199.古さを感じさせない完成度の高い映画です。今となってはこの手のクライム系作品の手本といわれるほど評価されています。ロードショー当時はパチーノ&デニーロの夢の初競演と話題になりましたが、いつまでたっても同じ画面に映らず「本当は別撮りなんじゃないか?」とまでいわれた映画でした。(結局レストランのシーンだけだとガッカリしましたが、今思えばこれで正解だった) 個人的にはパチーノとデニーロの役柄が反対なんじゃないか?と、思っていましたがこれも私が間違っていました。特に抑えたデニーロと弾けたパチーノの対比がメリハリを生む演出になっていて、物語に緩急がつく形になっています。(パチーノ役は演技力の無い人がやると退屈するか鬱陶しい奴になりそう) 171分と長い映画ですが、主要人物の私生活まで丁寧に描かれているので飽きさせません。反面、サイドストーリーが多く話が散漫になりがちですが、クリス(ヴァル・キルマー)と妻のシャリーン(アシュレイ・ジャッド)のエピソードにニール(ロバート・デ・ニーロ)が絡む流れはなかなか面白いです。ヴァン・ザント(ウィリアム・フィクトナー)の一件、黒人シェフ、ドナルド(デニス・ヘイスバート)の一件なども非常に印象深く、全体的にサイドストーリーも魅力的で捨てがたいです。 ローレン(ナタリー・ポートマン)の自殺未遂の件は正直いらなかったかなと思いますが、自分に懐いていた義理の娘の一大事を差し置いてヘリで駆けつけるヴィンセント・ハナ警部補(アル・パチーノ)の非情な一面を見せるには必要だったのかもしれません。とにかく、これら大量のサイドストーリーのおかげで白昼13分にもおよぶ大銃撃戦からラストまでのギリギリの攻防は感情移入がハンパない仕上りになっています。 全ての登場人物がつまらない意地と大きなプライドを持っていて、結末はある程度予見できますが、破滅に向かうロマンというものがあると感じさせる渋いラストです。男なら胸が熱くなる映画でしょう。素晴らしい作品でした。(※余談ですが、後に実生活で逮捕されたウェイングロー役のケヴィン・ゲイジは獄中でもウェイングローと呼ばれていたそうです。。劇中6分しか出演していないのに凄い印象を残していますね) 【アラジン2014】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2022-08-14 12:18:40) |
198.二大スターの共演。それも、ロバート・デ・ニーロが強盗、アル・パチーノが刑事として対決するとなれば期待せざるを得ないのですが、観た結果としては微妙。無駄に長くて緊張感が続きません。二人の私生活のパートはもっと短くまとめてくれないかと思いました。それでも、ラストまで我慢すれば、ちゃんとした決着を見せてもらえるので、印象は悪くありません。 【次郎丸三郎】さん [DVD(吹替)] 6点(2022-05-11 22:51:26) |
197.ヴィンセント (パチーノ) とニール (デニーロ) 。 成り行きで正義と悪の道に進んでしまったような二人だが、仕事 (ヤマ) に取り憑かれて、凄まじく「生き急いでいる」という点で彼らは同種族である。そんな彼らにとって、お互いに最高の「好敵手」の出現に、二人の血沸き肉躍る心境がビシビシと伝わってきた。 対象的に、ヴィンセントの冷え切った家族関係とか、ニールが住む家の空虚さと夜景の儚い美しさとか、、およそ家庭が似合わない男たちの「孤独」を感じさせる描写が秀逸で、彼らのキャラに深みを与えているように思う。きっと、彼らにとって仕事 (ヤマ) は生きがいではなく精神安定剤であり、「セラピー」かもしれない、、そう思わせる男たちであった。 また本作では、ヴァル・キルマーやトム・サイズモアも魅力的であったが、彼らですらデニーロと凄んで歩くことによって「男増し」することは否定できない。 個人的には、パチーノとデニーロが若くも年寄りでもなく、成熟した大人の男として最もカッコイイ時期がこの頃 (80年代後半~90年代の半ば) 、と思っている。まさに、ギリギリだった。この絶好の期を逃さずに、希代の名優二人が共演し、マイケル・マンという最も相応しい監督が、重要な「記録」として映画史に刻んでくれたことに感謝する。 【タケノコ】さん [DVD(字幕)] 8点(2021-10-06 21:33:40) (良:1票) |
196.なんか長いし、ストーリーは単純で期待したほど、 良くはなかったかな。 最後の空港での銃撃戦は見ごたえがあった。 【プエルトガレラ】さん [ビデオ(吹替)] 6点(2020-10-11 22:44:57) |
