87.冒頭のノルマンディ上陸と終盤の戦闘は、とても映画とは思えない、まるで当時の作戦に本当にカメラマンが潜入し撮影したかと思わせるほど、リアルで臨場感あふれていて残酷なものだった。現在の死と一味違った死が、このころの戦争の時代には存在したと思う。本来、死とは尊ぶべきものであるが、戦争では栄光に値するときもある。本作では、栄光の死が見事に描かれていたと思う。また、戦闘中の音楽がなかったことがよかったと思う。BGMとして流すのではなく、戦場の休憩時にレコードで兵たちが流したあの場所はまるで楽園のように思えた。でも、フォレスト・ガンプが戦場でがんばっている姿を思い出すとちょっと笑えた。 【ばっじお】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-01-16 14:00:40) (良:1票) |
86.スピルバーグの中に潜む,暴力への一種の憧憬が(本作以降顕著になってくる)意識的にしろそうでないにしろ如実に表れたオマハ・ビーチの光景。正直言って吐き気がする。が,戦場で生き残る者と死んでいく者との間を分かつのは,弾丸の多さでもなく,剛勇でもなく,ちょっとした運だけなのだということを教えてくれる意味で,本作は戦争映画として優れていると思う。手を挙げて降伏しようとしたドイツ兵をはずみで撃ってしまったりとか,弾が尽きたらヘルメットをぶつけ合うといったシーンは,実際の白兵戦らしいというか,ああなるんでしょうね。私は今まで戦争というものを斜に構えて考えていたが,これを観てただひたすら恐ろしいと思った。あんな地獄は嫌だと。それは誰しも当然ではあるが,その至極当たり前のことをこれほど直截に表現した映画は,あまり記憶にない。だからこそ,一人の兵士を戦場から連れ出す命令を出した政府と,その血みどろの戦場の中任務に赴く登場人物達との乖離が浮き彫りになる。感傷とか意義などとはまったく無縁のところで,戦争という鋼鉄の歯車がひたすら人間の生命を挽き潰していく。そのことが恐ろしい。なお冒頭とラストではためく星条旗について辛口の意見が多いですが,あの逆光の中で色を失った星条旗には,少なくとも私にはアメリカ主義的な意図は感じられませんでした。 【Roxy】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-29 12:56:44) (良:2票) |
【午後のコーヒー】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-11-29 20:12:48) |
84.オープニングのノルマンディ上陸作戦の迫力は皆さんが仰るように本当にリアルで怖いです。その後の展開はこの序盤に比べれば地味ですが、自らいつ命を落としてもおかしくない戦地にて、果たしてこの任務に意味はあるのかと自問自答するチームの様子が見事に描かれていたと思います。あと世紀のヒーロー役ではないトム・ハンクスは、この映画のこの役(大戦の中の1人の兵士に過ぎない)では決して必要以上に目立ってはいないし、目立ってはいけない。「グリーンマイル」も同様だったが「物語・脇役を殺さない主役」として、そうした事を全て計算して演じられる第一級スターって中々いない。どうしても自分の存在感を前面に出したがる役者が多い中、彼はこの映画で決してそれをしない。嫌々駆りだされた戦争なのに、教師だった人間が必要以上に兵士らしく見えたらそれこそリアルではなくなってしまう。一般人が突然突き落とされる地獄こそ戦争だと思う。ゆえにこの役にトム・ハンクスを推したスタッフも人選が見事だし、それに応えた彼は本当に凄い。 【まさかずきゅーぶりっく】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-10-18 16:15:36) (良:1票) |
83.いやぁ、戦闘シーンは文句無く過去最高でした!序盤の上陸部分も勿論凄いんですが、最後の戦いが始まる時に戦車の低音がゴゴゴゴ…と椅子が揺れるほど響いてくるシーンなんて、たまりません。ストーリーに目を向けると滅茶苦茶ショボイんだけど戦闘シーンが完璧にカバーしてます。 【oO KIM Oo】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-08-07 09:15:28) |
82.冒頭のノルマンディー上陸作戦の戦闘シーンは今までに見た戦争映画の中で最もリアルでした。ドキュメンタリータッチのカメラワークがさらにリアリティーさを増して、戦争の悲惨さを感じずにはいられなかった。これを見ただけで戦争が嫌になる。トムハンクスは相変わらず素晴らしい演技だった。ただどうしても一人の兵士を連れて帰るだけのために何人もの命を危険にさらすという任務にリアリティーさが感じられず、またそのようなアメリカ的な発想にも最後まで共感できなかった。 【ぺん】さん 8点(2004-10-11 03:28:20) |
81.キャスティングよりもスタッフに金かけたな、この映画は・・・。コレだけそろえりゃオスカー取るよ。マジで凄い、多くの判断を迫られた。自分だったどうするのか?どう考えても正解など無いような気がした。だって戦争だもん。しかし、逆に言えば、戦争さえやんなきゃみんなつらい判断をする必要もなく、こんな目に合わなくて済むのにね。自分にも家族がいて、殺しあう相手にも家族はいる。一番大事なのは家族のはずなのに、押し殺して戦争する必要ってどこにあるのかな?常に鮮やかに輝く栄光の星条旗が霞んで見えた。っと、考えさせられた映画でした。 【小僧】さん 8点(2004-09-28 15:04:30) |
