6.冒頭から延々と続くオトコ達の会話を聴きながら、最後までこのままだったら相当面白いだろうなと思ったら、ユマが加わったけど本当に最後までいったのが驚きと同時に新鮮だった。
冒頭の他愛もない会話から全然飽きることのなかった80数分間。
10年前の事件に対する3人の距離感の違いが面白すぎる。
果たして真相は結局なんだったのか?
イーサンにとっては自分と寝なかった女が自分とは違う男と寝たことに対してどうしても正当化したいだけだったのかもしれない。
そういう彼の粘着的な性格は冒頭の二人の会話の中から、彼の暴力性からも見て取れる。
ロバートにとっては10年前の出来事は親友イーサンに対する嫌がらせが込められており、ユマを本当は愛していなかった。
その罪悪感は実は彼の心の片隅に消えることなく10年間ずっと残り続けていた。
ユマにとっては10年前の出来事なんてどうでもよく、ロバートを愛していた末の出来事と認識していた。
しかし、ロバートが実は自分を愛していなかったことや、イーサンの粘着的な性格に切れて一計を謀ったということか。
イーサンは実は逃げたかったけど、自分が計画した出来事が自分の思い通りにいかないと納得できない性格であり、自分だけが逃げるというシナリオを描いてなかったからどうしても自分だけが逃げるわけにはいかずにドラッグを捨てることとなったと自分は理解した。
ユマは昔の思い出をぶち壊した二人をやり込めて、ロバートは過去を清算して清々しい気分になり、イーサンに感謝した。
計画したイーサンだけが一人罰が当たるというストーリーは本当に実に面白い。
行ったり来たりするカメラワークだけでなく要所要所凝った演出方法もまた素晴らしかった。