14.初めて観たのは高校の頃、視聴覚教室にて。当時、聞いたこともない映画だったもんで、どマイナーな映画なんだろう、それにしても静かでのどかな映画だわい、と思ってたら、突然殺人事件がおこりビックリ、続いてハリソン・フォードが登場し二度ビックリ。それはともかく、この映画って要するに「風と共に去りぬ」なんですね、いや実際には風と共に去りはしないのですが。強い女性のお話です。そりゃま、アーミッシュの村を舞台にしてることで、文明批判的な文脈で作品が捉えられたりもするかも知れないけれど、それ以上に、村の掟と都会から来た男性との間で揺れ動く、ケリー・マクギリス演じるおっかさんの姿に主眼が置かれてます。彼女を村の掟で縛ろうとする爺さんが暗闇に立つとき、彼女は家の灯を背景に光に包まれながら、それに対峙する。はたまた、彼女にオッパイに睨まれりゃ、さすがのハリソン氏もタジタジになっちゃう。田舎が良いとか都会がダメだとかじゃなくて、彼女の強さと揺らぎ、それがこの作品の魅力。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-12-11 22:52:05) |
13.刑事物が苦手な女性にもお勧め。思わず息を呑むサスペンスの要素もしっかりありながら、どこまでも静謐で穏やかなアーミッシュの生活描写から漂う草木の香り、清廉な空気にうっとり。特に納屋を建てるシーンがとても好き。私の映画鑑賞史上最高にうまそうなレモネードが出てくる。音も映像も美しくて、刑事物にありがちな無骨さを感じない。秘めた大人の恋を演じる主演二人の視線演技も素晴らしく、胸の奥を鷲掴みにされる感覚。自分にとってハリソン・フォードのベスト作。 【lady wolf】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-09-16 14:36:04) |
12.SWとIJシリーズ、そしてBRを除けば、ハリソン・フォードの最も重要な作品、ピーター・ウィアーの品のいい演出が冴える。 サスペンス部分は映画としての体裁と米国人のブックを特殊な世界に投入するための道具立てにすぎないのだろうが、そこもよく出来ている。 見所はなんとも牧歌的で質素なアーミッシュの生活と、その中で移りゆくブックとレイチェル、村人の感情。 殺伐とした外界から隔絶され自然に即した村の17世紀さながらの世界にしばし憩う。 多かれ少なかれ人工的な環境の中にいる現代人が、彼らのプレーンな暮らしぶりに憧れを抱いても不思議ではないだろう。 村人総出の納屋の建設、カーラジオの音楽に誘われてのダンスも魅力的な場面。 洗練されすぎておらず大工の腕もあるフォードはこの世界に違和感なくなじみ、ケリー・マクギリスも通常の美人タイプでないのがよく寡黙でも目で語る。 やりすぎるということをしないウィアーが彼らが結ばれるシーンをカットしたのは正解な気がする、道で抱擁する場面だけで十分だからだ。 子役には興味が少ないがこのルーカス・ハースは静謐な面持ちがよかったし、アカツメクサが咲き匂う中での少年との無言の別れは静かに心にしみ、老人が仲間としておくる言葉に笑みがこぼれる。 寂しさが残る別れだが抜かりなくフォローがされ、時がたてば彼女はダニエルを受け入れるのだろう、ブックのことは忘れずとも、ということがわかるのだ。 モーリス・ジャールの澄みわたるシンセも映画を忘れがたいものにする。 【レイン】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-07-06 00:10:16) (良:2票) |
11.ハリソン・フォードの演技としては最高傑作でしょう。タイトルからイメージするのとは全く異なる内容。決して刑事もの、サスペンスではありません。主人公の心の動きをハリソンが絶妙な表情で演じきっています。 【エンボ】さん 9点(2004-01-16 00:48:14) |
