2.原作は、日本の全マンガ対象のランキングでもtop50に入るほどの人気コミックで、当然面白いわけです。
アニメ版は、その原作のテイストを崩す事なくさらに面白いと思わせる面すらあり、当然面白いわけです。
なのになぜこんなくだらない劇場版を作るの???
それにつきます。
聞いた話では、アニメや漫画は観ないけど実写なら観るというよくわからない層が結構いるそうで、そういう人のために実写劇場版が作られてるそうなんですが…
しかし原作やアニメ版を知らない人がこれ見たら「かぐや様ってあの微妙な出来の奴でしょ?」ってなっちゃいますよね…それは誰が得するんでしょうか?
そもそも問題なのはキャスティングで、リアルでど天然のアホキャラで売ってる平野の白金役は、どう考えてもキャスティングミス。
いや「平野紫耀」をよく知らないような人だったらいいかもしれません。
でも(特にこの映画を見にくる人は)平野紫耀がど天然のアホキャラなのは知ってるわけじゃないですか。
それが白金役はどう考えてもおかしいでしょ…
まぁ、テンパったときの白金の挙動とリアル平野の挙動は意外と近いとは思いますが、こういう「製作サイドのビジネス」が透けて見えるキャスティングには本当に辟易です。
そういう意味では佐藤二郎のナレーション&登場も最悪。
導入部は意外と原作に忠実な導入部で、わりと真摯に作ってるなとは思ったんですが、佐藤二郎の全く似合わないナレーションでそれもぶち壊し。
ここは俳優でいくなら例えば鹿賀丈史みたいな重い声じゃなきゃダメでしょ。
ここのナレーションは「歴史と伝統ある学園の荘厳な雰囲気」を漂わせなくちゃいけないんです。
そんな中で、あの二人の間抜けなやり取りを楽しむギャップこそがこの作品の面白みなわけです。
なのに佐藤二郎の間抜けな声では全く学園の雰囲気が出ないから完全にミスキャスト。
そんな初歩的な事すら製作サイドはわからないんですか?…と、本当に嘆かわしく、どうしたって高い点数はつけられません。
本人登場についてはもはや語る言葉もありません。
意欲無し、知性無し、センス無しのどうしようもない実写化映画です。