195.主人公二人とも傷を抱えている。でもどちらかというと刑事側の方が深いか。 途中ダレるが、終盤は秀逸だなので、ここまで辿り着けば評価も高くなる。 【simple】さん [地上波(吹替)] 7点(2019-04-30 16:08:41) |
194.年月が経つごとに、マイベストフィルムになりつつある作品。 夜の大都会、スーツを決め込んだ男の生き様、男の信念。男心を刺激する題材や要素を詰め込んだ、私にとってはまさに宝箱的な映画。 青を基調とするエッジの効いたクールでスタイリッシュな映像は公開から何年経っても古さを感じない。綿密なロケハンにより映し出される犯罪都市LAの圧倒的な風景描写も相俟って、この映像に魅了される人も多いのではないだろうか。物語に目を向けても、公開当時はそのテンポの遅さが批判された(し現在でも本作の弱点ではある)が、伏線やその後の登場人物たちの運命を予感させる台詞や描写がちゃんと盛り込まれており、繰り返し鑑賞すると、物語の手堅さや重厚さを感じる事が出来る。ただ、あえて説明をくどくど入れず、ぶっきらぼうに済ませるのが何ともマイケルマン監督らしいところ。 魅力的な都市のヴィジュアル、犯罪を軸にして追う者追われる者の男臭く、不器用で、しかし猛烈にカッコいい人間ドラマ、リアリティに溢れるアクション演出が光る名作。公開時よりも、公開から年月が経つにつれ世間の評価が上がっていった珍しい作品ではないだろうか。C・ノーラン、E・ライト、B・アフレック等、後の世代の監督達もこぞって本作に影響を受けた作品を作っている。 余談 :映画における銃撃戦という話題になると、ほぼ間違いなく引き合いに出される中盤の銀行襲撃・銃撃戦だが、実はリアリティをちゃんと考慮して作られている。多数の人ごみの中では、スーツに隠した銃は意外に気付かれない。警官隊が強盗チームに薙ぎ倒されたのは、使用した武器の違い、そして戦闘が一般市民も多数いる街中で行われたためだ。よく観察すると、警官隊は拳銃や散弾銃等、短距離用の武器しか使えず、また一般市民も逃げ惑っているため、むやみやたらに銃を撃てない状況にあるのがわかる。自動小銃を持つパチーノたち数名の刑事も、市民への被害を恐れて、セミオートでの射撃に終始している。対するデニーロたち強盗チームは、中距離から自動小銃をこれでもかと乱射する。警官隊の銃弾が強盗チームに当たらないのは、銃の射程が足りないため。銃撃戦自体、街中で突発的に起こってしまったため、市民も対応が判らずに右往左往する。市民に気をかけざるをえず、パチーノはデニーロを取り逃がしてしまう。 銃撃戦の一連の描写についても、マン監督はいちいち説明をしない(笑)。だが、ちゃんと観察すれば、リアリティを考慮して設計されているのがわかる。 リアリティのない銃撃戦? それは観察が足りていない。 【nakashi】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2019-04-20 16:41:11) |
193.ネットで「カリートの道」と「スカーフェイス」と本作のどれが面白いかという記事を読んだとき、この作品だけ見ていなかったので鑑賞。 3時間あっという間に見ることができた。 市街地での銃撃戦も面白かった。 でも人間ドラマとなると、登場人物が多すぎて散漫に見えた。 ナタリーポートマンなんかどうでもいいって感じ。 デ・ニーロはカッコよかった。 パチーノは何やってもハマっている。 でも、ずば抜けてここがいいというインパクトがなかった。 【クロエ】さん [DVD(字幕)] 7点(2018-12-06 19:23:01) |
192.見てるこっちが恥ずかしくなるくらいの漢の映画。 【センブリーヌ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2018-10-24 01:58:18) |
