37.もし自分が渡辺さんのように死の宣告を受けたら、一体どう行動するだろうか?それは実際に自分が死の宣告を受けないと分からないのかもしれません。この映画を観て、「自分も精一杯生きなければ!」「何かをやり遂げたい!」と強く思いました。その気持ちを忘れてしまった、あの役所の連中にはなりたくないですね。作品のレビューにはなっていませんが、本当に自分の生き方について考えさせられる映画です。志村喬の目の演技に、最後まで全く目を離せませんでした。素晴らしい作品です。 【たけたん】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-03-05 10:22:35) |
36.《ネタバレ》 みんなが勘治の様に生きようと団結したと思ったすぐ後、前と変わらない日常を繰り返すラストは、皮肉たっぷりで好きです。現実はやっぱりこうだもんね。 【Yoshi】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-01-26 13:00:50) |
35.志村喬がある意味怖かった。眼に涙をいっぱいためて、一点を見つめる姿は、胸のあたりが苦しくなる。家族に愛は伝わらなかった?けど、思いが伝わった人がいたのがなんだか救いだった。しかしあの部下の人、生きる力満々としてて、可愛らしい。 【しゃっくり】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-07-25 01:44:52) |
【なますて】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-06-18 14:02:12) |
33.《ネタバレ》 七人の侍や椿三十郎などの娯楽性の強い作品とは一変重厚なテーマを扱った本作。胃癌と分かるまでは「生きていなかった」渡辺、しかし死を目前にして彼はやっと「生きた」。冒頭でナレーターは、市役所で毎日同じ事を繰り返す渡辺に対してまだ「生きていない」と言った。観ている自分にも言われたようで心にグサリつきささる。彼のあの毎日と自分の毎日も大して変わらないのではないか?だとしたら自分も「生きていない」ことになる。しかしそれが分かったところで一体どうしろと言うのでしょう。もし今死を目前にしたら渡辺のように何か行動を起こし「生きる」ことができるのだろうか。もやもやしたモノが後に残るが深く考えさせられる映画であった。自分が「生きた」証を世に残し嬉しそうに死んでいったという渡辺。そんな人生を自分も歩みたいものです。 【ケ66軍曹】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-03-04 18:01:28) |
32.たまらない。さすが何回も鑑賞するには、気が重い。救いが無いようで有るが・・・ 2008.11月 3回目鑑賞。 【ご自由さん】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-07-13 21:37:31) |
31.《ネタバレ》 葬式の後役所の人間がやってやると盛り上がってるシーン、こいつら絶対なにもしないと思いました。一人手を合わせていた男でさえなにもできないと思ってました。案の定職務に戻ると前と何も変わらず、立ち上がるだけで何も言えない。これが人の本質だと思います。公園であんなにも多くの子供が遊んでいること、それだけで十分でしょう。息子に癌を告白しようとした瞬間、強い口調で財産の話をされたのは痛すぎます。小津作品での家族観といい、薄情な子供を描くのは先の時代を読んでいたのでしょうか。 【アンダルシア】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-12-12 00:31:00) (良:1票) |
30.志村の演技がオーバー過ぎる気がするので、どうしても違和感を感じる。しかし、それを補って余りある展開と主張に2時間強の時間は短い。葬儀の席で酒の力を借りて盛り上がる同僚たちを尻目に一人合唱礼拝するヒラの公務員の姿を通して「貴様らは決してかわりゃしないよ…」と主張しているように思った。あと小田切さん、個人的には大好み!現代だったら速攻で求婚するのに…やっぱり悪趣味?(笑) 【クルイベル】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-07-21 09:04:08) |
29.これは・・・公務員の研修でみせるべき! あんなにすごい表情で演技出来る人をあまり知らない。 【ckeru】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-06-20 23:48:17) |
28.《ネタバレ》 前半はとにかく、癌に侵されてると知って自暴自棄になってた渡辺さんが、生きる事の意味、何かに取り組む事の大切さに気付いてからが凄く生き生きして、これが本当に“生きる”事なんだと思いました。公園建設の事で拒否されながらも何度も何度も頭を下げる姿には本当に心を打たれたし、、雪降る公園の中でブランコに乗りながら楽しそうに「命短し」を歌う姿には、恥ずかしながら涙を流しました。本当に、心にジーンと染みてくる映画でした。 【クリムゾン・キング】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2004-09-28 12:52:55) |
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27.日本映画の中でとても心に残った作品の一つ。なんかもう言葉では言い表せません、この気持ちは。…かなり細かいことだけど、志村は「♪明日という日の ないものを」と歌った箇所、実際は「明日の月日は ないものを」で微妙に間違ってる。 【プミポン】さん 9点(2004-09-24 00:59:58) |
