72.《ネタバレ》 役者の熱演もあり、一見すると良い映画のように錯覚します。が、それは原作/ドラマ版を知らないという条件付きです。原作を知っていると良くもまあこれほど上滑りした酷い映画を作れたものだと逆に感心します。元々この話にとっての日航機事故はジャーナリストとして、新聞制作に携わる者としての姿勢を問うきっかけ、舞台装置に過ぎません。重要なのはその着地点です。原作の主人公は命の重みを問う記事を強引に掲載し、満足して第一線を追われる。着地点は日航機事故でも社内の小競り合いでもなくその先にあるものでした(そこまで踏み込まなければこの話を描く意味はありません)。それらを通じて傷を負った一人の男が再生する物語です。特に改悪がひどいのが家族関係です。主人公の家庭内暴力のせいで歪んでしまった息子、そんな息子を腫れ物のように扱ってしまう主人公。その因縁は息子が成人しても続き、主人公の悔いとなっています。衝立岩に息子が残してくれたハーケンは息子が差し伸べてくれた手(歩み寄り)ということなんですが。映画では早々に息子をニュージーランドに追っ払ってその後ほとんど触れないのでまったく意味のない描写になっていました。同様に母親の売春も友人の件に関しても描くべき核を省いてしまっているので描く意味のないエピソードの羅列になっています。映画化にあたってエピソードの改編は当然です。ですが手に余り意味のないエピソードの羅列にするくらいなら最初からスクープ記事争奪戦だけに絞った方が良かったのでは? サブエピソードを含め、本筋まで上滑りしているのはやはり監督と脚本家に問題があるからでしょう。原作を読むことをお薦めします。 【kirie】さん [地上波(邦画)] 3点(2009-08-21 18:08:51) |
71.日航機墜落事故を軽く扱っている気がして好きになれないです。 【山椒の実】さん [地上波(邦画)] 3点(2009-08-17 23:38:45) |
《改行表示》70.《ネタバレ》 1回くらい見ると、感動して終わってしまうかも知れないけど、繰り返してみると主人公が奮闘してる問題がジャーナリストとしてそんなに大事なことなのかって疑問が大きすぎて評価できません。 記者が現場で書いてきた記事がどんなに素晴らしいとしても、それを一面にのせるかどうかってのはジャーナリズムの本質とは無縁では。 事故原因に関しては大事なことかも知れないけど、主人公達の関心が何故こんな悲惨な事故が起こったということよりも、他社より早く記事にできるかどうかになってるのは、あまりに不謹慎、ドン引きです。(宅配の新聞なんだから、会社に利益をもたらすわけですらありません、単なるプライド、単なる競争心です。) 両方ともあまりに自己満足なもので、到底共感できませんでした。 【rhforever】さん [地上波(邦画)] 2点(2009-08-17 02:38:26) |
69.これだけ数多い登場人物を、すべて活きた人間として描ききる手腕は、まったくもって見事というほかありません。また、映像のテンポ、台詞、絵の色合いなど、細部にまで神経が行き届いていて、一切穴のない、とてもよくできた映画です。最初から最後まで息もつかせぬ展開。一瞬たりとも飽きさせません。ずっと前のめりになって見てしまいました。おもしろかったー!!! 【コウモリ】さん [地上波(邦画)] 8点(2009-08-16 23:35:31) |
68.《ネタバレ》 流石「突入せよ!あさま山荘事件」の原田眞人監督、相変わらず”事故の真相”そのものは無視して、監督だけが「ハイ」になってどうでもいい揉め事ばかり描いている。結局、私のように「日航機墜落事故」に興味を持って観た視聴者は完全に肩透かしを食らう事になる。更に言うと、近年の映画会社の後には必ずテレビ局がいる、そのスポンサーである日本航空に必要以上に配慮しているとしか感じられない。私が一番知りたいのは、当時の日本航空の企業体質である。JR西日本の事故の時、関西ローカル「ムーブ」という番組で引き合いに出されていたので余計に遺族の対応などについて気になっていた。当時かすかな記憶しかないが、体育館一面の棺に遺族の怒号は強烈に覚えている。機長が以前に事故を起こしていたという事もあり、操縦ミス説もあったと思う。こんな糞映画を観るくらいなら、動画サイトで当時の報道を見た方が緊張感を味わえる。映画としても実につまらない。クライマーの話に戻る度に白けるし、新聞の販売店がヤクザとか社長の不倫の子とか知らんがな。此れだけの大事件なのだから描く事ぐらい幾らでもあるだろうに。一番最悪に思ったのは、堤の子供が乗っていたかのような描写、終始気になって仕方無いわ。 【まさサイトー】さん [地上波(邦画)] 3点(2009-08-13 15:13:09) |
67.新聞社内部の世界に浸れる映画。大事件を前にした社内の雰囲気は圧巻です。どの俳優も演技が達者なのがまた良いです。 【クレイバード】さん [地上波(邦画)] 7点(2009-08-13 13:13:59) |
66.ダメダメな映画だな。ガッカリ。今、このサイト開いて皆さんの評価が高いのにビックリ。もう少しおもしろく作れると思うんだけどな。 【フラミンゴ】さん [地上波(邦画)] 2点(2009-08-13 12:04:04) |
