2.《ネタバレ》 ザイルで宙吊りの相棒を見捨てるか、助けるか、を山仲間でひと悶着するシーンが脈絡もなく始まると、この後にどんなエピソードが来て、
それをどう発展させていくつもりか、誰でも簡単に読めてしまうだろう。実際その通りの展開なのだが、あまりに直截すぎて呆気にとられる。
現地ロケーションのスケールに負けまいと、情緒過多の劇伴音楽も、スターのアップも物理的スケールがデカい。佐々木蔵之介の表情とか、勘弁して欲しい。
頻繁なフラッシュバックももっと控えめにすることは出来なかったか。
厳寒の天候の中、ほぼ垂直の山肌を登攀する人物を捉えるショットは力強く、迫真性は満点である。
小さな人物と雄大な景観を極力一体として撮っているのがいい。