ビフォア・ミッドナイトのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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ビフォア・ミッドナイト

[ビフォアミッドナイト]
Before Midnight
2013年ギリシア上映時間:108分
平均点:7.53 / 10(Review 17人) (点数分布表示)
公開開始日(2014-01-18)
ドラマコメディシリーズものロマンス
新規登録(2013-12-22)【Carrot Rope】さん
タイトル情報更新(2023-04-09)【イニシャルK】さん
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監督リチャード・リンクレイター
キャストイーサン・ホーク(男優)ジェシー
ジュリー・デルピー(女優)セリーヌ
シーマス・デイヴィー=フィッツパトリック(男優)ハンク
ウォルター・ラサリー(男優)パトリック
宮本充ジェシー(日本語吹き替え版)
岡本麻弥セリーヌ(日本語吹き替え版)
佐々木梅治パトリック(日本語吹き替え版)
朝井彩加エラ(日本語吹き替え版)
相沢恵子(日本語吹き替え版)
天田益男(日本語吹き替え版)
木下紗華(日本語吹き替え版)
脚本リチャード・リンクレイター
イーサン・ホーク
ジュリー・デルピー
配給アルバトロス
字幕翻訳松浦美奈
その他ニューセレクト(提供)
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7.今年、35歳、結婚7年目、二児の父親。

紛れも無い「18年」という時間の中で、奇跡のように美しい“出会い”と“再会”を経て、ともに人生を歩んできた男女の様を描いた本作を観て、言うまでもなく、身につまされ、“辛辣な時間”を耐え忍んだことは確かだ。
きっと「夫婦」という生き方を経験している殆どすべての男女が、多かれ少なかれ同じような時間を経てきていると思う。
それは、世界中で、日々繰り返されている、あまりにありふれた男女の「現実」だ。

同じ監督が、同じ俳優二人と、物語内と同じ時間経過の中で映し出してきた稀有な映画シリーズの第三作目。
「ウィーンの夜明け」と「パリの夕暮れ」を経て、ついに結ばれた二人の「9年後」。
この奇跡的な三部作を観終えた人の多くは、“時の残酷さ”をひしひしと、いやひりひりと感じることだろう。
それは間違ってはいない。時間はいつだって残酷だ。
主演俳優の顔に刻まれた皺の数と、主演女優の少し垂れた乳房は、そのことをあまりに雄弁に物語っている。

ロマンティックな“夜明け”と“夕暮れ”で結ばれた二人も、時が経ち、子どもが生まれ、世界中のどこにでもいる“普通”の夫婦となった。
そこに映し出されていたのは、見紛うことなき「倦怠期」。
そして、日常の中で密かに孕み、着実に育み続けてきた双方の鬱積が、休暇中のギリシャの地で不意に弾け、二人を失望で埋め尽くしていく。

ああ、あんなにもロマンティックな時間を経てきた二人でも、こういう夫婦像にたどり着いてしまうのか……。

彼らの18年間を追ってきた観客は、彼らと同様に失望に苛まれるかもしれない。
けれど、それと同時に、18年というリアルな時間経てきたからこその「人間味」と、それに伴う人生の「価値」を感じることが出来る。
彼らの大いなる“失望”は、出会って18年、共に人生を歩み始めて9年という「時間」があったからこそ、“辿り着いた”ものだということに気づく。

泥沼の夫婦喧嘩の果てに、彼らはお互いに対して心底失望する。
じゃあ聞くが、9年前に恋が成就しなければ幸せだったのか?そもそも18年前に出会わなければ幸せだったのか?

いや、違う。

はるか昔のときめきも、結ばれ子を授かった多幸感も、セックスの恍惚も物足りなさも、互いに対しての尊敬も失望も、ぜんぶひっくるめて、もはや二人の人生であり、愛の形なのだと思える。
そして、その事実は、たとえもしこの先二人が離別してしまったとて消え去りはしない。

前二作と同様に、本作のラストシーンでも「結論」は映し出されない。
二人の間に生じた問題は何も解決されておらず、溝は最大限に広がったまま、夜は更けていく。
けれど、不思議とそこには“眩さ”を感じることができる。
その眩さの正体が一体何なのか。35歳の僕には明確に説明することができない。
ただ、この二人の18年分を見てきたけれど、この夜更け前の二人が一番好きだ。ということは断言できる。


主演のイーサン・ホークとジュリー・デルピー、そして監督のリチャード・リンクレイターの三者によって織りなされる「会話」が、益々素晴らしい。
前二作と変わらず、他愛なく自然な会話シーンのみによって映画は構成されている。
ただし、リアルな時の重なりとともに、一つ一つのやり取りが、より自然な味わい深さを携えている。
それは時に滑稽で、時に愚かしく、時に恐ろしい。

会話が互いを傷つけ、会話が溝を深めていく。
けれど、遠ざかっていく彼らをつなぎ留めたのもまた会話だった。
これが「台詞」であることが、まったくもって信じられない。


また「9年後」があるのだろうか。
物凄く気になるし、物凄く観たいけれど、いよいよこの先を見ることが怖すぎる気もする。
彼らの心持ちが幸福であれ不幸であれ、そこには“悲しみ”の予感がつきまとうように思う。
それが「時間」というものの宿命だと思うから。
その様を心して観られるように、自分自身が人間として成熟していかなければならないとも思う。