65.《ネタバレ》 原作未読。色々なエピソードが最終的には繋がって一つのテーマになっていくのかと思い、各役者さん達の熱い演技もあり中盤まで凄く映画に引き込まれましたが、最終的に個々のエピソードが何の有機的な繋がりも見せずに終了!呆然。高嶋政宏さんが何のために登場したのかも人生経験の薄っぺらい私には何にも分かりませんでした。 【TINTIN】さん [地上波(邦画)] 5点(2009-08-11 23:38:39) |
《改行表示》64.《ネタバレ》 私は結構楽しめました。もう一つぐらいヤマがあるのかと思ったら結局なんもなくてややすかされた感じもしましたが。それはともかく……もちろん虚構の世界なんだろうけど、あんなにドンパチやりながら新聞の仕事ってできるもんなんですかね。どこの職場でも多少はギスギスしたところがあるにせよ、あんだけ毎日ケンカしてたらさすがにいづらいですよね。 【海牛大夫】さん [地上波(邦画)] 7点(2009-08-10 20:34:39) |
63.《ネタバレ》 原作を読んで感動し、数年前のNHKドラマも評価する者としては「これはひどい」と言わざるおえません。数々の印象的なセリフや泣けるシーンを陳腐にしてしまったのは監督や脚本家のストーリーテリングセンスがないからと許せたとしても、キャラクターや設定の大幅な変更(特に最後の社長怒鳴り込みの理由や、主人公を遺書で引き止めるシーン)はあまりにも脚色しすぎです。原作を生かすには映画では時間が足りないからとは言わせないぞ!だってNHKも前後編あわせて150分(映画とほぼ同時間)で見事に映像化してるんだから。役者の演技が良かっただけに原作に忠実にやってほしかった。映画で久しぶりに腹が立ちました。 【あおみじゅん】さん [地上波(邦画)] 4点(2009-08-10 13:59:05) |
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62.見づらくてヘタクソな編集。カット割り過ぎでどこを見せたいのかわかりゃしない。それがそのままテーマのぼやけたこの映画全体の姿と重なる。 【とと】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2009-08-10 00:33:23) |
61.《ネタバレ》 翌日は早朝3時から釣りに行くので早く寝ようと思っていたのだが、画面いっぱいに広がる谷川岳一ノ倉沢のパノラマに釘付けとなってしまった。「おお~衝立岩すげ~」とかなんとか唸っているうちに、傍らで進行してゆくドラマにも、序所に漬かり始めていました。そして、あっと言う間の3時間、気付くと午前零時、完賞でした。何が面白かったって、俳優たちの熱い演技もさながら、日航ジャンボ墜落事件を報道側から炙り出していく過程が、地方新聞社の内情や人間関係を含めて、実にドラマチックにスピーディかつテンポ良く展開されるんです。それに後半の核心に迫る部分では、妙に現実味を帯びてくるというか、もちろんフィクションのドラマなんだけど、その時の一言が?????と残尿感を残してゆくのです。ひょっとして、これが言いたいが為の3時間だったんじゃないかとさえ思えてきます。あの悲痛なボイスレコーダーの中に、このような可能性を感じさせるものはないけれど、クラブ合宿の帰りに知り、言い知れぬ不安を感じた事故の裏を「たった一言」で感じさせたセリフに感服です。 【カリプソ】さん [地上波(邦画)] 8点(2009-08-09 23:56:59) |
60.事故そのものはただの舞台設定で,地方新聞社内でのやりとりに関する映画だったのですね.堺さんは最近乗りに乗っているだけあってさすがでしたが,話としては散漫な印象でした.新聞社が絡んだ社会派サスペンスとしては,高村薫「レディー・ジョーカー」の映画化があまりにも端折り過ぎでショボくなってしまったことから推測すると,この原作自体は結構読み応えがあるのかもしれませんが・・・ 【マー君】さん [地上波(邦画)] 5点(2009-08-09 17:45:15) |
《改行表示》59.原作未読。よって、映画だけの感想を言うと、詰まるところ何が言いたいのか全く解からない映画。登山云々、息子とのよく分からない確執、傲慢で横暴なワンマン社長とそのセクハラ事件にまつわる友人の死、などなどのサイドストーリーが邪魔すぎる。テンポは悪くなるし、話はぶった斬られるし、過去と現在の時間の交錯も鬱陶しい。 しかも、前半、飛行機が墜ちて色めき立つ編集部はいいんだが、その後のドタバタは説明不足が過ぎて、誰が何で何をしているのやらさっぱり。ただ騒がしいだけ。 挙句に、トップ記事を抜く段に来て、結局確信が無いので躊躇してしまいました……では、大騒ぎしてドラマ(映画)として見せるほどのコトか? と。まあ、事実半分、フィクション半分の物語としては、トップで抜いた『毎日新聞』を落とすことは出来ないのは分かるが、なら端っからそんな話はやめときゃ良い訳で。 原作が横山秀夫ということで期待が大きかっただけに、非常に残念な映画。 【TERRA】さん [地上波(邦画)] 3点(2009-08-09 14:14:03) (良:1票) |
