3.《ネタバレ》 原作は未読。
この映画を見終わって真っ先に思ったのは、時間が足りなすぎる!これだけ一癖も二癖もある偉人たちが現代で内閣を務めるんだから、各キャラのエピソードをもっと見てみたくなっちゃいます。そしてそれぞれの点が最終的には一つの線となって大大円を迎える...みたいな、そんな連続モノの方が話の幅も広がって、各キャラの魅力も掘り下げられたかも。
私はそこまで歴史に詳しくはないけど、徳川家康、という人物像は鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギスで詠われるような、忍耐強く攻めのイメージがあまりないので、この映画で主役のはずの家康が始まってしばらくその存在が薄いのはやっぱり仕方ないことなのかな~と、これまた見終わってそう思った。なのでどうしても信長や秀吉のようなイケイケな偉人の方が、エンタメ的には表立って目立つこととなる結果に。
ボクそんなに暴れてないのに暴れん坊ってなに?とか、ぜよはぜよ、とか、徳川滅ぼしたの彼です、とか、始まって最初の頃は笑える箇所もあって、これはひょっとしたら上質なコメディな予感かー!となったが、段々とシリアス路線へとシフト変更していき、結果的に最後は国民の皆さんもっと自分の国のことを思い政治(まつりごと)に興味関心を持ちましょう、と訴えかけるわけだけども、まあね、政治の世界を茶化したままで終わらせたら、家康、という存在は必要だったのか?てなるし、日本人特有のそこになんらかのメッセージやテーマを入れたくなる、ていうのもうなずけはする。
ただな~、たしかにそのテーマやメッセージは昨今言われ続けてきてたものだし、共感できる人たちもたくさんいるかも知れない。いるかもしれないけれどそれでもやっぱりもうちょっと変化球を見たかった自分もいる。ただやっぱりその変化球で見せるには時間が足りなすぎるのもまた事実。限られた時間の中で落としどころをつけるにはやっぱりあれが最良だったのかも...。
それとやっぱり、AI,じゃなくってご本人たちが現代に蘇って、ていうパターンの方で見てみたいのもある。。まあそれこそ時間がいくらあっても足りなくなっちゃうかもですけど(笑)