“タイムマシン”でやってきたジェシーが読んだ手紙の通りに、南ペロポネソスの夜が“最高の夜”になるであろうことは、喧嘩とセックスを繰り返す世界中の夫婦が、深く納得するところだろう。
何だかんだで、そういうことが分かるようになる人生は、やっぱり悪くない。
鉄腕麗人さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2016-06-26 22:21:44)
6.この会話を聞いて違和感ないのは不思議な感じだ。
言い争いも多いが、気分が悪くなることがない。平和な雰囲気が漂うこのシリーズの最後(?)に相応しい。エンドロールの曲を聞きながら、何となく癒やされる。そして日常に戻ろうと考える。説明が難しいが、そういうちょっとした活力を与えてくれる作品。
simpleさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-09-20 23:19:56)
5. 流石の安定感。
 延々と続く二人の会話を見ているだけでとても嬉しい気持ちになる。

 前二作ではお互いに対する気持ちを延々と続く会話の中から発見し、結果的に結ばれるという内容だったが、本作では忘れてしまった想いを再発見していくという歳月を感じさせる内容になっている。
 前二作はロマンスやファンタジーを感じさせる内容だが、今作はドキュメンタリーに近い。
 夫婦の理想を見せてくれた。
タックスマン4さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-07-18 01:57:47)
4.「恋人までの距離」「ビフォア・サンセット」の続編とは知らずに鑑賞。
「恋人までの距離」がおもしろくなかったので、知っていれば見なかったのにと後悔。
会話主体で絶え間なくしゃべり続けるのを聞かされるとうんざりしてしまう。
特に二人のまくし立てるような口喧嘩では、ちょっとは黙ってろと不快指数は頂点に達し、早く映画が終わってくれと念じるように…。
言葉以外で訴えかける演出がないと単調。
画変わりもほとんどないので、ラジオドラマを鑑賞しているようだった。
飛鳥さん [DVD(吹替)] 2点(2014-09-09 00:22:57)
3.この2人を見るたびに、本当にカップルなんじゃないか、と思わせてくれましたが、本作でもその相性の良さは健在です。セリフのテンポがすごく良くて、心地いいんです。ブラック・ユーモアを絡めた2人の掛け合いが、とても楽しめます。この映画を映画館に見にいく人たちは、大半が前作、前々作を見ているでしょう。そんな人たちと一緒に映画館で見ていると、他では味わえないアットホームな雰囲気を感じられました。「ジェシー、セリーヌ、お帰りなさい!」と心の中で思っているはずです。
shoukanさん [映画館(字幕)] 8点(2014-01-31 23:29:58)(良:1票)
2.前二作が好きな人の期待を裏切らない作品に仕上がっていました。
前作同様、最後のシーンはもう少し二人の会話を続けて聞きたかった…。
映画館だったので仕方がないのですが、ニヤリとするシーンがあるたびに、両脇に座っていたおじさん(私もおじさんですが…)が「ふふっ」とか「ははっ」とか声を出して笑うので、逆に興ざめして楽しめませんでした。
「他人のふり見て我がふり直せ」、私も他人に迷惑をかけないよう気を付けたいと思いました。
ケーズコレクションさん [映画館(字幕)] 9点(2014-01-19 18:36:45)(良:1票)
1.前作から9年。そのあいだにジェシーとセリーヌのあいだに双子の娘が生まれ、2人の関係も前2作までとはうって変わって「生活感」と「倦怠感」あふれるものに・・・。前作のセリーヌにもちらりと見えたリアリストな部分と、ジェシーのちょっと無神経な部分がそれぞれ加速して、もう2人の会話はひたすらかみ合わない。言わなきゃいいことを言ってしまい、ちょっとした言葉をひきずってしまって、結局悪い方へ悪いほうへと向かってしまう。ロマンティックな設定だった前2作と比べ、今作は恋愛成就の「その後」を、ひたすら痛い会話劇として描いてしまいます。でも、この映画の本領は、トゲがあるセリーヌの言葉やジェシーの無神経な態度の繰り返しのなかにも、恋愛モードによるオーラ抜きで生身の人間として関係をつくっていくさまが積み重ねられている部分。前作もそうでしたが、「会話」中心の構成でも「言葉」だけで伝わるわけではない人間関係というものを描いた映画として、あいかわらずのクオリティです。
ころりさんさん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2014-01-13 10:49:45)(良:2票)
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【点数情報】

Review人数 17人
平均点数 7.53点
000.00%
100.00%
215.88%
300.00%
400.00%
500.00%
6211.76%
7423.53%
8529.41%
9423.53%
1015.88%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review2人
2 ストーリー評価 8.66点 Review3人
3 鑑賞後の後味 8.66点 Review3人
4 音楽評価 8.66点 Review3人
5 感泣評価 7.50点 Review2人
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【アカデミー賞 情報】

2013年 86回
脚色賞リチャード・リンクレイター候補(ノミネート) 
脚色賞イーサン・ホーク候補(ノミネート) 
脚色賞ジュリー・デルピー候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2013年 71回
主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)ジュリー・デルピー候補(ノミネート) 

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