7.ひどい、ひどすぎる。
①原作のスピリットなさすぎ
原作のガッチャマンは問答無用で悪をくじく正義のヒーローでした。
しかしこの映画は全く違い、まるで「ダークナイト」「ウォッチメン」のように正義についてウジウジ悩むシーンがたくさん登場します。
そういった傑作を模倣して善と悪に悩むヒーローを描きたいというのは理解できるのですが、そのニーズは「ガッチャマン」にはないでしょう。
「正義のゴリ押しっぷり」が作品のアツさのひとつであったのに、そこを否定している時点でどうかと思うわけです。
②展開破綻しすぎ
これがもう本当にひどい。
つぎつぎに「なんでそうなるの?」というツッコミが無尽蔵に出てきます。
そのツッコミどころは笑って済ませられるレベルじゃなく不愉快なレベルです。
③セリフひどすぎ
自分は「登場人物が自分の心情をベラベラしゃべる」映画が大嫌いなのですが、この映画はKING OF 登場人物が自分の心情をベラベラしゃべる映画です。
役者の表情や展開で登場人物の想いを語ることは回避しまくって、登場人物は「私はこう思っているの!」と力説します。
中二病まっさかりなセリフは百歩譲って許せるのですが、全編こんな感じなので苦痛に感じるほどです。
④剛力彩芽演じるヒロイン
台詞がひどいとは書きましたが、彼女の場合はひどいを通り越してマジで不愉快なレベルでした。
性格もかなり電波が入っていて、ことあるごとに主人公に好き好きアピールをする安いヒロインです。
そもそもガッチャマンに恋愛要素など不要ですし・・・
剛力さんが悪いんじゃなく、事務所と脚本が悪いんだと思う。
どこかの映画のかっこういいシーンを模倣してあとはどうでもよさげで、敵を倒すとか言う前に仲間との内輪もめが続き、剛力彩芽がしゃべるたびに絶望するというやるせなさ。マジで見なくてもいいと思います。