9.ワンコインDVDで見たのだが、はるか大昔子どもの頃に見たことを思い出した。手の燭台が動く、人間の顔の置物の眼が動く、終盤の硝子の天井から落ちる・・・、それぞれの断片シーンを覚えている。それが見事に繫がり、「美女と野獣」だった。 この映画はむずかしい、子ども向けのおとぎ話なのか、大人の絵本なのか、不思議なファンタジーだ。伝えたいのは「どんなに姿形が美しくても、心が美しくなくては・・・」ということだろうが、それにしては非常に安易な結末、よくわからない。(ここまで昔見たときの感想) 2014年版「美女と野獣」を見たあともう一度DVDで見直す。モノクロの幻想的な雰囲気、わかりやすいストーリーで評価アップ ラストは相変わらず不満だけど。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-12-04 21:54:24) |
8.有名な童話が、重厚絢爛に、おどろおどろしく、愛憎露わに、表現されています。終始ドキドキ、ハラハラし画面に目が釘付けとなりました。大変豪華な童話でありました。 |
7.寓話は寓話として割切って観たつもりだが、さすがに入り込むことはできなかった。 幼い頃に観ていたら、またその感じ方も大きく異なっていただろう。 まだ純粋な心を忘れていない少年少女たちに、是非観てもらいたい芸術作品の極み。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2011-03-24 14:31:06) |
6.人を追って動く蝋燭を持つ腕などの美術や、逆回しや様々なトリックを駆使して不思議な世界を演出するアイデアが素晴らしい。コクトーの映画は「オルフェ」がシュール過ぎてわかりにくかったが、この作品は理解しやすく登場人物の心理の変化もつかみやすい。「野獣」のメーキャップもこの時代にしてはがんばっているので、モノクロの映像ではほとんど違和感はない。 【きーとん】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-07-20 00:34:36) |
5.ジャン・コクトーの映画を初めて観ました。いや~、実に美しい。映像の質が良いとかそういうんじゃなくて、照明やカメラワーク、俳優の演技に言い回しと何もかもが気品に満ちています。醜いはずの野獣でさえもエレガント。「美女と野獣」と言うと今までディズニーのアニメしか観たことがなかったので、こういう描き方もあるのかと新鮮な衝撃を受けました(と言うかこっちの方が正当?)。マイナス一点は夢のような世界に本当に寝入りそうになってしまったので…、しかしあの腕はインパクト絶大です。 【かんたーた】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-12-21 22:42:57) |
4.まずは何と言ってもフランス映画の香りがぷんぷん漂ういかにもフランスていう感じの映画です。言葉では片付けられない物凄い神秘的でとにかく何もかもが本当に美しく、これはもうフランス映画ならではのものであると言えよう!そんな美しい映像の中で語られる美女と野獣の切ない物語が心に残ります。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-09-19 12:19:13) |
3.すごくステキ! ホントに美しいことこの上ないわね。 お話自体はとっても有名なこの作品、第二次世界大戦直後の1946年にここまで忠実かつゴージャスに映像化できたのね。 もちろん映像技術は今の感覚から言うと子供の遊びみたいなもんなんでしょうけど、それを補ってあまりあるすばらしいアイデアの数々、ステキだわー。 ジャン・コクトーったら、ホントに才能豊かで美的センスの鋭い「天才」なのね。 ベル役の女の子もお人形さんのような美しさだし、ジャン・マレーはちょっぴり強面だけど、あれだけ白タイツが似合う人もそうはいないわよ。 あー、ホントに絵本の世界そのままで、まさに夢見心地の二時間だったわー。 【梅桃】さん [地上波(字幕)] 8点(2005-06-01 20:21:04) |
2.黒板に手書き(?)の、一見侘しいタイトル・バックからは想像もつかない、息を呑むイマジネーションの数々と野獣の特殊メイク(精々当時の「狼男」程度のものを想像したら大間違い。このメイクは今見ても凄い)。ジャン・コクトー云々以前に、終戦の翌年にこんな夢のある作品が、しかも一流の美術と特撮を駆使して実写映画化されていたとは、それだけで驚きです。ディズニーの「美女と野獣」を観た時も、CGを駆使したアニメらしからぬカメラ・ワークに驚きましたけど、本作はそれ以上の驚きを与えてくれました。これは老若男女問わず、夢の世界に誘ってくれる作品です、7点献上。 【sayzin】さん 7点(2004-12-24 00:09:30) |
1.コクトーのこの作品は、詩情豊かなファンタジー映画の極みとも言えるものだが、ちょっと違った視点からひとこと。当時大西洋の向こう側(アメリカ)では、『市民ケーン』の撮影監督グレッグ・トーランドによるパンフォーカスが盛隆を極めているというのに、本作の撮影担当だったアンリ・アルカンは、あえてこの流れに拮抗するかのように緩やかな移動撮影に加えてピン送りを多用し、フレームに入ってきた対象にいちいち律儀にピントを合わせていくのであった。いやあ、フランス人って意地っ張りだなあと思うんだけれども、これが、どちらかと言うとまったりとしたこの作品に独特の緊張感を与えていて、粋なのだよ。 【なるせたろう】さん 10点(2003-12-08 21:14:39) |