209.《ネタバレ》 上手に無駄無く一本制作したという感じ。手慣れたものである。ところで、銃社会では老人でも銃を手にすれば本格的な暴力主体となりうる、ということの裏返しで「丸腰」の結末はある。 【ひと3】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-04-14 13:23:28) |
208.《ネタバレ》 2度目観賞。元米軍人の堅物男が気弱な異国の少年に心を開き成長させていくヒューマンドラマです。最期のシーンはイーストウッド自身の俳優としての最期を暗示させ、男の死に際はかくあるべきと静かに私たちに標す素晴らしい場面です。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 7点(2012-03-24 00:31:44) |
207.《ネタバレ》 主人公の老人であるウォルトは日本で言うところの江戸っ子のような基質の持ち主。その主人公がアジア系移民の少年タウと出会い、徐々に心をひらいているさまを描いた映画。主人公の行動や性格が気に入った。特に相手との親密度によって自分の呼び名や呼び方を変えるあたりが面白い。ウォルトの最後の行動は、老い、妻の死、自分の病気の状況化での自分の潮時を見つけた行動だと感じた。どれか一つでも無ければ行動は変わっていたように思えた。 【たこちゅう】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-01-15 22:38:46) |
206.男イーストウッドの俳優人生の集大成とでもいうべき遺言的傑作で、老境を迎えた頑固親父の人生の締めくくり方を、ユーモアと、皮肉と、カッコよさと、残酷さと、激しさと、温かさと、美しさと、悲しさと、過去と、現在と、未来を織り交ぜながら描き出しており、男が決断した死にざまの美学と、若者に残した人生の指標には、もう男泣きに泣き崩れてしもうた!これぞまさに男の生きる道!! 【幻の『モンスター』】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2011-12-22 10:20:09) |
205.《ネタバレ》 参った。イーストウッドにやられた。口の悪い、とっつきづらいクソじじいか・・いるよなあこんなじいさん。丁寧だなあと思うのはウォルトの人生の背景ともいうべき日常がきちんと描かれていること。理容室やバーでの友人とのやりとり。ゴミ出しの日常。アメリカにしてはやや小規模な家構えや「初めてオーダーメイドで服を作ったよ」との台詞から、フォードを退職したあとの元軍人の年金ってどのくらいなのかなあとか、自然と彼の生活に関心が湧く。偏屈を振り回して身内に嫌われて、でもお隣のオバサンたちには結構モテてんじゃん。妙なアジアの風習をどっさり持ち込まれて困惑するウォルトじいさん。笑ってしまう。愛すべきクソじじい。なんてかっこ良い死に様なんだ。ちきしょお。涙が止まんないや。あんた凄いよ。前出の背広を何のためにあつらえたのか、鈍い私は観終わって数十分経ってから気付いた。滝のように涙が出た。くそおっ もっと長生きしてほしかったよ、じじいっ。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-12-05 23:49:07) (良:2票) |
204.イーストウッドの頑固親父役が魅力の一本。彼の監督作品は、相変わらず安定感がある。 ひねくれていながらも優しい一面を見せるキャラがストーリーにもうまくマッチしていて、 決して堅苦しくない人間ドラマに。敵役たちがステレオタイプなのはちょっと気になったけど、 ラストはカッコよすぎる姿を見せてくれます。もう役者稼業は引退なのかな? もったいない。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-11-19 17:18:45) |
