2.太一を思い切って主役にするとか、頑張ってはいるんだけど、それでも原作を整理しきれていない。
登場人物を増やして、いろんな登場人物のエピソードを薄く積み重ねているから、物語が散漫になっている。
だから、中盤までは「よくある出来の悪いTVアニメ総集編映画みたいだなあ」なんて思いながら見てた。
しかし、クライマックスからエピローグのまとめ方は、それまでと変わってかなりうまい。
「ああ、若いっていいなあ」と思えたし、ちょっと泣けたし。
「悩んで、後悔して、仲間と頑張って」という、いわば青春邦画の王道を見せられて気持ちいい。
ところで、この「ちはやふる」シリーズの出演者が他の映画やTVで活躍しているのを見かけると、うれしくなってしまう。
そういう意味で、この「ちはやふる」シリーズは、映画としての出来栄え以上に成功作と思う。