41. 大災害が日本を襲い、多くの人が巻き込まれていく。大雪山、阿蘇山の噴火、大地震の襲来、日本は引き裂かれ、沈没していく。その天変地異の様-崩壊する建物や人間に牙をむく自然の恐怖が映像の中に見事に描かれている。それなのに、ああそれなのに、この緊張感の無さは一体何だ~!!というやるせなさが、鑑賞中津波のように何度も襲ってきた。そこで憤ってもしょうがないので、原因を考えてみたい。まず、監督が描きたいと思うモチーフに対しての踏み込みの甘さである。災害で多くの命が失われているというのに、函館の観光客、避難地で酒盛りをする人たちの描写、お約束とはいえ取って付けたような主人公とヒロインのシーン、そして掘削船や自衛隊のメカ登場や活躍など。一体、樋口監督は何をメインテーマに据え、観客に訴えたいのか?エンターテイメント作品とはいえそこがはっきりしないので、見ていてスッキリしない。恐らくこれは、主軸となるべきキャラクターを乱立させすぎてしまったためだろう。これに比べ前回鑑賞した73年版は、CG映像ではなく特撮主体のため、映像は稚拙であったかも知れないが、人間関係や緊張感、逃げようのない運命に対して人はどう対峙するか、国土が無くなっても日本人としていられるのか、といった哲学観のようなものが良く現れており(今回の作品にも同様の思想-多分小松左京氏の-がわずかに登場するが、インパクトは弱い)、筋が通っていたと感じた。 1973年から2006年の33年間に沈没したのは日本列島ではなく、壮大なテーマを前にして監督や製作者が抱いた思考と、表現力ではないかと感じた135分である。石坂浩二や大地真央など、ベテラン俳優の良い演技がせめてもの救いであった。 【ジンギスカンマン】さん [DVD(邦画)] 2点(2007-02-20 00:18:29) (良:1票) |
40.《ネタバレ》 ごめんなさい。原作とか読んでないんですが、はっきり言って、つまらなかったです。「いつのまに300何日経ったんだ?」「草薙氏は非常事態にそんなに移動できるものなのか?」、「何故にあの2人は惹かれあったんだ?」と観終わった後、疑問系の嵐でした。友情出演で色々な俳優を出す時間があったら、もう少し少人数の人間関係の密度を濃くして欲しかったです。草薙氏、及川氏が愛する人を守る為と言っても、「あっそ・・・、で?」って感じです。 【きままな狐】さん [DVD(邦画)] 2点(2007-02-19 12:42:09) |
39.《ネタバレ》 ストーリーは≠アルマゲドンですね。突っ込みどころは想定の範囲内でした(古!)。批判する予定が、軽く感動してしまった。2人の関係には疑問だらけだったけどね。 ハイパーレスキュー隊を舐めてはいけない。訓練で怪我をするような人がなれるわけ無いでしょ。彼らはレスキュー隊の中でもエリートです。 想定の範囲を超えたのは、小樽のシーン。日本全土で災害だらけで非常事態になっている時に、なぜのんきに観光している!。不謹慎だが、津波に飲み込まれたのは自業自得です。 【しむいち】さん [DVD(邦画)] 5点(2007-02-19 09:51:45) |
38.内容は悪くない。しかし人間ドラマを濃密に描く事が苦手なのか、恋愛しかり、信頼しかり、非常に中途半端な過程を経て、無理やり繋げている感じだった。女の子が、最初あれだけ主人公を信頼する理由がわからないし、ヒロインが主人公を愛する理由(過程)もおざなり。そのせいで後半のあの再開や別れ、全てのめり込めず、残念。しかしそれ以外のSFX効果やパニック要素は面白く、楽しめた。最後のあの大掛かりな試みは、実際に行えるのかどうか非常にリアリティに乏しいが、主人公の決断に感動したので大目に。 【sherlock】さん [DVD(吹替)] 5点(2007-02-16 21:10:09) |