203.《ネタバレ》 古き良きアメリカを象徴する名車「グラントリノ」をこよなく愛する古き良き時代のアメリカ精神を持つ(と自負する)ウオルト翁は、自分の子供達にその精神がなく、実利的すぎて好きになれない。一方で朝鮮戦争で少年のような敵兵を殺戮したことを命令とはいえ、深く罪の意識を持ち続けている。そこにベトナム戦争で故郷を追い出されてアメリカに移民せざるを得なくなったモン族の少年と姉とに深く関わるようになる。これで草の根保守としてのクリントイーストウッドが現代アメリカ社会へ訴えるメッセージのお膳立てが揃います。理不尽で許せない無辜の市民への暴力(911とか)にはダーティーハリーならば見るものにカタルシスを覚えさせる百倍返しの暴力(イラクやアフガン)で答えるところですが、自身は無防備でアジア人の悪ガキに蜂の巣にされ、悪人の始末は公正な法の裁きに委ねるという「選択」は今の米国では考えられない結末でしょう。硫黄島の二部作でも日米の戦う(戦争でなく)意味の違いを際立たせてよく日本に好意的な映画を作ったなあと感心したのですが、イーストウッドはアメリカ人を幸福にしない第二次大戦以来のアジアへの侵略は保守として納得できないことを改めて訴えたかったのだと思います。最終的に古き良きアメリカの象徴グラントリノをウオルト翁は身内でなくアジア移民のナイーブなタオ少年に譲り、次代のアメリカの夢を託すという結論になるのですが、この結末にどれだけの現代アメリカ人が共感できたのか直接聞いてみたい気がします。娯楽映画としては見れませんが、イーストウッド最期のメッセージがこれかということでこの点数。 【rakitarou】さん [DVD(吹替)] 7点(2011-10-22 23:15:31) (良:1票) |
202.《ネタバレ》 淡々とした展開ですが、思いっきり映画にのめり込んでしまいました。「暴力に頼らず、悪を罰する」「復讐の連鎖を絶ち切りながら、復讐を果たす」男の美学だと思います。クリント・イーストウッドといえば、ガンマン、暴力刑事の役を長く演じ、目には目をで暴力を通じ勧善懲悪を貫いてきました。今回の映画は過去の自分の主演映画に決着をつけたように感じたのは、私だけでしょうか? 【おやじのバイク】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-09-24 00:17:17) (良:1票) |
201.凄くシンプルな展開でしたが楽しめました。邦題は「ザ・クリント」にしたいと思ってしまうぐらい、クリント・イーストウッドが格好良いです。この映画を野郎5人で見ましたが、皆ちょっとウルっと来てました(笑) 【dy2cyr】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-08-17 18:04:31) |
200.「まったくひどい」という神父に「それが世の中だ」と答えるイーストウッド。 このセリフに彼のこれまでの作品に内在するテーマが見てとれるのだが、本作ばかりはややテイストが違う。 なんとも微笑ましい前半部、近年のイーストウッド作品ではすっかり影を潜めていた“笑い”がこの作品にはあり、かつてのイーストウッド映画を想起させ、それだけでもなんだか泣けてくる。 ダンディズムの象徴みたいなイーストウッドが、少年タオに男の口のきき方、女の子の誘い方を伝授するシーンの温かさ、演出の巧さには鳥肌が立った。 ストーリー自体は極めてシンプルだが、それでいてラストの懺悔シーンとその後の結末の現わすところの深さは尋常ではない。 さらにさらにそれでいて、後味は信じられないほど穏やか。 彼のこの偉大な作品に込められた遺言は、きっと遠く遠く先の世代にまで届くのだろうと思う。 【poppo】さん [DVD(字幕)] 10点(2011-08-07 13:07:54) (良:3票) |
|
199.見て損はない映画だと思うが、皆さんの高評価にあえてこの点数。 【T橋.COM】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-07-30 21:15:51) |
198.血を流さず、悪を罰する。永遠に繋がる復讐心の連鎖を、皺らだけの手のひらだけで、その心をその場に置き去りにする。ぼくにはその手のひらの温もりが心に強く残った。グラン・トリノのハンドルを通して、彼にも必ず伝わっている。 【ボビー】さん [映画館(字幕)] 10点(2011-06-24 01:30:30) (良:1票) |
197.《ネタバレ》 ずしりとくる良い映画でした。ただ、タオがあまりに犠牲無く多くのものを手に入れているのが気になりました。もちろんウォルトの愛情によって与えられた幸福なんですが、そこだけが違和感です。 【アフロ】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2011-06-08 15:12:26) (良:1票) |
196.胸が苦しくなるというかソワソワするというか。もうわかったからこれ以上俺の心を乱さないでっていう。 |