10.刑事モノとしてはよくあるストーリーのはずが、アーミッシュを持って来たところに目新しさが際立つ一篇。時代錯誤な暮らしを続けるアーミッシュの集落を舞台にしたら、普通の話にとびきりのノスタルジックな趣が出た。全体的に時代劇のムードを漂わせ、別世界に暮らす男と女というタイムトラベル物の雰囲気も出た。そういう味つけを一つずつ取り除いていったら単なるフツーの刑事モノにすぎないんだけど、こういう独特な雰囲気を作れたのはピーター・ウィアーならではのセンスでしょう。甘めの映像とハリソン・フォードの無骨な個性がうまく調和したのも目新しかったですね。いろんな意味で女性向けの作品ではあると思うけど、子供を使って泣かせる映画なのかと思ってあまり期待せずに見たらかなり良かったので驚いたのを覚えています。それにしても舞台では非常に高い評価を得ている女優であるはずのケリー・マクギリスがこの映画の次に選んじゃったのが何故「トップガン」だったのか未だに不思議で仕方がないです。この映画ではアーミッシュのシングルマザーという非日常感をかもし出すことに大いに貢献していたと思うんですけど。 【anemone】さん 9点(2003-12-13 14:09:55) (良:2票) |
9.ダンスの前に車ごしに目配せするハリソンの仕種に惚れちゃいました。ハリソンの映画でこれがいちばん好き! 【桃子】さん 9点(2003-09-26 19:26:13) |
8.ハリソン・フォードのたぎるような正義感が魅力の作品。ハン・ソロ、インディー・ジョーンズ、そしてジョン・ブック。わたしのなかのフォードが演じたベストスリー。上司に裏切られ、友人を殺され、汚名を着せられ、辿り着いたのがアーミッシュの村。信仰に従い、現代文明を拒否したスローフルな生き方が彼の心を癒していく・・・・。派手なアクションシーンこそ無いがじゅんじゅんと気持ちの中に入ってくる演出が秀逸。恋敵(?)の若きアーミッシュが後の「ダイハード」のテロリスト役、亡くなったアレクサンダー・ゴドノフと知ったのはずいぶん経ってからでした。アメリカ映画って奥が深いよね。書いていたらまた見たくなっちゃった。 【さんま2号】さん 9点(2003-05-13 15:16:45) |
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7.少年が鐘を鳴らし、村人が集まってくる。そのシーンでいつも泣けてきてしまう。別に理由はないんだけど。この監督の映画ではそういうことがしばしばある。「キャプテン、マイキャプテン」とかね。音楽も良かった。 (2004年9月27日追記)最近、久しぶりにDVDで鑑賞してみた。年齢を重ねると少し印象が変わるもので、美しい風景と、ゆったり燃え上がる恋愛がこの作品の中核を成していることがよくわかった。あと、ハリソンの殴打シーンでも、ケリーが矢も盾もたまらず外へ飛び出していくシーンでも、アーミッシュの「帽子」が「戒律」のメタファとして使われていたことも。 【山の木屑】さん 9点(2003-04-28 20:42:25) |
6.ハリソン君の作品の中では最高 ルーカス・ハースはきれいな子だった大人になった彼を見ない方がいい 【本部長】さん 9点(2003-03-28 17:28:27) |
5.淀川長治さんが「日曜洋画劇場」(←?)で紹介する時に、 「いいですかみなさん、映画とはこれですよ」って言ってたのが 忘れられない。 【u_1】さん 9点(2002-11-13 23:15:51) |
4.とってもいい映画だと思った。題名が確かに安っぽいけど、ラストのシーンで納得できた。目撃者がちゃんとキーワードになってるよ。あと、アーミッシュの正義と、ホントは正義のはずの汚職警官とのラストも趣深いね。娯楽も入って観やすいし最高。 【yuiyui】さん 9点(2002-03-20 23:04:05) |
3.ハリソン主演作では最高傑作と思います。アーミッシュという文化を知れた事も新鮮だったし、刑事が守るべき人間と恋?愛?に落ちてゆくストーリーも、ありがちだけど、そんなになかったハズ。ラスト、ハリソンの背中に哀愁を感じた。k・マクギリスとのラブシーンも◎ 【ポンコ】さん 9点(2001-11-14 23:48:49) |
2.これはハリソンの名演技あってこその映画でしょ。アカデミー賞ノミネートも納得。あとはアーミッシュの生活をとても美しく見せてるのも感動。それとこの映画をみてアーミッシュについて少し詳しくなった気がする。 【yuki】さん 9点(2001-06-12 00:10:11) |
1.サスペンスなのでしょうけど、ああいう宗教上の厳しい規律の中で生きてても人間は「恋」する感情を止められない!ということが伝わる。なぜかそのシーンで涙が出てしまった。 【ひよこ】さん 9点(2000-05-12 18:33:07) |