80.これは凄まじい。冒頭のオマハビーチでの上陸作戦、後半のタイガー戦車を相手にしての激しい戦闘も○。正直、スピルバーグはこれまでの作品で兵器類の考証を曖昧にしていたので今回は見直した。と言ってもまぁアラ(特にタイガー戦車の車輪とか前面の小窓)は沢山ある訳です。わかる人にはわかります。 ってかタイガーちと弱すぎやしないか?さて点数の件ですが皆さんご存知のとおりスピルバーグはユダヤ人ですよね!そしてこの映画の中ではドイツ人に対するスピルバーグの憎悪が満載です。人間性が無いような全員丸坊主のドイツ兵、恩を仇で返すドイツ兵、降服したドイツ兵(チェコ語を話していたが、、、)を撃ち殺すアメリカ兵の描写などなどでー1点。あとこれは余談かもしれませんがメイキングでトム・ハンクスが当時の日本の事をドイツと同等に邪悪な帝国と言っていたのでー1点。日本が戦争をしなければいけなくなった元凶はアメリカだっつーの! 【和魂洋才】さん 8点(2004-07-13 22:02:02) |
79.ノルマンディー上陸作戦のシーンはヤバイくらいリアルでした。スピルバーグが昔のカメラを使って撮影したせいで一段とリアルに戦場の悲惨さが伝わってきました。ストーリーも悪くはないと思います。 【もりまりも】さん 8点(2004-07-07 00:56:43) |
78.最初の15分、凄すぎて息をすることすら忘れてました。 【しまうまん】さん 8点(2004-06-13 00:44:42) |
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77.たった一人の男を救出するための感動のドラマ。トムハンクスかっこいいね。統率力、判断力、正義感などまさに軍人の鑑。ここまで読むと万人受けしそうな映画のようですが、実際には飛び散る肉片、流れ続ける血など強烈な描写が戦争の悲惨さを描いています。悲惨な状況だからこそ、よけいに心を揺さぶられました。 【tantan】さん 8点(2004-06-13 00:13:15) |
76.2回目を観るときは、あまり深く考えないで受け狙いを楽しむって、手もありますね。 【オドリー南の島】さん 8点(2004-06-10 18:12:27) |
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73.冒頭の戦闘シーンは圧巻です。思わず弾丸を避ける姿勢をとってしまいました。まさに10点満点です。あとはドラマ部分でマイナス2点というところです。 【ジム】さん 8点(2004-05-18 19:15:46) |
72.戦闘シーンのリアルさが訴える戦争の悲惨さ。それを素直に感じてしまう心情。それはある意味で無邪気な屈託のように僕には感じられる。この映画は戦闘シーンのリアルさと戦闘従事者のある種のヒューマニティという二つの側面を持っているが、その二つの事柄がうまく整合しない、妙な座りの悪さを強く感じるのだ。作者の切実さが僕らを捉える焦点のようなものを欠いている、その硬質性、その薄っぺらさがこの時代の精神なのだろうか。そう思うと妙に納得してしまうのも事実ではあるが。<補足>映画を単なる娯楽としてのみ観る立場から言えば、どうでもいいことかもしれない。娯楽として観れば、この映画はとても面白い。しかし、それが僕らの生きる「ほんとう」を指し示していない限り、娯楽以上の価値がないということも確かなのだ。そう思ってはいけないのかな?でも、そうでなかったら、僕がここで言うことなど何もない。世の中は既に汚れちまった哀しみに満ちている。既にイノセントな立場から言えることなど何もないはずなのだ。本来的な意味でリアルとは一体何だろう?僕らはもう一度、その意味について考えるべき時期に来ているのだと思う。イラクでのアメリカ人虐殺シーンの映像がネットで公開されたそうだが、その虐殺シーンとこの映画の冒頭に描かれる兵士達の殺戮シーンとの違いは何だろうか。また、戦闘ゲームやその手のマンガに描かれる殺戮シーンとの違いは何だろうか?それは、そこに投げかけられる問題の切実さによる。そしてそれを僕らがどのように捉えられるかにもよるのだ。 【onomichi】さん 8点(2004-05-15 22:22:29) (良:1票) |
71.想像以上に大人の映画だった。偉いさんの偽善のための妙な任務に命をかけざるをえない下っぱ達。それでも下っぱたちは腐ることなく自分なりの存在意義を考えつつ真面目に任務を遂行する。そんな男たちの揺れたり揺れなかったりする様がとても良かった。 【ラーション】さん 8点(2004-05-13 00:49:22) |
70.戦闘シーンのリアルさや戦場の苛酷さがすごく良く伝わってきた。有名になるだけある。話全体は強引で単純なんだけど、映像ですべてをカバーした。そしてそれがうまくいった。その辺がスピルバーグらしいといえばらしい映画。 |
69.戦時中には私らがきっと知らないドラマがいくつもあったんだと気付かせてくれた。またストーリーに矛盾な所もあるとは思うが、映像、この作品から沸き上がってくる戦争の卑劣さ、疑問にみんな感じるものは色々あるんじゃないだろうか。ストーリーに関しては、フィクションだが、戦争に関してはノンフィクションなのだから。 |
【k】さん 8点(2004-02-18 14:56:10) |