37.日本が沈没する。言葉にするとこれだけなんだけど、そこにからむ視覚的な要素が何と言ってもこの映画の見所だと思います。でも、北海道、九州、東京の地震、津波シーンは、尺が短く物足りない印象を受けました。不謹慎ですが、崩壊の美学とでもいうのでしょうか。無機質な建物が崩れる様というのは、ある種カタルシスを覚えます。一般の方が生活する家やアパート、マンション、道路、橋などには、そんな感覚はないのですが、東京の超高層ビル群が、ドドドッと崩れ落ちる所は、高揚感さえありました。人間が叡智の象徴として作った人工的なものなど、自然の前では何の意味もなさない、そんな破壊っぷりがいいのです。怪獣映画のノリですね。だから、主役2人の恋愛は付録みたいにしか見ていませんでした。パニックに陥っている日本各地で神出鬼没の草薙君には、ただ驚くばかりでしたが。スペクタクルというふれこみの割には、少し地味な印象もあります。ただ、DVDでは、迫力が半減いや、きっとそれ以下になるので、大画面で観賞できたのには正直うれしかったです。 【映画小僧】さん [映画館(邦画)] 7点(2007-02-13 16:09:55) |
36.《ネタバレ》 よくわからんのですがあんなことは可能なのでしょうか?かえって大地震が起こったり地殻の切れ目からマグマが噴出したりはしないのでしょうか?そこのところ解説きぼんぬ。映画自体は下手な「ディープ・インパクト」てな感じ。 地震やら噴火やらの映像は迫力あったからそれに1点おまけして6点。 【Robbie】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-02-12 12:27:18) |
35.改めてオリジナル版の完成度の高さを確認してしまった。どんなに撮影技術が進化しても脚本がダメだと、人を感動させることは出来ないんですね。映画は心で作るものだと教えてくれている作品なのではないだろか? 【憲玉】さん [DVD(邦画)] 3点(2007-02-11 00:31:57) |
34.なんだか期待がそれなりにあったばかりにがっかりだった。CGもいまいち迫力がないし(映画館で見ていればよかったのか?)、話も盛り上がりに欠ける。これが去年の邦画興行収入ベスト5に入ると聞くと邦画に勢いがあるのかないのかわからなくなる。 【HK】さん [DVD(邦画)] 5点(2007-02-05 20:08:32) |
33.言いたいことは他の邦画と大体同じようなものなので、もう言いません。唯一言うと、草なぎと柴崎の恋愛主軸になってしまってる気がする 【ラスウェル】さん [ビデオ(邦画)] 4点(2007-02-03 15:26:36) |
32.内容に関してはちょっとツッコミ所満載だけれども、自然災害の驚異、恐怖を映像で存分に感じられた。リアルに日本は地震が多く、これまでの歴史をみても地震で命を失った人が大勢いる。そう考えちゃったりすると、そんじょそこらのホラー映画なんかよりも全然怖いです。 【rainbow】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-02-03 15:16:39) |
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31.《ネタバレ》 全体的に緩急がないというか、低調でぱっとしないですよね。この出来事をあまりに作品としての視点がひいき目で見すぎというか、もっとハラハラさせる要素がほしいんですよ。いちいち説明の文章がテロップで入ってきて、まるで教育ビデオみたいな作りにしてるのもマイナスですよね。あんなテロップの内容はどうでもいいんですよ。どうしても伝えたいなら台詞で入れないと。よく出来てるなと思うシーンもあるにはあるんですよ。山の斜面での道路が陥没するシーンとか、ベタ展開だけどよく出来てたなと思う。だけど草なぎ君と柴咲コウが出会ったらそこでテーマ曲が流れるとかさ、ああいうのはナシにしてほしいんですよ。もっとね、パニック映画っていうのは、「怖さ」が大事なんですよ。怖さの演出がこの作品には全然ないのね。辛口ばっかりになっちゃったけど、あの有名な作品をリメイクするチャレンジ精神に6点献上しておきます。 【あろえりーな】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-01-31 17:16:32) |
30. 柴咲コウがハイパーレスキュー隊員として出てきた段階で嫌な予感がしましたが最後までツッコミどころの多い作品でした。樋口真嗣監督が関わっている作品をここのところよく見るようになりましたが、監督やる前にもう少し脚本を勉強したほうがよいような気がします。 【海牛大夫】さん [映画館(邦画)] 5点(2007-01-02 12:06:44) |
