38.ここのコメントが、希に見る程の大絶賛、高得点なので、「まったく、大袈裟なんだから・・。何時からみんな『ホラ吹き』になったんだ・・。」と訝しく思っていました。でも、「騙されたと思って」見てみると、全コメントが「ホラ」ではないと気付きました。おかげで「息子」の気持ちがよく分かりました。皆さん、信じてあげなくてゴメンナサイ。映画を見たら、私もホラを吹きたくなったので、「ホラ・コメント」をしてみます・・・。 『映画史上最高傑作にして究極のファンタジー映画。父子愛の深さは、「ライフ・イズ・ビューティフル」を軽く凌ぐ。回想シーンの幻想的な世界観と映像は圧巻であり、フェリーニ作品が稚拙に見える程芸術的に素晴らしい。それでいてウエルズが水野晴郎に思える程緻密なのである。ユーモアを交えつつ巧みに伏線を張りめぐらしたプロットは、ルビッチやワイルダーも舌を巻く。しかもサスペンス・タッチな展開は、バートンを「痩せたヒッチコック」と呼んで讃えたい。サーカスの場面では、マクレガーがチャップリンも真っ青の命がけのアクロバティックな演技を見せてくれる。さらに驚くのが、ベトナムの緊迫感溢れる銃撃戦のシーン。「プラトーン」など比較の対象にすらなり得ない。また、父親役のアルバート・フィニーの演技も見逃せない。真顔で平然とホラ話をする姿は、「ユージュアル・サスペクツ」のケビン・スペイシーを越えており、私は完全に騙された。彼こそ、真の「カイザー・ソゼ」である。女優も負けていない。アリソン・ローマンの美貌たるや、あのグレース・ケリーでさえ久本マチャミに見える程美しく光輝いている。しかも本作では、その彼女がなんと大胆なラブ・シーンを見せてくれるのだ。私の隣の席にいた男子高校生は興奮して鼻血を滝のように流していた(あれ程の血を見たのは「キル・ビル」以来だった・・)。魅力的なのは人間だけではない。冒頭から登場するビッグ・フィッシュ。これが「ニモ」よりも可愛いのだ。子供が夢中になるのも無理はない。そして、最大の見せ場は、号泣のラストシーン・・。「ニュー・シネマ・パラダイス」の比ではないのだ。バスタオルが数枚あっても足りないくらい涙を流すことだろう。現に映画館は涙の洪水で池のようになり、終いにはビッグ・フィッシュが泳ぎ出す始末だった。これには本当に驚いた・・。』 「ホラ」かどうかは映画を見て確かめて下さい(笑)。 【STYX21】さん 7点(2004-06-02 21:54:49) (良:3票)(笑:6票) |
37.面白かったんだけど、どうも今一つ入りこめなかった、というより入りこみたくなかった。なんか見ていて辛かった。原因は不明。 【馬飼庄蔵】さん 8点(2004-06-02 19:59:28) |
36.童話のような作品。おとうさんが一から話してくれました。その話を疑いながらじっと聞き入りましょう。ひとつひとつじっくり聞きましょう。なんとなぁく見えなかったものが見えてきます。やさしいやさしい映画でした。 【杉下右京】さん 8点(2004-06-02 05:39:56) |
35.言葉作りがいいですね。よもや哲学的でありそして噴出しそうな行動の数々。 どこか星の王子さまに似ています。 【とま】さん 7点(2004-06-02 02:37:38) |
34.真実の中に見てきたような大ウソを散りばめた心優しき御伽噺。息子が妻につぶやく「みんな父が好きなんだ」。こんなお父さんならそりゃうちにもひとり欲しいよ。 【mimi】さん 8点(2004-06-02 00:45:54) |
33.エンディングの方ではとても涙があふれました。心が洗われた気がします。 【アンリ】さん 7点(2004-06-01 14:44:53) |
32.人生をいかに楽しむか、というのも一つの才能なんだと思うけど、この映画はその才能にとてつもなく恵まれた一人の男の物語。それは地味で平凡でぱっとしない、お金持ちでもなければどん底の貧乏でもない、しがない1人のセールスマンの生涯にすぎないのだけれど、彼はその唯一にして最高の才能のおかげでその人生をきらびやかに彩り、愛に満たされた最良の生涯に変えることに成功した。ストーリーの軸に父と子を据えたおかげで従来のバートン作品らしいウソっぽさは明らかに陰をひそめたが、自らの「好き」を臆面もなく画面の中央に掲げる素直さはやはり彼ならではのもの。これはティム・バートンの大好きな「サーカス」を人の人生にまで例えてしまったひとつのおとぎ話、だから美しい。