22.この作品は,黒澤映画の最高傑作だと思います.人は何のために生まれ,何を遺すのか? 人生に対して少しでも真摯に向き合ったことのある人間なら,誰でも避けて通れない問題でしょう.黒澤監督は,主人公が悩み,苦しみ,あがき,見いだし,尽くし,そして成し遂げるまでの心の動きを実に丹念に描いています.志村喬も,見事な演技でした.クライマックスのブランコのシーンでは,涙が溢れて止まりませんでした.何かを成し遂げた達成感をかみしめるときって,人はあんな風に静かなたたずまいを見せるものじゃないでしょうか. |
21.お葬式で故人を偲び誰しも涙するのでしょうが、それだけでは説教臭いお涙頂戴映画になってしまうが、観ている人間の心の中を見透かしたようなラストの痛烈なシニカルさが完璧な作品にしている。人のために何かをして生きろと云っているのではなく、自分自身のために生きろということでしょうか。 【亜流派 十五郎】さん 10点(2003-07-28 11:49:08) |
20.映画には、大きく分けて「静」と「動」の二つのタイプがあると思うが、この映画は、『東京物語』とならんで、前者の邦画最高峰だと思う。「静」の映画を楽しむほうが「動」の映画を楽しむよりも難しいわけで、それなりの人生経験や教養が必要なのは間違いない。”説教臭い”映画が嫌いな人は観ない方がいい。(『千と千尋の神隠し』で、後半の電車のシーンが好きな人はこれも感動すると思う。)黒澤明は、「動」の映画(『七人の侍』など)だけではなく、映画の両方の側面をバランスよく身につけている監督であると実感させられる。 【アレックス】さん 10点(2003-07-15 23:09:23) (良:1票) |
【beppo】さん 10点(2003-07-15 01:18:36) |
18.恥ずかしながら、初めて黒澤作品を見た。感動した。完成したばかりの公園でブランコに乗って歌を歌っていたというはなしなど、泣いてしまった。結局誰のために「生きる」のか、何のために「生きる」のかというと、それは自分のためであって、まわりがどのように評価しようとも、関係ない。実際、あれだけ今後を誓った役所の同僚も結局役所を変えることはできない。それと「生」の充実は別のものである。ちなみに、日本の映画は一つたりと満足の行くものはないと思っていたが、考えを改めた。 【てんつく】さん 10点(2003-07-09 03:37:47) (良:1票) |
【しゅう】さん 10点(2003-06-03 00:45:23) |
16.本当に考えさせられる映画でした。特に最後の部分に何かをやり遂げることはそんなに簡単なことではないという作者のメッセージがこめられているようでとてもよかったです。また、出演者の演技にも感服しました。 【弥ン】さん 10点(2003-03-27 10:41:13) |
15.私的には『七人の侍』よりこちらの方が楽しめました。娯楽アクション映画は世界のクロサワとは言えやはり時間が経つと辛い物が出てくるのは避けられないと思うのですが、『生きる』のようなドラマだとプロットがメインですので、鑑賞価値も永遠不滅でしょう。(『七人の侍』も興味深く見る事はできたのですが、どうしても古典として見てしまいます。) |
【ふく】さん 10点(2002-12-16 03:53:22) |
13.ラストシーンの何とも言えない「苦味」までもが、絶妙。で、完璧。 【aksweet】さん 10点(2002-12-01 19:12:56) |
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12.黒澤作品の中では1番好きかもしれない。恐らく心の琴線に触れたのだろう、今でも余韻が残っているのだから・・・。 【眼力王】さん 10点(2002-10-21 23:51:26) |
11.普段の何気ない生活の中に、たくさんの美や感動が溢れている事を教えてもらいました。仕事の帰路、綺麗な夕日にいつもみとれてしまいます。 【カエル】さん 10点(2002-10-13 18:01:23) |
10.自分には痛すぎる内容で涙が止まらなかった。「生きる」。タイトルがまた泣かせる。自分じゃない誰かの為に生き抜くってのも、いいもんだね。 【さくら】さん 10点(2002-07-27 23:33:00) |
9.この作品見終わった後、とりあえず近くの公園行ってブランコに乗った。で、小声で歌った。俺生きてんだなぁって思った。 【qt】さん 10点(2002-06-08 01:09:21) (良:2票) |
8.ガキの頃家族で「影武者」を見たとき、おやじが「黒澤もこんなもんしか撮れなくなっちゃって」みたいな事を言ってたのがとても不思議に感じたものですが(俺的には興奮するほど面白かったので)、「生きる」をみて納得しました。「こいつはすげえや」と思ったね。椿三十郎と用心棒も同じ人間が撮ってるんだから信じられん。黒澤は天才でした。また、作品の質はともかく晩年までその情熱とバイタリティを映画に対して傾け続けた姿勢にも尊敬を覚えます。すごい男がいたもんだ。 【Qtaro】さん 10点(2002-05-17 20:43:42) |
7.同じ世代を生きる自分は、息子と父の関係、定年へのカウントダウンの中で最後の力を仕事に振り向けられるかを問いつめられ、正に生きるとは何か、黒沢作品第一の名画です。 【おんたけ】さん 10点(2002-04-13 22:04:54) |
6.初めて観たのは中学生の頃でしたが、観終わった瞬間、人生観が変わった気がしました。コドモが出来たら絶対観せたい作品です!・・・コドモ以前に、まだ結婚もしていませんけど・・・ 【クラウディア】さん 10点(2002-02-11 01:20:50) |
5.傑作が多い黒澤映画の中でも最高傑作と謳われる名作。初老の男が死を宣告され自分が生きていたと言う証を探し始める。現代でも蔓延る怠慢な役人体質、官僚批判を織り交ぜた展開が秀逸。文句なく満点です。 【支配人】さん 10点(2001-08-19 09:38:15) |
4.なかなか出会わない素晴らしい作品。「ハッピーバースデイ」があんなに名曲だったとは。主人公がまさに生きるすべを見付ける、喫茶店でのパーティーとのからみ演出大好きです。あんな脚本書ける天才と同じ国に生まれた事に感謝。 【チューン】さん 10点(2001-08-17 02:09:47) |
3.志村喬の演技が凄い。個人的に、彼は僕の泣きつぼです。 【ユウケイ】さん 10点(2001-05-13 21:51:55) |