37.フランキー堺が主演で、日活看板スターが脇を固めるという異色の時代劇。佐平次は口ばっかしのいやな奴だと思いきや、なにかとワルヂエを働かせて丸く収めたり人助けをして重宝がられます。裕次郎や二谷英明の侍はまださまになっていたが、小林旭と岡田真澄にはちょっと笑ってしまった。 【きーとん】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-08-09 00:22:46) |
36.《ネタバレ》 50年以上前の映画だが、落語のストーリーからの脚本で時代劇ということで、白黒であるという点を除けば古さをあまり感じず、なかなかよく出来たコメディである。 フランキー堺が素晴らしい演技力で軽妙なのに内面をしっかり表現しており、石原裕次郎や小林旭を脇役に据えるという彼らをスターとして推したい時期なのにありえない配役だが、人気や映画会社の都合で主役を選ばなかった事が、この映画の出来の良さにつながっている。 日本映画もやるときはやるじゃん。 【nobo7】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-07-01 01:36:20) |
35.《ネタバレ》 こりゃあダメでした。とにかく主人公が嫌い。口がうまくて調子がよく、舌先三寸で相手を丸め込んでは、ヘラヘラと笑って実のところ見下している。どうも、映画を見ているこちらまで小馬鹿にされているような気になります。こんな奴が現実にいたら、まったく厭ですな。で、ここへ来て落語を元に映画化したと知って、なんとなく納得。落語の語りならこのキャラクターでいいかもしれませんが、実際に人間が演じると嫌なところばかりが目立ってしまいます。この主人公ならではの物語なので、文字通りお話になりませんでした。豪華出演者は魅力ですが、二度と見たくないです。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-05-18 21:02:04) |
34.登場人物が揃いも揃って終始うるさすぎで、作品の空気も一本調子で、見ていて入り込めませんでした。フランキー堺の飄々とした存在感に4点。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2010-02-22 01:28:03) |
33.《ネタバレ》 現代の映像から始まったのと、初めのうちは登場人物の顔見せが続いたのとで戸惑った。しかも台詞がべらんめえ調で早口、時代劇を知らない者には馴染みのない語彙も多く、聞き取りにくいことこの上ない。 しかし物語が転がりだすと俄然面白くなり、最後まで一気だった。おそらくカメラが下手に動かないためだろう、すごく臨場感があって、まるで自分も相模屋の一角にいて一部始終を眺めているかのようだ。 たとえば廊下の場面で、手前で登場人物が戸口をくぐって画面から消えたかと思うと、映像はそのままで奥の別の戸から次のパートの登場人物が現れ――といった具合に鮮やかに視点が切替る。一つの建物のなかでさまざまな物語が交錯しながら並行して展開していく、それが目で見てわかる。 だからテンポよく複雑な筋書きが進むにも関わらず混乱しない、取り残されない。普通に考えたら密度の濃すぎる話を何気なく観せている。実はさまざまな面で高度なことをやってのけているのではないかと思う。 結末はあれはあれで味があっていいが、やっぱり監督の構想が実現したらと思わずにはいられない。そうであれば後味も明るく、力強い印象となっただろう。 そして惜しまれるのが台詞の聞き取りにくさ。時代劇も落語もさっぱりなので、この低レベルなハードルに最後までひっかってしまい、心から没入することはできなかった(巻き戻してもわからない!)。ちょっと哀しかった。台詞が多いから字幕も難しいだろうし……。 【no one】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-06-27 19:00:02) |
32.《ネタバレ》 談志さんの居残り佐平次を聞いたことがあったので、より楽しめました。それにしてもフランキー堺の圧倒的な魅力、これに尽きる映画です。とってもテンポよく痛快なのですが、唯一佐平次が咳き込むと、なんか現実に引き戻されちゃうというか、減速しちゃうというか。もっと突き抜けて欲しかった、という感じもある。 【ポテサラ頂戴】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-10-29 14:36:44) |
31.《ネタバレ》 何よりテンポがよいのが魅力。 主人公の明るさと生き抜くためのさまざまな知恵が見所。 複数の落語のエピソードを紡ぎ上げた作品であるそうな。 主人公を肺病病みにする必要はなかった。 肺病を治すために女郎宿で無賃宿泊をし、居残りを決めるという設定は理解できません。 昭和の無責任男のように、ただ飄々と生きてゆくさまを描くだけでよかったと思う。 人生の奥深さを描くなど、この映画には不要です。 最後のエピソードは平凡。 オチになっていない。 嘘をみすかれて逃げ出すように去ってゆくような男じゃない。 みんなが唖然とするような啖呵を切って出てゆかないと。 【よしのぶ】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-05-02 20:28:36) |