記憶と現実、想像と実際、境界線を曖昧にぼかしたまま物語はストレートに「人生を楽しむ方法」を観客の心にぶつけて来る。詩的なストーリー、幻想的な映像、その中に生き続ける人々の息づかいの確かさに、滅多にないほど純粋な涙を溢れさせてくれて媚びない最高の映画。実生活でも子を持つ父親として大きな変化を見たバートンだが、過去の作品には見られない作品としての完結度の高さに、初めて生じたに違いない彼自身と作品との過去にない正確な距離感が感じられる。いささか飛躍しすぎのケはあるが、おそらくこれは常に人生への模索を作品を通して語って来たティム・バートンから、生まれたばかりの息子に宛てた、これは遺言なのでしょう。「息子よ、オレが最期を迎える時にはでっかい魚になって川に帰るぞ」そんな決意が伺われましたね。円熟期に入った彼の作品から、持ち前のおとぎ話感覚、ブリキのオモチャ感覚が失われていないことに安堵、そして涙。ブシェミ怪演。意外にもバートン作品に出るのはたぶんこれが初めてですね。かなり物語に占めるウェイト高いです。古くからのバートンファンとしては、「猿の惑星/PLANET OF THE APES」を最後にバートンと公私に渡るパートナーであり、これまでの作品の常連中の常連だったリサ・マリーが姿を消したことがとてつもなく寂しい。ヘレナ・ボナム・カーターも好きな女優だけに思いは複雑ですが。思いっきり泣かされてしまったがあざとさはみじんも感じられなかったので10点献上。今年は大判振る舞いだ。 【anemone】さん [映画館(字幕)] 10点(2004-05-30 23:53:27) |
31.ありきたりな言葉でしか表現できない小生をお許しください。不思議なな御伽噺を思わせる極上のストーリー。ストーリーに見事に溶け込んだ幻想的な映像。その根底に流れる親子の絆と愛。心地よい暖かさに包まれ、自然に涙が溢れ出ていました。感動です。 【tantan】さん 10点(2004-05-30 08:48:09) |
【kasumi】さん 5点(2004-05-29 01:28:29) |
29.いい作品だったと思う。でもここのレビューを見てから映画館に行ったからか、皆さんが言うほどの感動はなかった。なんとなくおとぎ話にも感情移入できなかった。でもエンディングではさすがに目がウルッときた。 【珈琲時間】さん 7点(2004-05-28 17:18:51) |
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28.「自分が死ぬ瞬間」を伏線に、様々なほら話(と現実)が見事に連携しクライマックスに進んでいく。うまいなぁ~、と思いながら泣きじゃくりはじめ…と、思いっきりこの映画を堪能しました。■しかし、野暮を承知で文句を言えば…。父と子の断絶、「傍役」でしかない奇形者たち、愛してもらうことを生涯待ち続けた女性、その決着を「ファンタジー」で終わらせていいのだろうか? 「主役の死」を「素晴らしい人生だったね」と手放しで悼むことが出来るのだろうか? ■恋人を奪われた元婚約者に対する悪意が、いかにもティム・バートンらしいが故にこそ、「ファンタジー」が現実となる葬式のシーンには違和感を覚える。ユアン・マクレガーの無邪気な「いい奴」ぶりを悪意で塗り固めること、それがバートンなのではないか? 「バットマン」の作家が、ほんとーに、これでいいわけ? ■(追記)と、書いていたのだけど、やはりどうも違和感がある。6点という中途半端な点は、ティム・バートンに対し不実だと思い直し、正々堂々と0点をつけることにしました。それは、やはりラストシーンの「主役」の「いい人生」ぶりが、あまりに嘘で、いい加減で、不誠実で、卑怯で、ハリウッド的に過ぎると感じるから。この映画に泣いちゃいかんよ→私。 【まぶぜたろう】さん 0点(2004-05-23 19:35:53) (良:1票) |
27.悲しいわけではない、物語自体が極端に感動的だというわけでもない。ならばどうしてこんなに涙が溢れるのだろう。と、とめどなく流れる涙を拭いながら思った。ただただ主人公の希有で幸福な人生を見ていることに心が揺れるという感じだった。それがつくり話かどうかなどということはもはや関係なく、紛れもない彼自身の幸福感に対して、その幸福な人生を見ることができたことに対して涙が溢れた。ひとりの男が人生を通して繰り広げる現実と空想の境界。その境界線上ですべての人がハッピーになる。感動するなんてことは、理屈ではない。まさにただ「感じる」ものなのだ。そういうことを改めて教えてくれる素晴らしい映画がまたひとつ誕生した。 【鉄腕麗人】さん 10点(2004-05-22 22:15:46) (良:2票) |
