266.冗談抜きにして感動して泣きそうになってしまった。 自分の存在理由を見出せない二人の男。 一人は毎朝、言い知れぬ悲しみとともに目が醒める。 そしてもう一人は、自分の生きる意味を問いかけていた。 一人は愛のためにフットボールを辞め、やるべきことが分からずに毎日を無気力に生きる。その無気力さがやがて徐々に愛を失いかけている。 警備員をやりながらフットボールの思い(冒頭での女性との会話も注目)を捨てきれてないウィリスは中々いい感じだったし、罪を犯した奴を見抜くという力と絶対に怪我をしないという力という自分の真の力を使って、つたないながらもヒーローとしての一歩を歩み、息子に黙って新聞を差し出すシーンなんてとても良かった。少し距離があった二人の距離が近く感じたシーンでもある。 また同様に、いつからか別々に寝ていた嫁ハンを夜ベッドに運ぶシーンも、この映画が実は失いかけていた愛を取り戻したがっていた二人のラブストーリーでもあったとも気づかされるし、実はかなり深い映画だと思う。 そして対極にいるもう一人の男は、耐えがたい苦しみに生きる目的・希望を失っていた。精神を病んでいたと一言では片付けられないのではないか。本当に病気に苦しむ人間はそういう悩みは抱えているだろうし、死ぬまで怯えて生きていかなくてはならない逃れられない恐怖から「自分」が生きている意味、答えを見出そうとした哀しい男がちゃんと描かれていたと思う。 現実はコミックではないという視点もラストの結末には描かれていたし評判が悪い理由がよく分からないけど、見ててハゲは病気ではないのかとか、ヒーローも悪役も水が苦手って、水が苦手な宇宙人もいたけど、この監督、水になんか恨みでもあるのかと突っ込める楽しい映画でもあるし、冒頭のウィリスが振られる列車での長回しのシーンも結構見応えがあり面白く撮れていると感じた。 【六本木ソルジャー】さん 10点(2004-09-18 18:53:58) (良:8票) |
265.あまりにむごたらしい批評の数々ですが、これはスゴイ映画だと思います。史上最も丁寧に描かれた仮面ライダー第1話、「その手があったか!」とビックリ仰天でした。こんな話を思いつく人が世界でどれだけいます?そのアイデアだけでも買いですね。シャマランの映画って不思議で、テーマ自体は幼いのに、その実オトナの空気が充満してるんです。なんと言うか、ガンプラのパッケージが高級桐箱だったみたいな、メッキ部分のパーツが金箔だったみたいな。それってのは、シャマランの脚本から出るうまみだと思います。そんじょそこらのドラマ以上に人間を丁寧に描けているので、荒唐無稽な主題にも味が出るんですね。「私の体は生まれつきもろい。ならばその対極としてアンブレイカブルも存在するはずだ」というイライジャの説くアバウトかつ強引なヒーロー論も、「なるほど~」って思いながら聞きましたから。シャマランのドラマの特色は「静」にあります。一方普通の映画の描くドラマは「動」、つまり何か事件があって主人公が成長していく、主人公が何かを変えていくという話で、そこにはドラマのダイナミズムがあります。しかしシャマランのドラマはもっと地味で、彼が常に描くのは再生の物語。大筋では主人公たちに想像力の限りを尽くした大事件が起こりますが、その実、彼らの終着点は失われた関係の復元にあります。大事件を通して登場人物は自分を見つめ直し、何かを変えていこうとするのではなく、むしろあるべき姿へと帰ろうとするのです。思えば現実世界もそんなもので、そこにドラマの描くようなダイナミズム、つまり何かを変えていこうとする主体的な姿などなく、あるのは「自分に合った仕事は?」「自分に合った人間関係は?」「自分に合った生活は?」という、受動的な居心地の探求のみです。何かを目指しているようでいても、実際は自分のあるべき道を模索しているものです。そんな現実を踏まえているからこそ、シャマランの映画にはリアルな庶民が生活し、その延長としてサプライズがあるのです。 【ザ・チャンバラ】さん 9点(2004-09-08 01:40:05) (良:2票) |