30.何が面白いのかよくわかりませんでした.映画にするほどの内容なのでしょうか?フランキー堺さんは,晩年の「・・・検事」やなんかの方が,よっぽどいい味出していたと思います. 【マー君】さん [映画館(邦画)] 3点(2008-03-30 14:51:09) |
29.落語に関する知識はほぼ皆無ですが(某連続TV小説も未見)、それでも単純に面白かったです。舞台を品川宿の一箇所に限定し、且つかなり多くの登場人物を次から次へと動かしているのに、決してダレたり単調になったりすることなく最後まで実にいいテンポで駆け抜ける。この問答無用の絶妙なテンポが、落語に疎い自分のような観客でも容易に楽しめる秘密なのかも。名作。 【とかげ12号】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-03-08 22:37:45) |
28.気合、ノリ、テンポは一流。痛快極まる。逆に言えば、それが全てであり、見終わった後に余韻が残るような作品ではない。そういう気がする。おそらく、フランキー堺演じる主人公がクールすぎるのだろう。たぶん、主人公自身、人生に飽きてるよね。まわりは馬鹿ばっかしだし。そういう雰囲気を出している映画には初めて遭遇した。もしかしたらすごい作品かもしれない。 |
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27.満を持して、川島雄三監督の代表作にして、日本映画を代表する傑作『幕末太陽傳』を鑑賞することができた。 川島監督の作品はいくつか観てきたが、やはり本作のパワーとスピード感は別格だった。 日本映画史に名を残し、「日本映画ベスト10」といった企画等で常連である本作。 その実力を目の当たりにすることができた。 川島監督にハマりつつあるが、それと同時にフランキー堺にもハマりつつある。 フランキー堺の丸っこい体に似つかわしくない、その軽やかな動きに脱帽。 あの動きは確かに“芸術”の域にまで達している。 そして、とぼけた表情に、スピーディな軽い語り口。 外見的には決して二枚目ではないのに、劇中の女性に惚れられる役回りが多いが、確かにそれを納得させる人間的魅力を感じる。 ちなみに本作には、石原裕次郎も出演している。 主演はあくまでフランキー堺だが、石原裕次郎もさすがの存在感。 その他のキャストも実に豪華。 南田洋子、金子信雄、山岡久乃、岡田真澄、菅井きん、西村晃、二谷英明、小林旭・・・などなど。 特に岡田真澄のインパクトが大。 「若い頃は痩せていて、晩年とは全く違う感じだった」と誰かに聞かされた記憶があるが、確かにその通りであった。 本作は、幕末の品川遊郭を舞台にしているので、沢山の女性が登場する。 その中でも中心的役割を演じた女性が南田洋子。 ご存知、長門裕之の奥さん。 これがとても美しくてビックリ! 南田陽子って、こんなに綺麗だったんだぁ・・・と感心してしまった。 これなら長門裕之も惚れるハズ。 フランキー堺の魅力あふれる演技と、豪華な脇役陣、美しい女性たち、そして「古典落語」を題材にした数々の面白いエピソードなど、見所を挙げればキリがない。 劇中の騒々しさとラストの静けさとの対比や、味わいのあるラストシーンも素晴らしく、“日本映画を代表する1本”という肩書きに偽りはなかった。 【にじばぶ】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-08-24 06:49:14) |
26.《ネタバレ》 DVDで何度か鑑賞していたが、NFCの特集でスクリーンで観ることができたが、圧倒的に面白かったなあ。 冒頭からの相模屋の喧騒であり、また、居残った佐平次が「へいへい、何でげしょう」と大活躍する様は、やはり観ていてすっきりする。古典落語の抱腹絶倒のエピソードを早台詞と小気味良いテンポで、多くの人間が駆け回る。 日本でコメディといった類はハリウッドを模したものが多いのだけど、古典落語を映像としてこんなにテンポが良いのだから当時の日本映画としては革新的ではないかな。 殿川=フランキーの技上手をみせた「三枚起請」がお気に入り。 左幸子と南田洋子の二階まで動かすバトルは凄かった。 石原裕次郎扮する高杉晋作とフランキーが対峙する品川沖の場面では、庶民を代弁した名台詞がポンと飛び出す。 ただ、フランキー堺とは別に撮った高杉一派の行動には、(落語のネタでもないことからも)もう少し面白く絡むことを想定していたのだろうか? やや違和感があったのだけど、マイナスではない。 日活のスタア俳優さんは川島色とは少し違う感じはありますね。 【サーファローザ】さん [映画館(邦画)] 10点(2007-08-14 16:59:03) |
