114.公開当時、「白い嵐」との併せ技で「リドリー・スコットも終わったな」と世界が確信した作品ですが、今になって見ると意外とおもしろかったです。フルメタル・ジャケットとトップガンをあわせたようなお話のため、硬派なドラマとして見るべきか娯楽作として楽しむべきかがわからなかったのが公開時の失敗要因でしょうか。しかし「グラディエーター」以降花開いた監督の残虐路線を念頭に置けば、この映画に大したメッセージ性はなかったであろうことが伺えます。リドリー・スコットという監督はスピルバーグと並んでサディズムを感じさせる監督です。↓のパブロン中毒さんもおっしゃってるように、表現手段としてあえて残虐性を選んでいるのではなく、個人的な趣向としてやっていることを感じさせられるのです。しかしその性向はグラディエーター以降にようやく判明したものですので、オニールに加えられる必要以上に凄惨な拷問の意味に観客は戸惑い、一転して普通のアクション映画になってしまったラストの救出作戦に素直に興奮していいものかがわからなかったのです。一般の作品に登場する凄惨な暴力には何か意味を感じなければならなかったのが公開当時の常識であり、そういう意識で見ればこの映画はさっぱり理解不能。また本作はフェミニズムの立場に立ったお話でもありますが、同様に監督は本当にフェミニズムを描こうという意思はなかったでしょう。この監督は「テルマ&ルイーズ」という女性映画も撮っていますが、こちらも表面的な主張にのみとどまっていました。監督の興味は虐げられるものを描くことにあり、その題材として社会的に受け入れられやすい女性問題を選んでいるのではと思えるのです。カラー・パープル、シンドラーのリスト、アミスタッドと、こちらもなぜか虐げられる者のドラマを作りたがるスピルバーグと似たような性質を感じます。そんな監督の作品ですので、この映画にも大した意味はないのです。ただひたすら目の前の映像を見てればよろしい。そう思って見ると、ラストの救出作戦なんてトニー・スコットの映画みたいで興奮しますよ。そうそう、トニー・スコットとリドリー・スコットの力量の差って、恐らく変態性の差じゃないですかね。どちらも最上級の技術を持ってるわけですけど、やっぱり変態パワーが芸術家としてのリドリー優位の根源ではないかと。トニーは変態じゃないから普通の映画しか撮れないんですよ。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-04-30 17:23:36) (良:2票) |
113.軍隊という男社会の中で女性は有能たりえるか、というフェミニズム的な問題に対する解答としてこの映画が作られたのなら、残念ながら根本的に失敗している。デミ・ムーア演じるジェーンがどれほど活躍しても、それはジェーンが凄いのであって女性が凄いのではないからだ。なにせ、戦闘部隊に女性が勤務することにより起きるさまざまな問題を、ジェーンは自分ひとりの根性だけで解決してしまっているのだから。実際の話、戦闘部隊に女性が配属されたとき起こりうる問題の解決を、当人の努力と根性だけに期待してしまうのはいくらなんでも無茶ではないだろうか? …さて、そういった小難しい社会的問題提起を排除して、一人の頑張り屋の女性が軍隊という非日常にチャレンジする映画、として見てみると、もう少し単純に楽しめる映画であることに気がつく。が、この手の映画には既にキューブリック監督の「フルメタルジャケット」という太刀打ちできない金字塔があるのだった。ちなみに、もし私が軍隊を指揮する立場だったら、スイスやイスラエルのような女性も動員せざるを得ない国だったり、アメリカのような民主主義という思想上の必要性を有する国でない限り、戦闘部隊には100%男性を選ぶだろう。 【ウーフー】さん 3点(2003-10-13 23:27:35) (良:1票) |
