16.《ネタバレ》 これは傑作。とにもかくにも、ジェイク・ギレンホールの病的に鋭い目つきがいい。この目力がすべてを物語っている感じ。 どうしても実際のニュース番組と比較して見てしまいますが、当たらずとも遠からずではないかなと。ある意味で主人公ほど〝ガッツ〟のある人間は現実には少ないかもしれませんが、モラルのぶっ壊れ具合はよく似ている気がします。むしろ主人公は、多少の演出を加えつつも基本的に現場を追うことにこだわったわけで、薄っぺらなイデオロギーを振りかざしたり、そのために事実を捻じ曲げたり捏造したりはしていません。その意味では、よほどジャーナリストとしての矜持を守っていたと言えなくもありません。 ただし、主人公のモチベーションがカネなのか、名誉なのか、承認欲求なのか、今ひとつ判然とせず。また、主人公にもテレビ局にもいつか〝神の鉄槌〟が下されるだろうと期待していたのですが、それもなし。より過激なニュースをエンタメ感覚で求める視聴者の1人として、こちらまで共犯者になったような後味の悪さを残して終わるわけですが、それもまた一興でしょう。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 8点(2021-12-26 02:44:06) |
15.基本的に後味の悪い映画は好みではないのですが、映画評論家の有村さんが薦めていたので視聴してみました。 結果として、さすがというか当然というか、凄く良かったです。 これを見て、映画は食べず嫌いをしてはいけないな・・・と心から思った作品。 脚本が素晴らしいのはもちろんですが、それを見事に演じ切るジェイク・ギレンホールの存在が説得力を増していると思いました。 【めたもん】さん [インターネット(字幕)] 8点(2020-06-22 19:38:48) |
14.《ネタバレ》 この映画は凄いです。 この映画のために10キロ減量したというジェイク・ギレンホールのギラリと光る目の表情なんか、いかにも夜に生きる男って感じでした。。 人間のクズっぷりを、とても重圧なセリフとシナリオで描いていてリアル感が伝わってきます。 人間を信用できない男がよく描かれていました。 レネ・ルッソが当時60歳。 全然そんなふうに見えません。 そんな若々しく魅力的な彼女が、体を許すことを拒んていた相手に、最後は魅了されるという、その変化に恐ろしさを感じました。 主人公が悪に染まっていく過程は、海外ドラマ「ブレイキングバッド」を思い出させました。 ブレイキングバッドが好きな方にお勧めです。 【クロエ】さん [DVD(字幕)] 8点(2019-09-30 21:12:17) |
13.アスペルガー尊大型のような主人公。全く共感できない映画ですが、緊張感と嫌悪感に参りました。 【ProPace】さん [地上波(字幕)] 8点(2018-09-25 22:24:49) |
12.表情が一つ一つ無を感じさせるルイス・ブルーム。 映画という形で切り取って切り取って、 非情に感じるものの、 カネカネな世の中にこんな人って実は半数くらいの割合なのでは。 自分自身もそうかもしれない。 だとしたら、カネカネを責められるだろうか。 映画内でも、衝撃度さえあれば映像を買い取るシーンがまま描かれており、 そこに道徳心が少しでも入ろうとするも、すぐに否定される。 さて、それでもキレイに人生を送り、キレイに死を送るだろうか。 鑑賞側の置かれる状況により、偽善も義務もすべてが捉え方が変わりそう。 また、数年後に見てみよう。 【元祖】さん [インターネット(字幕)] 8点(2018-04-02 17:39:10) |
11.《ネタバレ》 主人公くらい頭の回転がよく、弁が立ち、悪知恵が働き、行動力があり、リスクをいとわず、いつも冷静で、さらに車の運転がプロレベルであれば、なにもこんなゲスな仕事でなくても全うな分野で十分成功できるだろうに。 と、製作サイドが全く期待しないような感想をいだきました。 さてこの主人公はどんな死に方するんだろう、と期待半分で観ていたので、このラストは意外でした。ですが、よくよく考えてみると「アリかも」と思えるようになりました。こっちのほうがリアルですよね。おそらく、いろんな分野で成功をおさめた人は、この主人公ほどではなくても、ビジネスを立ち上げる時にはいろいろ危ない橋を渡ってきているのでしょうね。世の中甘くはないですね。 と、製作サイドが全く意図していないような人生の教訓を学ばせていただきました。 【la_spagna】さん [DVD(吹替)] 8点(2017-11-10 23:07:06) |
