9.人間は元来、非理性的な生き物だ。表面上筋の通った信念や行動様式も、いかに理性的と見える選択も、心の奥底のドロドロとした得体の知れぬ何かに突き動かされた帰結だ。だからこそ現実には完全な悪人も、全き善人もいはしない。自分の利益しか考えぬ悪党も時として善行を施すこともあるし、良識を弁えた善人も時に人を害する蛮行に出る。こうした人間観は非常にリアリティがあるが、サスペンスとは相性が悪い。なぜならサスペンスは個々の登場人物がそれぞれの目標に向かってどこまでも合理的に行動するものだからだ。前述の人間観はクライマックス 直後に表出すれば、劇は人間ドラマに一転し感動が生まれるが、初めから終わりまでそれで押し通すとサスペンスの器は壊れてしまう。それがこの映画。息詰まる駆け引きとなるべきところが、子供の喧嘩レベルの嫌がらせにしかなっていない。人間ドラマとしても中途半端。演出次第でもっと良くなっただろうという印象なので1点おまけ。 【葛原葛原】さん 6点(2003-11-17 23:58:57) |
8.まあ、設定はおもしろく、途中は多少いらついたが、最後にちょっとほっとした、という作品。サミュエル・L・ジャクソンがずっと可哀想だった。最後に突然ヒューマンドラマみたいになっていたが、全体的に悪くなかったと思う。 【かりぶ】さん 6点(2003-10-28 12:48:27) |
7.自分がいらいらしてるときって他の人にも伝染することってあるけどそういう怖さを感じた。話の途中で急にヒューマンドラマっぽくなるけどそれはそれでいいかなと思う。 【ボーボボ】さん 6点(2003-09-20 17:16:05) |
6.一言で言えば中途半端。なかなか報復手段とか見ごたえがあるけど、どちらにも非があるので感情移入できない。ラストも、もう少しどうにかなっただろうって感じかな。まぁあのストーリーだと丸々収まってハッピーエンドにするのは難しいと思うけど…。でもなかなか考えさせられる話で見ごたえはあったと思う。 【miso】さん 6点(2003-09-12 06:37:21) |
5.ベン・アフレックが相手に対して異常なまでの復讐(?)をする。そんな人格の割にあっさりと,いい人になってしまうのは納得がいかない。お互いに一歩間違えば大事故につながりかねないことまでやってるし,最後にいい人みたいな感じで終わられても。 【北狐】さん 6点(2003-07-18 14:33:23) |
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【ビッケ】さん 6点(2003-05-16 15:14:29) |
2.最近、S.L.ジャクソンがよい映画に恵まれていないので、期待していなかったが、彼が「ダメ男」を演じているので、悲しかった。「重なる不幸」も、やりすぎると作為的になったり下手をするとコメディにすらなるものだが、ギリギリでリアリズムを残していた。誰も死なないし、ハッピーエンドなのだが、それならもっと短くてもいい映画かな?短編にするか、何とかして「時間の流れ」を感じさせる工夫が欲しかった。一日の出来事とは思えないほど、長く感じた。 【くりりん】さん 6点(2002-11-20 06:03:59) |
1.根は善良なのに何故か酷いことをしてしまい、その度に後悔しているベン・アフレック。根は善良なのに、キレやすい性格がとことん災いするサミュエル・L・ジャクソン。二人の人生が交通事故で交錯し、互いが雪だるま式に憎悪を誇大させていく、たった一日の出来事を描くサスペンス映画。しかし主役はアフレック演じる弁護士で、彼がこの出来事によって人生を見つめ直していく過程が描かれる、現実感のある映画です。それにしても、このラストの爽やかさは何だ? 急に映画のトーンが変わるので、ちょっとガクッときたぞ。で、6点献上。 【sayzin】さん 6点(2002-09-26 22:12:54) |