195.《ネタバレ》 知らなかった。クリント・イーストウッドの引退作だったんですか…晩年の彼の作品は特に好きなので残念でなりません。 ラストでタオたち家族を救ったウォルトはあまりにカッコよすぎる。もちろん悲しく喪失感もありますが、彼ら家族のためにという覚悟の選択が男ですね。タオの成長、そして彼ら家族の温もりを肌で感じたからからこそ なのです。ほんと良い作品! 【ライトニングボルト】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-05-29 04:52:16) |
194.《ネタバレ》 久しぶりに映画館で観て良かったと思わせられる傑作だった。クリント・イーストウッドの最後の作品になるという話もあるようだが、もしそうだとしても納得できる素晴らしい作品だ。近年のイーストウッド作品につながる重々しさ、真摯さを感じさせつつ、前半部分では温かいユーモアも加味されている。逆に言えば、そのユーモアが後半の悲劇的展開の巧みな伏線になっているとも言える。 この作品の中で彼が観客に一番伝えたかったことは「コミュニケーションの大切さ」だろう。イーストウッド本人が演じる主人公であるウォルト自身が変わっていく過程やイタリア人の床屋とのやり取り、スーのウォルトに対する関わり方等がそれを物語っている。アメリカは知ってのとおり、多民族国家だ。属性を共有する人々と付き合うだけでも仲間は集まるし、日々の生活には困らない。しかしそれでは個人レベルで言えば閉鎖的でつまらない世界に閉じこもることになってしまうし、国レベルで言えば国民の一体感は共有化できまい。自らの属性をネタにし、他人種と付き合っていくことが、個人の生活を豊かにし、ひいては国民意識を活性化させるために重要なのだろう。この映画の序盤におけるウォルトのように自らの属性を声高に主張するだけでは、反発を買うだけだ。日本でも人種の違いで摩擦が起きることはほとんどないが、「人種」を「性別」や「学歴」等に置き換えれば分かりやすいだろう。コンプレックスである属性を笑い飛ばすのは難しいことかもしれないが、それができなければ多様な属性を持つ人々が仲良く暮らす社会など生まれっこない。僕はイーストウッドの穏健で妥当な考え方に心から賛同する。 この映画で唯一残念だったのはタオ役の少年の演技があまりうまくなかったこと。特に地下室に閉じ込められるシーンは「本気」が伝わってこなかった。 冒頭でイーストウッド最後の作品云々と書いたが、僕としてはそれでは嫌だ。もっと彼の思いをスクリーンで僕たちに提示して欲しい。老いてますます壮んで進化を続ける彼にはこれからも傑作を期待したい。 【枕流】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-05-05 22:55:50) (良:1票) |
193.《ネタバレ》 毒づいた演技のイーストウッドを不思議とわざとらしいと思わせない構成。差別発言をするも白人至上主義からくるものではないことも途中でわかったり、積極的になれないタオに対し人とどう関わっていいかわからない自分を重ねていたり、過去の罪悪感の罪滅ぼしをしようとしているようにも見えた。 戦争で相手の命を奪い勲章を授けられた男が、最後に自分の命を燃やして友人達を救う。また、希望もなくどう生きたらいいかわからない不器用な男が選んだ行動だったからこそ、その重みが伝わってきたのかもしれない。久々に余韻に浸りながらエンドロールの最後まで早送りせずに見終わった映画。 【シバラク・オバマ】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-05-02 18:41:19) |
192.《ネタバレ》 家族に電話する短いシーンが、一発で家族との絆が確認できた感じが良かった。 多分なれないが、タフな渋いオヤジになりたいね。 【ないとれいん】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-04-29 21:53:17) |
191.鑑賞後、クリント・イーストウッドはで永遠に語り継がれる作品を作ったと思いました。色々な絆を感じ取れる、メッセージ性の非常に濃い作品だと思います。 【ブリキの金魚】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-04-12 21:22:04) |
190.かつて朝鮮戦争に兵士として送り込まれていた老人(アメリカ人)と、いじめられっ子の少年(アジア系移民)と心の交流を描いた作品。人種、年齢を越えた2人の友情は単純に感動出来る。他人におススメするなら迷わずこの映画!派手さは無いがじっくり腰を据えてみるには持って来い。日曜の夜向けな映画。 【カイル・枕クラン】さん [映画館(字幕)] 10点(2011-03-13 23:13:58) |