58.実話を元にしているとばかり思っていたものですから、おかしな社長や漫画チックな社内のいがみ合いなども我慢して見ていたのですが、フィクションだったのですね。それを知ってみれば、それぞれのエピソードもチープすぎて、白けます。冒頭、子供を飛行機に一人で乗せる場面が出てきたので、てっきりこの子は事故機に乗ったのだと思ったら、違うのですね。この子と父親の関係も説明が無いので、混乱させるだけのエピソードでした。 本来の評価は3点ですが、主人公の力のこもった声が気に入ったのでプラス1点。 【駆けてゆく雲】さん [地上波(邦画)] 4点(2009-08-09 13:48:07) |
57.後半になって少しドキドキする展開になってきて楽しめた。全体的に観ていて少し疲れる映画でした。 【紫電】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-08-05 22:35:16) |
56.【原作未読】勢いがよく、流れに任せて観ていると面白かったけど、結局息子と何があったんですかね?引っ張っていたけど、最後までわかりませんでした。・・・気になる。それと、最後の海外ロケ。最近、邦画で似通ったあのような場面を見ることが多くなりましたが、邦画には合いませんから辞めましょうよ。無理に場面挿入しているので、ムズ痒くなります。 【はりねずみ】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-07-16 16:58:21) |
《改行表示》55.《ネタバレ》 原田節が炸裂する熱い新聞社モノ。御巣鷹山の日航機墜落事故を背景に北関東新聞社(群馬地元紙)内の組織と人間模様を描く。 相変わらずの説明不足ぶりで、新聞社の社内事情に疎い僕には何が何のことやらさっぱりな箇所もあったが、「あさま山荘」や「金融腐蝕列島」の時と同様、疾走感、熱血ぶりに引きずられ、何はともあれ最後までたどり着いた。でも、「オオクボレンセキに執着してる」とか普通に登場人物に言われても、観客のほとんどは絶対分かんないと思う。ちなみにDVDを止めてWEBで調べたところ、オオクボとは1971年に群馬で起きた連続殺人事件のことで、レンセキとは連合赤軍あさま山荘事件のことらしい。後者は何となく推測できたが、前者は、当時生きていた人か殺人マニアでないとまず分からないだろう。 あと、良くないのは無駄にドラマを現在と絡めようとするところ。こうでもしないと原作に対して申し訳が立たなかったんだろうが、原田監督得意のライブ感が哀れにもぶつ切りにされてしまっている。これは惜しい。主人公である悠木の息子との確執の原因も、最後まで僕にはよく分からなかった。 伊東販売部長が編集局に怒鳴り込んでくるシーンや競輪の話で追村次長をデスクに釘付けにするシーンなど面白いシーンもあったし、キャストは皆良い演技をしていた(特に堺雅人はすごくかっこええ)し、観るべき所が多い映画だっただけに全体の構成が残念だ。今のところ、ベストは「金融腐蝕列島」かな。次の原田監督の作品を楽しみにしたい。 【枕流】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-06-16 23:30:15) |
54.NHK製作のTVドラマ(佐藤浩市主演)の出来が良かっただけに、「何で今更…」という感は拭えないが、映画版ならではのスケールと臨場感に満ちた好編に仕上がっている。堤真一や堺雅人の熱演は、まさに「クライマーズ・ハイ」。一気に頂点まで登りつめる。しかし、映画化に際して行なったストーリーの変更は、納得できない部分も多く、好き嫌いの分かれるところだろう。 【フライボーイ】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-06-16 09:00:04) |
53.《ネタバレ》 ブン屋もの、ってのは、ちょっと前までは社会派映画の定番で、輪転機が回って大見出しが斜めに飛び出してくるシーンをよく目にしたものだったが、なんか久しぶりに輪転機を見た気がする。事故だ! さあ大変だ! と沸き立つ感じはやっぱり浮き浮きし、あの場に音楽を入れなかったのも正しく、こっちにまで興奮が伝わってくる。他人の不幸で堂々とイキイキできる職場だ。なのにその後、脇筋がチョコチョコと入り、これがせっかくの興奮を薄めてしまう。脇筋が絡むと主人公も暇そうに見えてしまう。いちおうそれらの脇筋も地方紙の職場をよりよく見せてはくれるんだけど、煩雑になり、そういうのは時間がたっぷりある小説にまかせておけばいい。職場内だけに話を絞る勇気が欲しかった。他社より早くスクープを押さえる、というブン屋のルールがはっきりとあるのだから、そのルール上で映画を勝負してほしかった。記者がノイローゼになるまではルール内の出来事だが、それを車に轢かせるとなると、やはり脇筋への脱線だ。現代編の山登りも、当然話の腰を折る。俳優ではでんでんが好演で、地方紙の職場はこんな人物が支えていそうだ、というリアリティがあった。彼は去年は『母べえ』の町内会長でも良く、ここんとこ大当たり。 【なんのかんの】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-06-13 12:04:11) |