26.日本人を見事に描いております。 たらい回し、なぁなぁ、縄張り争い…50年後の現代も変わってないってのは情けない。 でもたかが公園かもしれないけど、 生きた証を残すことができた渡辺さんは幸せな方かもしれない。 息子に理解されないままってのは悲しいですけど。 【ふくちゃん】さん 9点(2004-08-29 19:32:16) (良:1票) |
25.観始めて10分「ちょっとキツいかも・・・」と半ば困惑していたのだが、酒場で小説家に告白するシーンあたりから無意識に背筋を伸ばしている自分がいた。ただ、志村喬の迫真の演技は驚愕に値するが、少々過剰な感じがしないでもない、エピローグ(にしては長いが・・・)の葬儀のシーンにしてもあの結論を導き出すには少々遠回りな気がする、しかし、私が今でも黒澤監督の最高傑作と信じて疑わない「7人の侍」と「生きる」どちらの志村喬がよいかと問われれば迷わず「生きる」と答える。これは黒澤作品というより志村作品といったほうが良いのかもしれない。 【るね】さん 9点(2004-06-04 02:03:42) |
24.もちろん課長の生き様もだけど、葬式の席で課長の名誉を守り抜こうとした、あのおっさんがとても感動させてくれる。 渡辺課長があんな行動に出たのは、別に役所の体質を変えようとしたわけじゃない。自分が生きた証を見つけたいという、ある意味では自分勝手(いろんな人を巻き込んでいるし)な動機からなんだけど、そんな彼の行動から役人体質に心を痛め、現状に立ち向かえない自らの無力さに苛立ちを覚えているおっさんの姿を見ていると、人間って捨てたもんじゃないと思えてくる。 噂に違わない傑作でした。 |
23.半世紀前の作品なのに、人の考え方や行動は、今とほとんど変わってい ない気がした。主人公は後、半年しか生きれないと悟った時、 お金を使い、お酒を飲み、幸せな気分になろうとする。でも、結局 そんな事では生きているという気分にはならず、悩んだ末、死ぬ前に 仕事で後悔を残さないようにしようと悟った志村喬演ずる渡辺課長。 それが「生きる」という事かどうかはわからないけれど、自分も 死ぬときに後悔はしたくない。だから俺もいつ死ぬかわからないので、今を精一杯行きようと思います。 【ボビー】さん 9点(2004-03-23 00:21:59) (良:1票) |
22.人の苦しみや絶望は、他者と関わることで癒されることもあるけれども完璧ではない。やはり経験している本人にしか分からない部分が必ずあり、またその部分が一番苦しいところである。それを癒すには、究極の自己満足が必要。社会的にどう評価されようと、何と思われようと自分のために必死になる。後半から終盤にかけては、身内も含めた他人の理解の限界を示している。シビアな現実をこれでもかと示している。そして、そんな闇のような世の中で孤独にさいなまれても、必死に生きていかなくてはならない。「生きる」とはそういうものだという厳しい決意を受け取った。 【ラーション】さん 9点(2004-03-14 02:00:07) |
21.学生時代に見てめちゃくちゃ感動した。いま見ると直球すぎて少し引くところもありますし、最後の30分はくどいですね。まあでも、なにしろ1952年ですから、多少やぼったいのは仕方ないです。 【青い車】さん 9点(2004-03-04 15:34:10) |
20.「生きる」とは。果たして彼は生きることが出来たのか。ひとつの仕事をやり遂げ、いくらかの市民に感謝された。しかし一方で、家族は彼の苦しみを知ることは出来たものの、理解したとは到底思われない。通夜の席での役所の面々の能書きにもただ黙って聞いているだけとは情けなさ。また同僚達もおなじで、彼のようになろうとは酒の席とはいえ言ったにもかかわらず、またもとのお役所仕事に戻ってしまう。死を宣告された時、自分の人生を振り返る者もいれば、死に屈してしまう者もいるだろう。また何もしなかった人生でも満足してしまう者もいるだろう。だが彼は後悔し、そして人生を取り戻そうと紛争した。そしてわずかではあるが満足感を得て死を迎えられた。周りがどう思おうが本人の問題であろう。歯車の一部と化してしまいがちな日々といかにして戦うか。命短し、恋せよ乙女である。 【wish】さん 9点(2004-02-22 12:35:10) |
19.自分自身が「死」を宣告されたときに、「死」について真っ向に向かい合う事が出来るんでしょうか?この映画の時に、その時初めて「生きる」意味を理解する事ができるんでしょうか?この映画から発生られるテーマは50年以上経った今も色あせることなく伝え続けている事に敬意を払いたいです。 |
18.《ネタバレ》 「生きる」とはどうゆうことか。この難解なテーマを内包した映画は多くあるけれど、ここまで明白にこの難問に取り組んだ作品は数少ないのではないでしょうか。その意味で黒澤監督が稀有な作家であることを証明する作品と言えるでしょう。小田切や小説家との出会い、さらには息子夫婦との関係の中で、主人公の老人が「生きる」までの心情を時間をかけて描き、見事に「ゴンドラの唄」に集約させていきます。冒頭では、胃のレントゲン写真にナレーションを付けて、物語のあらすじをほとんど教えてしまい、途中でまたしてもナレーションによって主人公の死を唐突に告げる大胆な構成。この構成によって、観客はこの老人の生き様をより客観的に見つめることになり、「生きる」というテーマを強制的に考えさせられるはめになります。市民課から始まって、公園課、ついには市会議員にまでに及び、最後にまた市民課に戻されるという、たらい回しのシーケンスの長さ、しつこさ、描写の上手さは、まさに出色の出来映え。さらに葬式の後、姿勢を改めたと思われた後任職員が舌の根も乾かぬうちに相も変わらずたらい回そうとする、この説得力。役人への強烈な批判とともに、真に「生きる」ことの難しさを巧みに指し示しています。ラストで、黒澤監督は子供たちの声を公園に響かせ、少しでも「生きる」ことができた老人へ賞賛を送ると同時に、あなたは「生きる」ことができますか、と静かに問いかけてきます。黒澤ヒューマニズムが最も如実に現れている傑作です。 【スロウボート】さん 9点(2004-01-11 18:42:38) (良:2票) |