもなんとも危なっかしく見ていてハラハラするし、それでいて人間味の溢れる表情と一点を見る青い目がとてもクールだ。 それに今回の一番の悪役ルシッフルもなかなかイイ悪役っぷりで、ポーカー戦での彼はとてつもなくカッコ良い。まぁ情けない面がちょい多いけどね。 Qも秘密兵器も無ければ、ユーモアも少ない本作だけれど、これもまた新しい007の形だったのだと改めて思う一作だ。 【えすえふ】さん [DVD(吹替)] 8点(2015-11-18 12:23:24) |
56.良い意味で本来の007とはかなり違う。 金髪のジェームズ・ボンドに違和感あるが結局は中身。007のなかで傑作だと思うし好きです。 ライセンスをもらう前のストーリーやカジノバトル、そして悲劇のラスト・・見所は満載。 |
55.ダニエルクレイグが新007を見事に演じていて素晴らしい仕上がり。 景観の美しさに、かっこいい車、美女、そして渋いジェームスボンド。 男じゃなくても、なってみたい!と憧れてしまう。ブルーレイ買おっと! 【ギニュー隊長★】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-07-04 12:35:23) |
54.《ネタバレ》 僕の最初の患者は、僕よりも少し年下の彼女だった。少し暑いくらいの部屋の空気に混ざる、朝の静けさは彼女の心にどう映っただろう。僕はそう言うことを考えられないまま、機械的な質問ばかりを投げかけた。本当は分かっていた。僕は彼女の事を、彼女たちと僕たちの持っている関係以上に考えてはいけないなんて言う事は、とうに。 「先生、明日帰りたい」 悪い笑顔でそう言う冗談を言う彼女に、僕は頑張って寝ていなさい、と言葉を掛けるけどそれ以上のことは出来ない筈だった。 「散歩、いこうか」 ナースの足音が遠ざかるのが聞こえて、え?と二人共が言う。言うつもりのなかった言葉がするりと口から零れていた。疲れていたのだと思う。けれど、僕の心の中に毎日少しずつ詰まっていく重いものがだんだんと大きくなっていった。 忍び足で、堂々と連れ出した彼女はいった。 「外ってやっぱり寒いんだね、先生」 悪い笑顔で車椅子を押される彼女は、僕の気持ちを知っているのかもしれない。 彼女がいなくなる日、熱病にうなされた僕はそこにいる事が出来無かった。 彼女が僕と過ごした部屋で、僕の心の重りは二度と外れなくなった。僕に力があれば。目を閉じて呟いた。 後ろから肩を叩く同僚が僕を励ます。彼女は無事に退院したから大丈夫。あとは僕に任せてよ、と。 余り違わないはずの僕らの、致命的スペックの差が、さらに大きい差を生む。僕よりもずっと上手く隠密行動をして見せたのだ。空いた時間にいくら呪ってみても、僕の呪いを跳ね返す頼りがいのある性能の彼には全くもって通じないのだった。 今日のジェームズは凜々しくて、知的で、機敏で。だけど何回死んでもおかしくないくらい、ヘマをする。 いつものジェームズも何回死んでもおかしくないくらいなんだけど、間抜けなんだ。見た目もいつもの彼らの方が精悍でとても業務に耐えられる感じがしないくらい端麗で見栄えする。でも、今日のジェームズの方がずっと仕事が出来そうだ。 たぶん、僕らが愛して止まないジェームズとは何か根本的に出来が違うんだろうな。 あれだけ大雑把で、毒を盛られて捕まって。通常操業のはずなのに、どうしようもなくジェームズなのに、意欲旺盛で頼もしいもんだから従来のジェームズをこよなく愛する僕たちは、新しいジェームズには敵意むき出しなのである。 そして、面白いだけになんか腹が立つ。 【黒猫クック】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2015-03-21 00:20:35) |
53.《ネタバレ》 ロードトゥパーティジョン、ミュンヘンを観て、気になる俳優さんがボンドに選ばれたので、ちょっと嬉しかった記憶があります、期待を裏切らない新生ボンドでしたね。 【追記】新作に向けて再鑑賞、ほとんど忘れてたけど、チンコ拷問だけは忘れられ無い。 【ないとれいん】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-01-22 08:39:43) |