264.mhiro さんの票を見て、やっと誉める勇気が出ました(誉めたくてもビビってる作品、実はまだいっぱいある)。えーとね、「世の中では毎日、飛行機事故や列車事故で大量の人が死んでる。専業ヒーローにやれる意味ある仕事なんてあるのか」って問いかけが映画全体を覆ってるんだよね。この答えのない問いにラストで解答を出しちゃうのがこの映画の凄いとこで、ヒーローとはひとつの希望だという事。みんなの願いの象徴だという事。それを言っている。無残な事故で誰も生き延びられなかったとは思いたくないじゃないか。この世に溢れる不条理へ、誰にかに斬り込んでもらいたいじゃないか。そういう世間の想いがヒーローを存在させている。そこを考えるとこの話はもう一段深いレベルに行くわけで、製作の噂される第2部でもまだまだ哲学的な展開が広がっていくだろう。期待してるぜ、シャマラン。まあ、ブルース・ウィリスの史上最地味なヒーロー振りには笑い転げたけどね。次回は空飛ばしてください。 【エスねこ】さん 8点(2004-09-04 22:43:02) |
263.皆さん大多数が酷評ですが、私は楽しめました。 私は何の予備知識も持ち合わせず見ましたが、逆にそれが良かったのかもしれません。 自分を見失い、自分の存在意義すらわからなくなっている主人公。逆に自分の存在意義を見つけようともがき苦しむイライジャ。まさに相反するがひとつ。 ~しかし、ほとんど267さんの意見と同じなので省略。 何かが起こる期待、ではなく、人間の深遠を期待する映画だと思います。 【sherlock】さん 7点(2004-09-03 10:53:32) (良:1票) |
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261.確かにシャマラン監督には“一発屋の匂い”がプンプンしてましたが…ここまでパワーダウンされると、怒りを通り越して不憫に思えます。これが監督デビュー作とかだったら、まだ評価できるんですけど。大体、オチの意味が良く分かりません。全編、“どんな意外なラストが待ち受けてるんだろう”とワクワクさせてくれるので、観てる間は楽しいです。 【金子淳】さん 4点(2004-07-01 10:03:26) |
260.「シックスセンス」のようなどんでん返しのラストをまた作りたかったのだろうと想像するが、まったくどんでん返らない。例えるならバック転の大失敗。ラストに向かって一生懸命緊張感を持たせようとしているのも空しいだけ。全く持って残念。はいご苦労様でした。 |
259.《ネタバレ》 期待していたのに、こんなんかよっ。 【LYLY】さん 1点(2004-06-14 15:54:56) |
258.ジャンルを超えた凄い作品を狙ったようであるが、どれもこれも指針が中途半端で煮え切らない。結果、活劇でもなく、SFでもなく、サスペンスでもサイコスリラーでもオカルト、ホラーでもない、なんだか良くわからない作品になっている。見ていて戸惑ってしまった。衝撃の結末も奇をてらった意外性それ自体に力が入りすぎていて、トータルバランスを欠いた出来のように思える。この原因は、大別して「序盤から中盤」「中盤から終盤」「結末」の3つが相互に効果を殺しあっているがためであろうと思う。本作は前作の「シックス・センス」で一躍、監督としても脚本家としても注目を集めたM.ナイト・シャマランの作品である。その映画作りの手法や定理が前作では功を奏していたとするならば、今回は変にまわりくどくなって摩訶不思議な作品となっている。視覚、背景、技法など、あらゆる所に凝り性な監督は多い。例えばティム・バートンのようなマニアックな監督の場合、その凝り方も目に見える結果として具現化しているので画面を見ているだけで、効果が観手にもよくわかるが、本作のように色々なところに凝ってみても(シックス・センスにもその帰来はあった)観手にその効果が伝わってこないのでは、本来は自己満足で終始してしまう。ただ、今は製作秘話やなんかを情報として公開できる媒体が数多くあり、「苦労話」や「がんばった所」なんてのを聞いてもらえるフィールドに恵まれている。いかんせん、それが「僕、こんなにがんばったんだよ、凄いでしょ」「ほーー!そんなとこまで。こりゃ凄い。あー道理で面白いはずだ」などという錯覚やマインド・コントロールにつながりかねないのである。この監督にはちらほらそんなところが見受けられるのだが。500万ドルの脚本とは少し驚きである。本作観賞後は、次回作に大いに期待したのだが、それが「サイン」では・・・・。 (無料で劇場鑑賞したので、点数はヤヤ高めです。自腹切ってたらもっと低い) 【あむ】さん 4点(2004-06-12 15:53:42) |