25.《ネタバレ》 裕次郎もなんのその圧倒的なフランキーの存在感がすごい。騒がしく華やかな女郎屋を縦横無尽に駆け回り、羽織をふわりと背負い、あの手この手で奇策を練る様が見事。こはるを演じる南田洋子の美しさにも驚くし、菅井きんに至っては今とまったく変わっていないのだ。他の俳優陣もすごい人ばかりである。本当に粋な映画だ。 【カリプソ】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-01-22 19:12:57) |
24.昨今「フランキー」と言えば「リリー」だが、「フランキー堺」が物凄くいい!「もっと見ていたい!」って思っちゃった。落語がベースなだけにテンポがいいし、飽きさせないね。まっ、ラストシーンに関しては賛否両論あるだろうけど。何ならリメイクして欲しいくらいだよ。でも「フランキー」に代わる役者いるかね~?強いて言えば「ビビる大木」あたりで。 【tonao】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-09-15 21:34:20) |
23.《ネタバレ》 サゲは観る者を虚構から現実へ引き戻す。そして、活き活きと動いていた登場人物たちは一人の噺家へと戻る。彼らは彼となり、高座から消える。語ることを終えた噺家はその場を去るしかない、何かを付け加えることは蛇足だ。この映画のラストで佐平次は「お見立て」のサゲを言い放ったあと、逃走する。監督の考えていた、逃走した佐平次が「現代」の品川へと流れ込んでいくという案は、マクラとしての冒頭のナレーションとセットとして考えれば、現実→虚構→現実という落語の流れをうまく踏襲している。「現代」のシーンをいくつか加えるというのは蛇足だと思えるが、お話が終わった後に「現代」に戻るという案は悪くないと思う。まぁ『幕末太陽傳』はあくまで映画であって、落語ではないので落語のものさしで測れるものではありませんけどね。生きるために逃走した佐平次の背中と、同じく生きるために高座に上がり、そして下りていく噺家の背中が重なる、清々しくて気持ちがよい。 【はざま職人】さん [DVD(邦画)] 8点(2006-08-12 23:40:25) |
22.息つく暇もなく展開されるいかにもな昭和的なドタバタコメディーに序盤萎えかけたが、フランキー堺演ずる左平次の痛快さにどんどんひき込まれていった。人を信じる事なく、自分の才覚一つで世の中を渡り歩く様は痛怏としか言えない。裕二郎紛する高杉晋作と船の上で対峙するシーンがとても印象的。侍なんて農民町人からまきあげた金で攘夷だ近皇だと騒ぎ回ってるに過ぎない。町人の命なんて二の次に考えられてきた歴史の流れの中で、待を出し抜いて飄々としている様子は痛快としか言えず(←痛快言いすぎ)、しかも相手が裕二郎というのが尚面白い。女郎宿という舞台にあリながら、陰湿な部分をー切排除し、明るく活気に満ちた町人の温かさが心地良かった。ただ、いろんなストーリーが平行していた割にストーリーどうしが絡み合う事が少ない分、余裕がなくてせわしないように感じたのと、フリ無しでその場その場の笑いを置きにくるのは見てられんやったけど、芯のしっかりした作品。 【ハッシーふりかけ】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-07-19 21:17:49) |
【午後のコーヒー】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-05-22 16:51:56) |
20.面白味が、分からん。フランキー堺の良さは、出ていたが・・・。 【瑞鶴】さん [DVD(字幕)] 4点(2006-04-12 21:56:08) |
19.《ネタバレ》 こういう雰囲気の邦画は見たことがなかった。最初から最後まで、テンポとパワーに圧倒されて、全く時間を忘れてしまった。鼻緒が切れた瞬間に、誰もが佐平次になにか災難が起こると思うはず。自分もその一人で、息を呑んで見つめていた。(コメディをこんなに緊張して見ていいのかと自問自答しながら)それでも最後あっさり逃げて、完璧に川島監督にやられたと思いました。監督が望むラストも見てみたかったけど、それでもこの映画の価値は変わらないと思います。裕次郎に関しても、彼は時代が求めたスターだったわけだし、どうこう言えません。こういういい邦画に出会うと、日本人でよかったと心から思います。 【アンダルシア】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-03-07 04:10:23) |
18.面白いと思った映画でも結構退屈なシーンが幾つかはあるものですが、この映画は本当にだれる箇所が無くラストシーンを迎えます。スピード感のある小気味良いテンポが 素晴らしいです。登場人物のフランキー堺や裕次郎も躍動感があり、まさに活きています。 【amicky】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-01-21 14:42:51) |