10.《ネタバレ》 TVにおいては映像こそが力。より臨場感を伴って、刺激的であればあるほど価値が上がる。一応「視聴はご自身の判断で」とか言って流す責任は取らないのもヤラシイ。こんなTV局のディレクターらも相当イっちゃってるんだけども、怪物ギレンホールに比べりゃまだまだ。目ばかりギョロギョロ大きくて薄っぺらな笑みをふりまき、御宣託めいた理屈をまくしたてる。ジャンクワードをつなげてるだけなんだけどな。 こいつの冷やっとする人間性の欠落した感、もうギレンホールが凄い。事故に遭った同業者をカメラに収める時の、その何の情も無い顔、暗い目。悪魔かと思う。この場面、担架で運ばれる負傷者の目線で描かれているので殊更ルイスの非情さを感じる。 一人でTVを見て笑い、繕い物も一人でやる。いつも一人。相棒を募っても本物の仲間になんかなれっこない。こいつは他者に与える情なんか持ち合わせていないから。警官が人間らしい怒りを向けても、女性ディレクターが特ダネに感謝を寄せても、いつもニヤニヤして一人でぬるん、としている。あー気分悪い。ナイトクローラーとは良く言えている。闇に徘徊する暗い生き物、できれば人生で出会いたくないものだ。だけど私も「刺激的な」画を求める視聴者の一人。ルイスばかりを悪く言う資格はない。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-10-18 00:02:56) (良:1票) |
9.映画というフィクションでありながら、昨今の文春砲など内容的には金儲けのためならなんでもありというものは、 この業界ではあり得ることだろうと思った。そして、意外にパパラッチって安いのねと。 何れにしても、映画としては、迫力ある映像と演出、脚本がよくできており、非常に面白い。 もともとゴマキの弟のようなコソ泥がのし上がるためには、なんでもするというちょっとダークな主役なだけに、 後味が悪いというところを除けば、この映画が評価が高いのがわかる気がします。 【シネマファン55号】さん [インターネット(吹替)] 8点(2017-09-06 16:03:03) |
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8.《ネタバレ》 大好物。 サイコな主人公が夜な夜な事故現場にスクープを撮りに行く・・・。こんな設定の映画は初めて。 ジェイク・ギレンホールのハマり方がすごい。後味の悪さが最高に気持ちいい。 達成したい目的のためなら何でもする男の真髄。緊張感あり。 【カジノ愛】さん [インターネット(字幕)] 8点(2017-05-15 21:24:56) |
7.《ネタバレ》 【2020.2.4追記】改めて鑑賞。やっぱりジェイクギレンホールの演技がすごい。彼はブロークバックマウンテンやミッション8ミニッツ、プリズナーズなどそれぞれ全然異なるキャラクターを見事に演じきってます。映画自体の後味は決してよくないけど、良作だと思います6点→8点に変更。【更新前】いやぁ、主人公のジェイクギレンホールのいかれっぷりの演技がすごいですね。なんか流暢に持論をまくしたてる部分も不気味さがすごい。最後のハッピーエンドが後味を更に悪くしますが、あのエンディングだからより忘れられない映画になってもいます。 【珈琲時間】さん [DVD(字幕)] 8点(2017-02-18 19:03:07) |
6.《ネタバレ》 何の取り柄もない、偏屈な無職の男がひょんな事から事件に出くわして写真を撮り、そのネタをテレビ局に売りつけることが出来た。そこから報道カメラマンの仕事をするようになる。助手を雇い段々とプロっぽくなっていくのだが、次第に特ダネ欲しさに悪に手を染めていく。ネタを創りこんでいくのだが、その悪どさは半端ではない。殺人未遂や不法侵入は当たり前で、最後は人殺しに手を染めるのだが。結局、ズル賢いので足がつくこともなく、ひとり生き残る。テレビ局の女性ディレクターは悪と判りながらも、良いネタを持ってくる彼のネタを今後も買うのだろう。警察の尋問は嘘ばかりで、ヘドが出そうだった。最後に何も知らない新入社員が、こいつの会社に数名入ってたが、ネタにされないうちに気付いて早く逃げだすことを切に願う。何とも後味の悪い作品だ。 【SUPISUTA】さん [DVD(字幕)] 8点(2017-01-29 00:15:35) |
5.《ネタバレ》 生まれもっての偏屈な性格とプライドの高さから周囲の者とうまく馴染めず、社会の底辺を這いずりまわるような生活を送っていたコソ泥、ルイス・ブルーム。学歴も特殊な技能もなくまともに面接すら受けられなかった彼は、ある日、事故現場の凄惨な映像をカメラに収め、テレビ局に高値で売り捌く報道カメラマンという仕事と出会う。血まみれで横たわる被害者、銃を振り回す犯罪者、嘆き悲しむ家族たち…。人々の歪んだ好奇心を満たすために、瞬く間に消費されてゆくカメラの向こうの赤の他人たち。直感的に自分に向いていると感じた彼は、次の日にはカメラを買い求め、刺激的な〝画〟を撮るために夜の街を彷徨い歩くようになるのだった。持ち前の執念深さと冷徹な性格から着実に実績を上げてゆくルイス。新たに助手も雇い、厳しい視聴率競争に明け暮れるテレビ・ディレクターという顧客も確保した彼は、さらなる飛躍を図るため、人として踏み越えてはいけない一線を易々と越えてしまう――。人の不幸を食い物にして金を稼ぐそんなパパラッチたちの世界を描いているのだが、いやはや、これが実に面白い。ぎょろりとした目で訥々と持論を述べる気持ちの悪い主人公(ジェイク・ギレンホールがまさにはまり役!)に、最初は嫌悪感しか湧いてこない。