257.これがシャマラン監督のやりたかったことなら、どうぞ好きにやってくれ。人の貴重な時間と金を、なんだと思ってるんだ。中古DVD売り場でこの映画のBOXを見かける度に「あぁ、ヤっちゃったか。可哀相に・・。」って思うのは僕だけじゃないはずだ。 |
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256.いろんな映画で前評判にだまされてきましたが,これはチャンピオンです.「サイン」も映画館で観てしまった私の学習能力は0に等しいでしょう.なんとかシャマラン=究極のワンヒット・ワンダー 【マー君】さん 2点(2004-06-07 23:56:14) |
255.え? あ、本当にそうなんだ。で、そのオチで終わり? って感想でした。そんな悪くも無いだろうけど、やっぱり「シックス・センス」と比べられるのがツライ所。 【マックロウ】さん 6点(2004-06-07 17:57:36) |
254.友人があんまり進めるので見たがキレたね。どこがええんじゃぁ!わけわからんわぁ!なんじゃこりゃぁ! 【ショウガ焼き】さん 2点(2004-05-29 06:22:29) |
253.ラストのオチにインパクトを感じ取れませんでした…。 【K】さん 3点(2004-05-26 22:54:12) |
252.きっと、あの列車に乗らなければ、彼は息子と何の変哲もない平凡な人生を人並みに送っていただろう。そして、背中合わせの彼も、『ヒーロー』を見出す事が出来なかったら、自分の“空想”に溺れながらガラスの身体を引きずって生きていただろう。この相反する2人に起きた変化は面白い。自分の“力”を受け入れたが、結末の残酷さに打ちひしがれる。望みを叶え、尚かつ自分の過ちに終止符を打つことが出来た。 一本の線上に描かれた劇画の『善』と『悪』...それは、哀しい程型抜きされたハッピーエンドをもたらした。イライジャの真の望みは果たされたのだ。ヒーロー程、割に合わない役はないだろうな。 【MAZE】さん 7点(2004-05-22 17:49:56) (良:2票) |
251.《ネタバレ》 ここまでけなされるのは、1つは配給会社の、あまりにも「シックスセンスな感じですよ」って宣伝してるのにも問題があると思いました。みんな凄い何かを期待しちゃうって^-^;営業上仕方ないって言えばそれまでですが。私も所見では騙され、がっかりした口。でも、素直に1本の作品として鑑賞し直したら、リアルアメコミとしてよくできてるんじゃないでしょうか!?とても斬新な脚本だと唸りました。いい映画です!でももう一度言いたい。みんなは映画に騙されたんじゃなく、配給元に騙されたということを。 |
250.何がつまんなかったってもう、「全部」。そしてその理由を探りたくもない。もう一生この映画について語ることはないです。 【たかちゃん】さん 2点(2004-05-10 16:26:28) |
【マムゲン】さん 3点(2004-04-16 22:55:52) (笑:1票) |
248.誰かが言ってたなあ。。。ラストよりサミュエル・L・ジャクソンの髪型の方がびっくりだって。。。。 【高級つぶあん】さん 2点(2004-04-08 23:41:15) |
247.俺的には、結構面白かったと思う。ラストも結構好きだし、ストーリーもすごく良いと思う。好きな映画 の分類に入ります。 【ボビー】さん 7点(2004-04-06 17:37:31) |