26.泣きすぎて死ぬかと思った。イワン・マグレガーの美しい、濁りのない笑顔。冒頭の釣りのシーンから泣きそうになった。荒唐無稽なホラ話が次第に見ているうちに本当の話のような気分に。ラストに息子が受け継ぐホラ話は真実以上の意味を持つ。いつもは長く感じるエンドクレジットだが、涙が乾くには短かかった。 【GO】さん 9点(2004-05-22 21:08:28) |
25.父親の語る奇想天外な話の数々がファンタジックで面白いが、それを映像で見られるのがとっても楽しい。誕生秘話、魔女の目、サーカスの団長の秘密、大男、大魚、変わった双子、理想郷、一番笑ったのは戦地へ乗り込んだ時の敵のカンフーアクション、そして一面の黄色い水仙のシーンの美しさ。空へ描いたラブレターといいこんな夢のような求愛は素敵。あくまでファンタジーだから、息子と父の断絶に母親が悩んだり仲介しようとするなどの現実的展開は不要だろうし、彼女は優しくて夫の良き理解者というのも男性の理想かもしれない。本当の話を聞きたがった息子が父からは聞いていなかったおとぎ話をするくだりは泣けた。嘘のような話にもなんらかの根拠があったらしいと分かるが、夢のある面白い話で皆を楽しませようとした父の気持ちを最後に息子は理解して受け入れたのだろう。ユアンが「どこでもみんなに好かれた」という若い時の父を魅力的に見せてくれる。アリソンは美しくて物語のミューズにぴったり、今回出番が少ないが今後もジョニーのようにバートン作品の常連になってほしい。(贔屓目) 【キリコ】さん 8点(2004-05-22 19:38:58) |
24.ありきたりの実話より、とてつもないホラ話のほうが、みんなを幸せにしてくれる。すばらしい大人のおとぎ話。 昔と今、夢いっぱいの嘘に、点々と交差する真実、そしてユニークな登場人物たち。 いろいろな要素が見事に絡み合って、ずっと胸を熱くして観ました。あれこれ考えることなく、この大人のファンタジーに入りこんでしまうのが楽しみ方のコツ。 五十歳を超えたオジサンですが、すなおな気持ちに還って、心から大感動できました。 主人公世代の人生の達人たちにも、ぜひ映画館へ足を運んでいただきたいです。 【ちくわ】さん 10点(2004-05-21 20:44:43) (良:1票) |
23.感動映画の鉄則としてラストのオチまでの積み立ては絶対ではあるがこの積み立てに問題がある。親父の作り話がその積み立てであるが途中飽きてしまった。それも当然のはずだ、なぜならこの作り話は主人公が子供の頃に聞かされていた童話みたいなものだからだ。無論、俺は桃太郎とかシンデレラの様な話を聞かされて喜ぶ年では無い。だから途中の話は俺にとっては眠いだけの話に過ぎなかった。が、ラストが素晴らしい(ま、予想は出来た)のでそこは評価すべきである。 【taron】さん 7点(2004-05-21 19:20:03) |
22.私が映画館で観た作品のなかではまさに最高の作品。期待以上の素晴らしさに、観た後なんともすがすがしい気分になったよ。(ちなみに、原作は読破済。)ある雑誌で紹介されてて、観たくて観たくて、今年の初めからずっと待っていたけど、本当に待った甲斐があった。バートンさん、極上のファンタジーと人間ドラマ、美味しかったですよ、ありがとうございます!! |
21.映像が幻想的でした。予告編の方がおもしろい。 【ギニュー】さん [映画館(字幕)] 5点(2004-05-20 22:19:28) |
20.背景の一枚一枚、登場人物一人一人、果ては猫一匹に至るまで、絵本の1ページを飾る美しい挿絵の一部である。その物語は大人のためのおとぎ話。ティム・バートンは素晴らしい絵本作家だ。 【denny-jo】さん 10点(2004-05-20 21:19:17) (良:2票) |
19.3年かかって百科事典のアルファベットのGまで読んだ父親が、息子に、家族に、周りの人々に与えたのは、Gの次の、読んではなかったHで始まるHAPPYだったのだ。そうだ、HAPPYなど理屈で理解するものではないのだ。葬儀に集まった面々の表情、しぐさがそうささやいていました。 【彦馬】さん 8点(2004-05-19 00:55:22) |