だが、彼のそのプロに徹した仕事ぶりに、観客である僕たちももっと刺激的な画を求めてしまうようになるのだ。人の不幸は蜜の味とはよく言ったもの。最後など、彼の違法すれすれの計画がうまくいくようにと思わず応援してしまうほどだ。表向きは嫌悪感をあらわにしながらも、それでも本音では刺激を求めてしまう。人間とは罪深い生き物だとつくづく考えさせられてしまう。最後、この主人公に当然のように正義の鉄槌が下されると信じていた観客の期待を軽々と裏切る、後味の悪い展開も巧い。誰もが心に抱えているだろう闇を巧妙に突く、高度に考え抜かれた完成度の高い脚本だ。なかなか刺激的な映画体験をさせてもらった。この監督の次回作も期待して待ちたいと思う。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-12-21 22:59:14) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 もうほんとイヤなやつ、ルーとニーナ。 ジェイク・ギレンホールの役作りには感心しました、他の方も仰る通りトラビスです。 縫い物とアイロンがけをし、観葉植物に水やりをかかさない孤独な男。どっかで観たなぁ どんな根拠があるのかしらないけど人を見下してる、ナルシストなんでしょうね そして屁理屈のオンパレード、やってることは下衆の極み。 ニーナもイタい人です、あのメイクがそれを物語ってる 「人の不幸は蜜の味」悲惨な映像を安全な場所から高みの見物をしてる視聴者 下衆の勘繰り、下衆ワールドな映画でした。裏街道サクセスストーリー。 これをどう捉えるかも映画を観た人に委ねるというラストでした。 。。。私は、、、いつまでも続かないぞと。「スカーフェイス」のトニーもそうだったもんね。 裏街道、薄暗い部屋からは一生出られない人生、レオンもそうだった でもルーはそれを気にしない人だろうな 映像はすばらしく、闇と光のくっきりとしたコントラストが美しい 下衆な内容だけど映画としては一級品だと思う ギルロイ、アートな兄弟ですね。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-10-12 09:58:55) (良:1票) |
3.いい映画。 ぐいぐい引き込まれるストーリーに、主役の怪演。 タクシードラーバーと比較して語られるところも嫌いじゃない。 |
2.《ネタバレ》 とにかくジレンホールの演技に尽きる。もちろん脚本自体素晴らしいけど、彼なしではこの映画は語れないですね。これでノミネートされないなんてアカデミーは頭がおかしい。くすっと笑えるブラックなネタが多く、特にルイスとパートナーの面接、交渉のシーンが面白かった。テレビ業界の裏側が描かれていますが、確かに報道番組で人が一番興味を持つのは実は殺人事件や交通事故の経緯や犯人の行方かもしれないですねぇ…。日本にはアメリカほどこういうパパラッチはいないでしょうけど、テレビ業界の闇の部分、恐ろしさを感じた。最後はルイスに罰が当たると思いきや、そのまま成就するというラストも秀逸。なかなか胸糞悪いけど、それがまたいい。ルイスを見ていてあぁ自分は出世できないタイプの人間だなと感じました。あの交渉の巧さは勉強になります。エンドクレジットは途中で「あっ、アハ体験や」って思いました(どうでもいいか)。 【素晴らしき哉、映画!】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-09-21 23:45:20) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 「プリズナーズ」のジェイクが好きなので、今作は2か月間の役作りとの事で期待していました。新宿シネマカリテで初めて観ましたが、雨の平日午後にも拘らず満席だったので、更に期待が高まりました。箱庭ゲーで深夜徘徊する感じで好みですが、思っていたよりは普通でした。紹介記事でよく見かけるジェイクの変顔はごく一部だけですが、知的で饒舌なキチガイを堪能できました。助手にイラッとし始め、スクープを自分で演出していく箇所から、助手を始末する箇所は自然な流れで特に良かったです。中華料理店の張り込みからカーチェイスに至る緊張感は素晴らしいです。ディレクターとのラブストーリーに発展するかと思いましたがお互いが高まって丁度良い所で終わってしまいました。本番中ディレクターが司会者に次々に指示を出して、司会者が視聴者を煽るような台詞を何度も吐くのは面白かったです。ラストで会社が拡大しているのはあまり現実的ではないかなと思います。豪邸と中華料理店の銃声が他の映画と比べ鈍くて本当に恐ろしく、良く録れていると感じました。日本は職歴なしの40代で新規に何かを始める事を徹底的に阻止する社会ですが、テレビとネットを駆使して日夜自分の刃を研ぎ澄ましてきたルイスは一線で働く者も得意の弁舌で従えてしまい、映画の人物とは言え強い存在であり大きな勇気を与えてくれました。 【DAIMETAL】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-08-29 00:26:02) |