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52.《ネタバレ》 過去にボンド役が変わるたびにイメージを変えていたボンド像の変更が全てマイナーチェンジだったと思えるくらいに、今作のボンドは衝撃的だった。ひと言でいうなら、アブナイ奴です。でも、もの凄く魅力的でした。冒頭の追いかけっこの後、大使館に押し入り銃口に囲まれた時の不敵な態度。あれで期待感が一気に高まり、それは最後まで裏切られなかった。暴走の魅力、とでも言うのだろうか。同時に、ポーカーの休憩中に大立ち回りを演じた後、部屋で強い酒をあおり懸命に落ち着きを取り戻そうとするあたりに、ただのスーパーマンではなく、ナマの人間を表現しようという努力も感じられた。アクションも、元祖アクション映画シリーズの誇りにかけて頑張ったって印象だった。これまでのボンド像を否定はしないが、もう後戻りできないくらいにやってくれました。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-04-05 01:13:34) (良:1票) |
51.今の時代に合った、洗練された007になっています。 洗練されすぎな感も否めませんが、文句なしにスタイリッシュでかっこ良い。 車の宣伝用のカットは少々苦笑いでしたが、それ以外は文句付けようが無いと思います。 とにかく新鮮味と迫力はピカイチ。 【タックスマン4】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-10-18 02:21:13) |
50.昔、この痛さばかりはご婦人方には絶対にお分かりになられない痛みとある野球評論家が言ったのを思い出しました。 初めて知るルールのポーカーで興味深かったです。一回やってみたい。 平成22年9月27日追記 再度見直して、さらに面白かったのは珍しい。とくによかったのは、このシリーズ特有の 妙な馴れ合い、例えば銃をつきつけてもすぐ撃たない、意識を失ってても殺さない みたいな面があまり見られず、あったとしても撃たないなら撃たないなりの、殺さないなら殺さないなりの理由がちゃんと説明されるのは、自分的にはすごく快適だった。 エヴァ・グリーンちょっとアジアっぽい感じもあって綺麗ですね。しっかりした化粧よりも薄化粧時の方がいい 恋愛映画としても秀逸だった思う 【rhforever】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-10-14 10:30:53) |
49.《ネタバレ》 最初の命がけのアクションシーンでまずどきどき、引き込まれる。ダニエル・クレイグがどんどんかっこよく見えてくる。007は永遠に不滅だね。あ、それにしてもヴェスパー役のエヴァ・グリーンが美しい、あの結末はちょっと悲しい。 【HRM36】さん [地上波(吹替)] 8点(2009-10-13 00:11:57) |
48.《ネタバレ》 007シリーズ初見の作品ですが、スピード感があってすごくおもしろい。開始早々からすごいアクションの連続で引き込まれました。リメイクっていっても現代風にアレンジしているので、すごく新鮮な仕上がりで、続編が非常に楽しみな映画です。あ、後半のラブラブシーンあんなにたくさんいりませんね。そこだけ残念。 【サバミソマン】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-08-01 10:12:30) |
47.《ネタバレ》 予想以上に面白かったです。ボンドガールをめろめろにする彼ですが、その強靱な下半身がいかにして鍛えられたのかも良くわかりました。 【あげどん】さん [DVD(吹替)] 8点(2009-07-08 12:55:57) |
46.《ネタバレ》 007シリーズは、過去にTVでいくつか&最近ブロスナン版を2本観てるのですが、英国紳士がちょっとオシャレでハイテクアイテム使って大暴れ…的なイメージ…まあ、ワタシの勝手なイメージなのでしょうが、そんな今までの雰囲気がかーなーり排除された作品ですね。ダニエル・クレイグのシブい顔つき(ちょっと怖顔だけど(苦笑)):マッチョな体、そして 寡黙で野心に満ちた目とそのしぐさは、今までのボンドのイメージをいい意味でくつがえしましたねー 変に小道具に頼らず肉体派な演出も○ 途中のカジノのシーンはちと長かったけど、なかなか硬派な内容で良かったデス 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-06-17 07:55:51) |