29.《ネタバレ》 昭和版も見ているが、なかなかの面白さだった。見所はやっぱり特撮で阿蘇山の噴火、熊本城の破壊、東京都心の陥没、灰に包まれる名古屋など名シーン多し。昭和版は東京大地震以外特撮的な見所が少なかったので(だからドラマ版が製作されたわけだが)、この点は素直に良かった。また、平成「ガメラ」でも随所に見られたニュース描写はさすがTBSが協力しているだけある。特に地震の震度表示が日本列島全体に表示されるシーンは恐怖さえ覚えた。 ただ反対に本編の方は若干不満は残る。もう、いろんな人が突っ込んでいるので今更言うまでも無いが、「登場人物がウロチョロ」「恋愛描写が稚拙」「函館の謎の観光客」などのシーンは違和感あって、せっかくの緊迫感が台無し。特に恋愛描写の稚拙さは、同じ原作者の「さよならジュピター」を見ているようだった。これは監督のデビュー作「ローレライ」にも言えたことだが、豊川、国村、石坂の脇を固めた役者陣がいなければ、完全に人間ドラマは破綻していただろう。まぁ、その分豊川の田所博士は昭和版の小林桂樹とはまた違った味を出していて、良かったけれども。 とにかく、不満点は散見されるものの、映画館を出て素直に「面白い」と言える出来で良かった。邦画にもこれぐらい上質なエンターテインメントがコンスタントに出てくれば、現在の邦画好調の流れも持続するのではなかろうか。 【ドラりん】さん [映画館(邦画)] 9点(2006-12-20 00:18:41) |
28.バスや飛行機などのパニックものの場合、そこに居合わせていない自分がいます。どこか他人事。地球全体に及ぶ災害の場合は、スケールが大きすぎて恐怖心が麻痺。それに、人類が滅亡するなら、あがいてもしょうがないとも思ってしまう。その点、本作の“日本列島が沈む”という災害は、要するに大きな地震。極めて現実的です。特撮の迫力は十分満足できるレベルで、とてつもなく恐ろしいものに感じました。国土を失うこと=国を失うこと。国に属していることの恩恵を、日本人であることの有難さを痛感しました。国に属し、国土があることはそれだけで本当に幸せなんだなと思いました。(別に“右”っぽいことを言う気はないです。もっと純粋に国というコミュニティーを尊重しようということ。)そんなことを考えるきっかけとなっただけでも、本作は自分にとって意義ある作品でした。ドラマ部分の薄さや物語のトンデモぶりを差し引いても。 【目隠シスト】さん [映画館(邦画)] 6点(2006-10-24 19:16:21) (良:2票) |
27.オリジナルが公開された当時と大きく世界が変貌を遂げた現在、刻々と加速する社会情勢に我々は否応なく向き合わなければならない今だからこそ、この再映画化の意義はあると思う。物語の骨格は基本的に同じだが、主人公の男女のラブロマンスを中心に据え物語を肉付けしていく事で、ドラマに一段と厚みと膨らみをもたらせている。その事は作品世界の描出力に実感が乏しく、所詮ホラ話の域から脱していなかった前作と大きく違う点で、テーマが自然な形でより鮮明に浮かび上がる密度の濃い脚本はリメイク最大の成果だと言える。前作では到底表現できなかった視覚効果もCG技術の進歩で大部分が可能となり、その出来映えはハリウッド大作と遜色ないほどだ。特徴的なのは、絵葉書等で見慣れている日本の代表的な景観が次々とその姿を変貌させていくショットだろう。その効果はミニチュアの建造物が崩壊していく事以上にインパクトがあり、実感を齎せている。未曾有の大災害という意味でハリウッドが9.11ならば、我国では1.17を作品に色濃く投影させているのは至極当然であるが、破壊スペクタクルとしての映像表現が抑え気味なのは、一説によると震災被害者に配慮したものらしいが、むしろそれが映画全体のバランスを保つ事となり、結果的には功を奏したのだと言える。自己犠牲という地球規模の解決方法を採用する事で、パターン化されたハリウッド大作の名残のような味わいのする作品だが、そこに至るまでの伏線の張り方や主人公たちの様々な想いが納得する形で描かれている為、決して唐突で場当たり的な印象はしない。パターンを踏襲する以上は、そのあたりをきっちりとわきまえると言う事が基本姿勢にあるからなのだろう。ラブロマンスがベタベタとしたものにならないのも主人公二人のキャラがそうさせているのだろう。