112.結局エリート特殊部隊の訓練は人間性を否定するところから始まるしかないし、軍隊は政治の手段でしかないことは分かりきっている、おまけに主人公自身は、「特別な意図はなくただ「同等に」実地経験をつみたいだけ」と明言する。この映画は本当に単純に「男女平等を訴えている」映画なのか?感想としては、逆に、女性の「権利」「社会的地位」が拡張することは、当事者の属する集団の「人間性」(謂わんやすべての人間のそれを)保障することとはイコールではないということがよく分かる。男になりたいだけ、とか、アメリカ万歳的結末がよく批判されるが、あそこまで爽やかに描かれると、かえってそのパラドクスの皮肉を狙ったのかなと思うのだけれど。とはいえ、やはり私はフェミニストを否定しない。も一つ、話のレベルは違うが、マスターチーフは自分の役割を自覚しているとこが、そして葛藤しつつも徹底的に主人公を男と同等に扱って、それにも関わらず実戦で助けてしまう弱さ、あれはよかった。「男の問題」ってこういうことだろう。結局大儀はどうあれ、人間は感情の生物なんだよな。それからも一つ、まったく娯楽的な感想。デミームーアの腹筋腹筋腹筋…!内容はともあれ、快感。 【いくら餅】さん 7点(2002-12-30 03:08:23) (良:1票) |
111.<ネタバレアリ>他国を覗き見する衛星がリビアに落ちたので軍隊を不法入国させて回収しに行って,相手に見付かりそうになったのでみんなぶっ殺して引き上げて来て最後はバンザイか? この映画の世界観は狂っている。女性問題はどこかに吹っ飛んで最後は結局アメリカ軍バンザイ。ひどすぎる。 【広告2】さん 1点(2002-09-23 17:01:45) (笑:1票) |
110.デミ・ムーアを坊主にしてどうしたかったんだ。 【TERU】さん [DVD(字幕)] 2点(2023-12-05 21:26:02) |
109.どう解釈していいのかわからない映画。 笑っていいのなら大笑いできる! でも大笑いしちゃったら頑張ったデミが気の毒だ~みたいな。 公開当時に観た時は、「すごいイヤらしい口元のマスターチーフだな」とか「女の敵は女って考え方、男(リドリー監督)は好きよね~」とか「女を男の世界から追い出すには、暴力とレイプだぜ!って考え方はいかがなものか」という事くらいしか思いませなんだ。 今観ると、「あら。いやらしい口元のマスターチーフはヴィゴ様でしたか」「ローレンス詩集…乙女か!」「一体なんの作戦に参加しているんだ。軍隊扱っているとゆーのに、全体が見えないぞ!」「負傷して助けられて大団円。ハイスクールものか!?」 などなど、突込みするのに忙しい映画だなぁ、と。 まあ一番は、「やっぱりデミは頑張っとる。気の毒に」ですね。 何がどうまずかった、と上手く言えないのですが、「女性兵士への差別をなくそう」と言いたかったのなら、そーゆうキャプションつけたポスターでも貼ればいいだけで、映画にする必要ないでしょ。 でも、そもそもそーゆう主張が必要な土壌があったのでしょうか? 「男並みにムキムキに鍛えて、軍隊で男と同じように前線で戦って認められたい!」って女性が、果たしてどのくらいの数いるのか… この映画がラズベリー賞とっちゃったのは、まったく誰も望んでいない事を大真面目にテーマにして、なおかつ突っ込みどころ満載のストーリーになっちゃったからだったのでしょ~か。 でもデミは頑張ってたよ…せつないねぇ。 【りりらっち】さん [地上波(吹替)] 4点(2016-03-21 11:52:53) |
108.とにかくこの映画を見たときは、悪い意味でびっくりしました。 まさか、軍隊の男社会に放り込まれた女性がただただ根性でがんばって周りに認められていく…ただそれだけで何の捻りもない話すぎたから。 もう、ほんとにそれだけの話。芸がなさすぎです。 そもそも、オリンピック競技が全て男女別になっている事からも明らかなように、基本的に運動能力では男性が女性を上回ります。 これは差別とかそういう話じゃなく、単なる事実。 で当然、体力勝負の特殊部隊には男性しかいないのも当然の話。 そこに女性が加わる場合、そこには女性が入る事のメリット、女性である必然性がなくてはならないわけです。 たとえば「女性を救助するような任務のときに女性隊員が必要だ」とか、そういう必然性。 で、この映画の中で、最初に潜水艦勤務を女子トイレがないからって拒否されて怒ったって話がありますが、それは当然の話なのです。 狭い潜水艦内にわざわざ女性用の設備を用意してまで女性を乗せるメリットがないですから。ただそれだけの話。 なのに、「そんなの許せん」と特殊部隊の訓練を受ける主人公ですが、結局彼女が選んだ道は、男性以上にムキムキマッチョな男になる事でした。 だってもう劇中完全に男なんだもん。 んーー、でもさ、それってなんか違うんじゃない? この映画、女性の社会進出あたりをテーマとして扱った映画かと思いきや、その結論が「(ほぼ)男になればいい」だとすると、結局何を描きたかった映画なのかが僕には本当にわかんないのです。 【あばれて万歳】さん [DVD(字幕)] 4点(2016-01-19 23:16:14) |