45.《ネタバレ》 初めて007を見ました。オープニングのアニメーションから引き込まれましたし、ボンドが爆弾を持った男を追うシーンは凄かったです!常にドキドキ感があって面白かった!これから積極的に007を見ていこうと思います。あと、ボンドが拷問されるシーンはちょっぴり笑えました。 【エムシュー】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-04-27 12:20:22) |
44.《ネタバレ》 今までの007シリーズとは別のシリーズになっています。おしゃれなスパイ映画ではなく、アクションを中心としてハードボイルドです。ヴァイオレンス(残虐殺害シーンや拷問)は無いほうがいいと思いますが、”新生ボンド”の意味を込めてあえて挿入したのでしょう。(それならMの年老いた役者を変えるべきと強く思いましたが)カメラワークは、心憎いまでに、細かいところまで行き届いており飽きさせません。スパイ映画特有の裏切り、どんでん返し、恋愛も当然盛り込まれています。冒頭の超絶追跡シーンは映画史上に残るでしょうか。あそこまで高所に行った例を知りません。アイデアの勝利ですね。空港シーンもそこそこの出来です。しかしカジノの長いシーンはいただけません。勝負は一度でつけましょう。毒をもったり、ナイフで殺そうとしたりはご法度です。ここは頭で勝負するシーンです。敵の中ボス(ル・シッフル)が雇い主にボコボコにやられるシーンは不要です。あれで「あ、こいつは弱いんだな」とわかり、緊張感が失われます。そもそも中ボスがテロに失敗した損(株の損)をカジノで取り返すというのもよいアイデアとは思えませんね。もっと悪いことを企みましょうよ。またボンドの正体が最初からばれているという設定もマイナスです。正体がばれるかもしれないというサスペンス感が失われるからです。ヴェスパーですが、お化粧が濃すぎるような…。それはさておき、最後は「ボンドを助けるために命を犠牲にした」としたいようですが、そうはなっていないと思います。恋人がいましたし。でも自ら死を選らんだようにも見えましたね。ヴェスパーが裏切っていたのなら、ボンドを拷問する必要もないはずですが。銀行でお降ろしたお金の入ったカバンをもっていきますが、1億数千万ドルもの大金が1銀行で降ろせるわけがありませんし、カバン1つに入るわけもありません。また降ろす必要はなく、別口座に振り込めばいいですね。最後、ボンドがいきなりミスターホワイトを撃ちますが、相手が悪者であると確認しなくていいんでしょうか?いろいろ書きましたが、質の高い映画であることに間違いありません。新生ボンドにドライバティーで乾杯! 【よしのぶ】さん [DVD(吹替)] 8点(2009-04-04 15:20:35) (良:3票) |
43.《ネタバレ》 『慰めの報酬』が続編の形をとっているというのであわてて視聴。ダニエル・クレイグがいい。脚本もよく考えられている。従来の軽薄なノリが消え、非現実的なガジェットもなくなり、明らかに路線が変更されているが、スパイもののかっこよさというイメージも、ボンドのセリフも、うまく活かされている。マティーニがいつもの「ステアではなくシェイクで」じゃないのが気になったが、これも原作どおりということらしい。メインのカジノのシーンが少し長すぎる気もするが、まとめ方はよい(しかし、結局全部勝負しているので、手札の良し悪しが勝ち負けになっているだけではある)。拷問でヴェスパーが無事だった理由や、裏切りの背景にも不自然さがない。ただ、冒頭のガンバレル・シークエンスでの登場が、いま一つかっこいい感じがしない。人のことは言えないが、ダニエル、足短くないか? 【mohno】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-02-18 03:48:16) |