中でも柴咲コウはこういった活動的で男勝りの役柄が似合う女優で、男たちの世界で一段と光彩を放つという、まさに適役であり、どこまでも冷静なイメージの草彅クンとのコンビネーションは快調そのものだ。夕暮れ時、二階の物干し場で語合う二人の姿に、私などは名作「世界大戦争」での市井の人々の終末観を思わずダブらせてしまったが、平穏な日々が戻ってきた事を、ツバメの巣で象徴的に表現するなど、本作はハリウッドのスタイルに拘りを見せながらも、どこまでも純粋な日本映画なのである。 【ドラえもん】さん [映画館(邦画)] 8点(2006-10-15 22:52:45) (良:1票) |
26.これは今時珍しいダメダメ映画。特撮以外すべて古臭過ぎ。オープニングタイトルのバックの音楽からすでに「古めかし」過ぎ。そして極めつけは脚本。この脚本33年前のんより古臭いんじゃない?33年前小学生だった私は映画館に「日本沈没」を観に行ってすんごく衝撃を受けました。なんというか、そう日本人も「民族」なんだぞということを教えてくれた映画だった。いつも、蒙古をも追い返した「海」に囲まれてるから、他民族と同じ地にいないから、だから我々は自分達のことを「日本人」だとは思っていても「日本民族」という認識はもっていない。だからレバノン紛争などは文字どうり「海の向こうの出来事」になってしまっている。「でもでもやっぱり日本人も『民族』なんだよ」ということを33年前版は教えてくれた。特にラストの・・・藤岡弘を含んだ日本人難民がシベリアかどこかの国で貨物列車で移送されてる場面で教えてくれた。海に守られぬくぬくと育ったおぼっちゃま日本民族がシビアな民族のせめぎ合いの場に引っ張り出されたその「どうしたらいいか分からない感」が33年前版にはあった。しかしこの2006年版はこの点が完全に抜け落ちてしまっている。この映画を映画館で観て家に帰ってテレビつけたらたまたま「HNK神戸」のニュースで樋口監督がインタビューされていた。「ボクはずーっと街が破壊されるような場面の特撮をエンターテイメントとしてやってて、それで阪神大震災のとき後で地震の現場を見て愕然として、そこにはついこの前まで実際に人が生活してて・・・」。 民族云々が描かれてなくて当然。樋口監督は震災の地域で生活する人々を描こうとしたのだから。でもさ樋口君、そこまで思ってんだったらさ、今この時代に「日本沈没」のリメークってしたらダメなんだよ。 【メロメロ】さん [映画館(吹替)] 5点(2006-10-05 00:41:50) |
25.《ネタバレ》 期待して観に行ったわけじゃないけど、これはキツかった。的を絞らずに話が進むし、全体的にテンションが低い(テーマ的にしょうがないかもしれないけど)から退屈。予告編はいい出来だから、それだけ観れば十分ですよw 【ヴィン】さん [映画館(邦画)] 3点(2006-09-16 02:51:38) |
【栗頭豆蔵】さん [映画館(字幕)] 2点(2006-09-11 19:23:08) (笑:1票) |
23.《ネタバレ》 大して面白くもないのにSM○Pの稲○が「MI:3」よりも面白いなどと公共の電波で宣っていたので観に行ってしまいましたよ。いくら身内びいきでもそりゃないでしょう。しかし、何ですかね、この不謹慎なタイトルは。ハリウッド映画なら、どんなに荒唐無稽なストーリーでもエンタテインメント作品に仕上げてしまうのに、この映画は単に荒唐無稽なだけで、全然楽しくないんですけど。主演の二人の演技もなんだかなあって感じなので1点でお願いします。 某国でも公開され、大人気だとか。ついでに「日本崩壊」や「日本滅亡」もつくって荒稼ぎしようとかいう魂胆はないでしょうね? 【稲葉】さん [映画館(邦画)] 1点(2006-09-07 21:22:51) (良:1票) |
22.確かにつっこみ所満載でしたが、小野寺さんの最後のシーンにはとても心打たれましたし、守ってくれる人がこの世に一人でもいてくれるって素晴らしいことなんだと改めて思いました。ただ日本沈没なんてスケールの話にするとなんか辛口になるんですね。奈良の大仏・・・東大寺から飛び出しちゃったんですね。きれいなお顔でしたね・・・。 【ぼちぼちさん】さん [映画館(邦画)] 6点(2006-08-22 17:09:42) |