1.作戦開始を伝える交信音声が流れる中、画面中央に浮かんでいたメカニックが
次第に大写しとなり、回頭、降下。そして縦横無尽のアクションに突入していく。
事態の推移は判然としない上、アクションもスピーディで目まぐるしいながらも、
逆に映画開始から観客の視線を巧みに誘導し、一気に引き込ませる。
この牽引力はなかなかだ。
そのファーストカットや、戦艦の戦闘ブリッジ内を旋回するカメラ、
遠心力を利用した戦法や渦巻く雲海など、ぜひ3Dで見たいと思わせるような
立体的なカットが印象的だ。
TV版のような静止画利用はほとんどなく、
ピアノ連弾のシーンなどは恐らくプレスコなのだろうが、
シネスコサイズでの難しいレイアウトの中で、
運指を的確に動画させていて手抜きを感じさせない。
中盤の、星々が小さく瞬いている静かな夜空のカットの美しさは忘れがたい。