191.何度みているか分からない。最近みて思ったのは、マイケルマンが撮る アルパチーノとデニーロの良さはまるでクロサワが撮るミフネのようということ。 騎手でいえば、クロサワとマイケルマンは少し能力の足りない馬を按上のテクニックで 補うタイプではなく、強い馬を実力どおりに王道競馬で勝たせられるタイプではないか。 単純に馬が強いから、役者が上手いからという話ではない。誰もが最高の素材を 最高な形で調理できるわけではないように。 クロサワが撮るミフネは抜き身の刀のように、常に張りつめ、 決して鞘に納まった役を撮らなかった。それが正しかったのはクロサワとのコンビを 解消した以降のミフネの作品を(たとえば上意討ち)みれば分かる。 髭がなくモノの分かった侍役にはハマらない。 アルパチーノの魅力は少し短気で何かしらと孤軍、奮闘の姿であり、 デニーロといえば笑うときも怒るときも黙っているときも眉のひそめ具合が絶妙な 唯一無二のデニーロ的表情をしていればどんな役でもハマる。 『ヒート』はまるでミフネがふたりいて贅沢だ。 アルパチーノもデニーロもミフネと同一に語られても悪い気はしないだろう。 【michell】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-07-20 10:30:59) |
190.「パチーノが完全にデニーロ&その仲間たちに喰われてるヨ・・」パチーノファンとしては内容そのものよりそれが第一印象。なので2点くらい減点。なんとまぁ勝手なレビュー、というかレビューじゃない。デニーロチームの緊張感・隙のなさに長尺が気にならないほど惹きこまれましたが、ラストが少し肩透かし。銃撃戦は見事の一言。 【460】さん [DVD(字幕)] 7点(2017-04-24 18:46:23) |
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189.デニーロとアルパチーノのいい時代での共演でとにかくカッコいいです。でもシナリオが銃撃戦がド派手なだけで内容がつまらんですね。好演の2人で7点です。勿体無い作品。 【SUPISUTA】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-12-24 21:10:03) |
188.やはり主役の二人の存在感は抜けている。それ以外にもサイドストーリーでも飽きることなく長時間観ることができた。デニーロがいきなり女性に入れ込むかなと思ったけど、男と女なんてそんなものか。 【noji】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-10-16 00:41:08) |
187.銃撃戦の迫力が、特に音が半端ない。本物の銃声が響くシーンは鳥肌もの。 アル・パチーノ、ロバート・デニーロの男気が滲み出てどちらもかっこよすぎました。見ててどっちが最後に勝ってほしいとか選べないぐらい良かったです。 【ラスウェル】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-10-14 00:02:29) |
186.ド派手な銃撃戦のこの作品に対して、こういう喩えをするのも妙なんですが、それでもこの映画、なんだか“線香花火”を連想しちゃうのよね。ラストの対決の場面なんて、どこか、線香花火の最後の「散り菊」のような余韻を感じさせます。この映画の物語自体も、ひとつのテーマを循環形式のごとく変奏していくような感じ、これもまた、単色ながら変容を繰り返す線香花火。警察と強盗団の対決を描いているようでいて(いや実際描いているけど)、「どのように捜査して」「どのように相手の動きを突き止めて」などといった細かい描写は大胆に省かれており、まるでお互いが相手に執拗に絡む事が当然であるかのような、まるでそのことが運命として定められているかのような。物語には何組かの男女が登場し、それが決して対照的に提示されるのではなく、むしろ、対決する男たちの間に存在する共通項をあぶりだすために提示されているようでもあります。アル・パチーノとロバート・デ・ニーロとの関係、それはライバルというよりはもはや、共犯関係とも言うべきもの。アル・パチーノがギョロ目をむき、短足に鞭打ってオッサン走りを繰り広げる姿は、なかなかにカッコよかったりもします。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2015-05-26 22:37:19) |
185.観たいな、観たいな、と思いながら20年も経っていた。で、ようやくちゃんと観るタイミングができた。20年分の多大なる期待をしていたのに、珍しく裏切られず凄く良かった。これからも観られるタイミングが合えば何度か観たいと思える映画だ。主要な登場人物ひとりひとりの個性を感じる丁寧な作り。そして勿論主演のお二人の対峙には気持ちが持って行かれる。でも欲を言えば長尺かな、それで1点引きました。 【movie海馬】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2015-04-28 19:34:08) |