107.デミ・ムーアが頑張ってるのはわかるけど、それ以外伝わって来るものがなかったのが残念です。 男の世界でウーマンリブを描くのも難しいし…。 やっぱり、こういう話になっちゃいますよね。 【クロエ】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-10-06 02:09:53) |
106.率直に主人公の女性を応援したくなる映画でした。弟さんは亡くなられましたがリドリー・スコット監督には高齢にはなりましたがもう少し頑張ってもらいたいですね。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-08-12 21:46:02) |
105.リド・スコ作品みんなが好きなわけじゃなく、特に現代モノはあんまりいいと思わない。デミ・ムーアは「ゴースト」以外の作品で認められたがっていましたが、体当たり演技=名女優じゃないし、「あの」セリフばかりが有名になってしまったのはお気の毒。美人はくりくり頭にしても美人ですが、頭つきが華奢なデミよりもう少し骨太な女優さんのほうが「無理してる」感が少なかったのかも。ヴィゴ・モーテンセンは鬼曹長ながら詩集をあげたりして、「エースをねらえ!」の宗方コーチみたい。 【レイン】さん [地上波(吹替)] 5点(2010-01-07 07:01:53) |
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【zack】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-12-03 13:48:02) |
103.映画としてはあまり面白くはありませんでしたが、デミー・ムーアの肉体には惚れ惚れしました。 【doctor T】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-08-14 03:35:24) |
102.「小鳥は木から落ちても自分を憐れみはしない」 「あんまりおもしろくない作品に仕上がっても自分を憐れみはしない」 軍隊ものは、性と死とかの間際具合がすきなんだよなー 【杉下右京】さん [地上波(吹替)] 5点(2009-01-31 01:19:25) |
101.よく頑張った!でもやっぱ女性なんですから… 【Yoshi】さん [地上波(吹替)] 5点(2008-03-16 00:27:30) |
100.デミ・ムーアが頭を刈るシーンは印象的。肉体改造にも頑張ってくれた。なのにナゼか入隊一年目の隊員に見せる教材「軍隊育成ビデオ」に仕上がってしまっている。 【りりあ】さん [地上波(字幕)] 4点(2008-02-02 20:17:33) |
99.最初の方の期待感から次第にうすっぺらい本質がでてくるようなトーンダウンがあるように思います。それは主人公に共感できないからでは。自然とこういうマイノリティー側に肩入れしたくなる気持ちが最初は働くんだけど、単になめられたくないとか、手加減されたくないという動機では持たない。真にパイオニアになるには真似という単純なものではなれない気がする。そこが甘く感じて共感できない。 【森のpoohさん】さん [地上波(吹替)] 5点(2007-08-11 15:55:40) |
98.観てて凄く疲れました。女性が男性の中で頑張るというのも嫌いじゃないんだけど、デミ・ムーアがちょっと頑張りすぎで引いたと言うか…。これといい「白い嵐」といい、リドリー・スコットはこの頃、素人が見ても興行的に成功しないような題材をよくも頑張って作り上げてたなあという感覚です。 |
97.うーん。いいたい事はわかるような気がするけど、よくわからない映画。 【あしたかこ】さん [地上波(吹替)] 5点(2006-03-31 02:30:34) |
96.なぜここまで頑張るのか。男性社会に立ち向かう女性を描くにしても、その舞台が会社じゃなしに軍隊とは恐れ入ります。演技はどうこうとしてデミ・ムーアの鍛え抜かれた体は見事。坊主頭に自らするところあたりこの映画に勝負懸けてるとこが分かります。頑張り過ぎな作品。 |
95.気持ちの強さが強調されすぎて暑苦しく感じる。 【モチキチ】さん 4点(2004-09-06 10:39:44) |