184.ヒートを感じさせるのは派手な銃撃戦だけで、あまりにも間抜けな警察と緻密さが感じられないギャングがバトルを繰りひろげるダラダラと長い映画でした。脚本と演出のせいなのか二人の主役が薄っぺらく見えてしまい、作り物感が漂ってくるそれぞれの人間ドラマもこの映画のしまりのなさを増幅させているように思えてなりません。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-04-26 23:23:22) (良:1票) |
183.T社の発掘名盤ということでレンタル視聴。テーマをざっくり言えば、悪人にも善人にもそれぞれの事情があるということですかね? 長い割には描写不足の面が散見、かつ突っ込みどころも満載です。豪華出演陣で良いのですが、ちょっと期待しすぎました。 【kaaaz】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-05-31 23:22:14) |
182.良かったのは映画ではなく役者なんじゃ。デニーロとアル・パチーノしか見所を感じませんでした。 【ケ66軍曹】さん [DVD(字幕)] 5点(2012-10-03 18:37:08) |
181.【2012/4/30レビューを変更しました】 公開当時、クライムアクションに3時間という長さはかなりの衝撃でした。そこまで長いクライムアクションは「スカーフェイス」くらいしか前例がなく、その「スカーフェイス」にしても成り上がり者の一代記という大河要素があったため、純粋な犯罪映画でこの上映時間は異例中の異例。実際、本作をはじめて鑑賞した時には退屈に感じたし、世間一般の評価もそれほど高くなかったと記憶しています(決して駄作ではないが、これだけのキャストと上映時間を費やして作る内容ではないという意見が多かった)。映画を観る目がそれなりに肥えた(つもりの)現在の目で見ても、本作は上映時間の使い方がうまくないという印象を持ちます。大銃撃戦でテンションがピークを迎えた後に、1時間もダラダラと映画を続けたのは失敗でした。「事が起これば30秒フラットで高飛びする」が口癖だった職人気質の犯罪者が、銃撃戦後数日もロスに留まってはいけません。あの数日を数時間に凝縮し、厳しい環境下で厳しい判断を瞬時にこなしていくという展開にした方が面白みがあったと思います。。。 ただし、本作には素晴らしい要素が多いことも確か。年月を経ることで作品の評価が上がっていき、最終的にはジャンルの代表作となったことにも納得がいきます。銃撃戦の演出は、いまだにこれを超える映画は存在しないと言い切れるほど完成されているし、捜査官と犯罪者がともに優秀であることを観客に伝えるためのエピソードの積み重ねも実に丁寧です。そして、本作が傑出しているのが捜査官と犯罪者の関係性で、互いに敬意と友情を感じつつも、プロとして戦うべき覚悟も固めているという熱いつながりには悶絶しました。それを象徴するのが、はじめて二人が言葉を交わすカフェの場面です。捜査官パチーノは仕事に打ち込みすぎるあまり家族とうまくやっていくことができず、プライベートが破綻寸前に追い込まれたことで、犯罪者デニーロに会いに行く決心を固めます。デニーロは敵ではあるが、数少ない自分の同類である。彼の人生観、仕事に対する思いを聞くことで、迷う自分が進むべき道を見つけようとするのです。そして、「普通に暮らす気はない。あくまでプロに徹する」というデニーロの言葉を聞き、パチーノは自分の生き方に自信と確信を取り戻します。最後には「今度会う時はお前を殺す」と言い合って別れる二人。熱すぎるでしょ。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-06-04 10:18:15) (良:2票) |
180.パチーノとデニーロが同じ画面で、ってだけでテンション上がりますので、すでに観る前から自分の中で点数は高めになっちゃってるわけですが。いやさすがのお二人、どちらかが食ってしまうことなくまさに竜虎相搏つ。アル・パチーノの方が走れてたかな。あ、ハナの三度目の嫁に納得いかないぞ パチーノがダンナなのに文句言うなーずるいーっなどとぼんくらな見方ができるのもスター映画の良いトコロだと思います。 【tottoko】さん [映画館(字幕)] 8点(2012-04-17 14:50:34) |