68.評判の良い「下妻物語」にあんまり乗り切れなかったので、本作も期待はしてなかったが、テンポ良く物語が進んで面白い。ひたすら暗い松子の人生を、一生懸命明るく見せようという努力も垣間見られる。でも、松子の最期といい何といい、根底が暗い物語なので、見終わった後に爽快感が味わえる作品ではなかった。結局、松子の人生って何だったんだろうね? 【ドラりん】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-01-18 00:48:59) |
67.外国生活が長いため、邦画を観るときは外国から見た日本と、日本人として見た日本の両面から感じるが、日本が持っているイメージや世界に誇れる強みとは、アニメーション、ファッショナブルさ、ポップさ、可愛いさ、明るさ・・・つまり言い換えると、過度なCGではなく適度な技術と、日本ならではの可愛いおしゃれさと、独特のテンポやノリであると思う。この作品はその強みを最大限に活かした映画だと感じる。視覚的効果だけではなく、そのブラックな脚本も演出も、外国からも多いに喜ばれるセンスだといえる。ハリウッドほど予算がかけられない日本で、これだけの面白い作品を作ったことに感激した。日本では評価は両極端になりがちかもしれないけれど、間違いなく現代の日本映画を代表する作品の一つであると思う! 【momomo】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-01-15 21:24:25) |
66.《ネタバレ》 いやぁ、テンポは良いし、よくできた映画でした。それに、中谷美紀は頑張りましたねぇ。・・・・・・だけど、毒だらけの映画というか、アンチ三丁目の映画というか、positiveなところは何もない映画というか、根底に怒りと諦めを抱えた映画というか、、、、、、、。「何を与えられるかでなく、何を与えるかが大事」という、ケネディの有名な演説のパロディが出てきたあたりで、この映画の私なりの解釈というか、見方が定まりました。・・・・要するに、最初から最後まで、この松子ってやつは馬鹿なやつだ、ゲハハハハハ、全く主体性もなく、いつも受け身で、それでいていつも正直で、真面目で、要するに、死ななきゃ治らんぜ、どはははは、という感じで、見なきゃいけないわけです。感動したり、同感できるシーンは皆無です。・・・・馬鹿だね、酷いね、と見なきゃいけないわけです。・・・・・・・何か具体的に、ポジティブにいいたいことがあるわけでなく、「人生なんかに意味はないのさ」と、徹底して相対化したとき、見る人、それぞれに何か、思うところが残ればいいじゃないか、というのが監督の立場ではないかと思いました。・・・・・・・そうやってみるとき、例えば、片平なぎさを笑いながら、彼女がアイドルだった頃を思い出し、人間綺麗には生きられないさ、ということに気付きつつ、それでもしっかりと彼女のように生きていくことに、何ともいえないポジティブなものを感じるようになるのです。・・・・テンポよく楽しく見ることができますが、難しい映画でした。・・・・こういうのは0点か10点かどちらしかない、とも思いましたが、片平なぎさのように大人になって、9点。 【王の七つの森】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-01-15 14:09:36) |
65.こんな悲惨極まりない人生を、おもしろおかしく表現することができる監督がすごい。そうとしか言いようが無い。センスが良い、という言葉が良く似合う映画。 【ふくちゃん】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-01-13 23:44:08) |
64.《ネタバレ》 原作を読んで、「なんてつまらない話だろう」と思っていた。同情やら共感を覚えにくいタイプのエピソード連発だし、なにが言いたいのかわからなかった。映画もあまり期待していなかったんだけど、これはやられたなぁ、ってカンジ。あの原作をこんな風にしちゃうんだ。この監督って天才かもなぁ。とか思いました。 かなり無茶な味付け満載で、それはどうよ?と思う部分も少なくはない。けど、原作よりは数段いい。特に原作で鼻についた「カノジョ」の存在をスカっと抹殺してんのが個人的にはよろしかったです。 【zinny07】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-01-12 00:42:30) |
63.《ネタバレ》 見事な位、転落人生(笑)なのに非常にコミカルで、内容のヘビーさが明るく過ぎていく感じでした。変わった映画だなぁ~と思いましたがミュージカル感覚で見れました。中谷美紀さんは綺麗でした♪ 【うさぎ大福】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-01-07 19:26:14) |
62.この作品にプロットというものは存在しない。ただただ松子の生涯を綴っている。故にテーマを観客に委ねる作品なので、各々が得たものがいかに有意義であったかでその評価も変わるのだろう。 自分としては「生きることは欲すること」とみたのですが、既知であり、「トゥルーマン・ショー」のようなプロットで語られている良作を知っているのでこの評価。 【カラバ侯爵】さん [DVD(邦画)] 2点(2007-01-05 22:26:23) |
61.《ネタバレ》 映像としては、よく出来ている。 でも、やっぱりどんな理由があろうと人を殺すのはよくないことだし、 そういった描写を含んだ作品として、面白可笑しくというのはどうにも不謹慎。 それに対する懺悔の言葉すらなかったのも残念。 因果応報というつもりなのかも知れないけど、最期の迎え方も後味が悪い。 フィクションであっても、子供が殺人者となるシナリオには閉口。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 5点(2007-01-05 06:02:24) (笑:1票) |
60.通常、私は映画などドラマを観るときは主人公に感情移入して観てしまうものなのですが、今回は客観的な視点で観てしまいました。松子の人生はちょっとリアルな感じがしません。ありえないなと思います。なので、場面ごとのミュージックPVのような雰囲気を楽しむことが出来ました。まあ、期待どおりではなかったけれど悪くはないのではないでしょうか。 【ぽじっこ】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-01-04 10:44:59) |
59.評価が難しい作品。先に中谷美紀の『嫌われ松子の1年』を読んでしまったせいか、松子、としてでなく中谷美紀、として見てしまった。このシーンが大変だったのかぁ~、中谷さんは、という感じで。先にネタばれ本は読まない方が良いと思った。「ま~げて~のばして~♪」がしつこいくらい頭にこびりつく…。あと赤の色調もきつい。これも監督の意図ならば完全に頭に残像と音楽が残っているのでまんまとはめられていると思う。 【おっちょ】さん [DVD(邦画)] 5点(2007-01-02 18:34:11) |
|
58.下妻物語が好きで、今作も期待してみたんですがイマイチでした。 色濃い演出が多々あり視覚的には飽きることはなかったですが話の内容自体があまり面白くなかったです。 でも中谷美紀さんの演技には感動しました。あそこまで良くやったなという感じです。 【マッドナック】さん [DVD(邦画)] 5点(2006-12-29 19:06:42) |
57.《ネタバレ》 他人の人生の受け止め方なんて人それぞれ違うから、点数が分かれるのは仕方がないことだと思う。でも僕はこの映画とても面白いと思いました。松子の人生はどんどん泥沼化していくのに対して映像や音楽はカラフル&ハッピーまっしぐらで、そういうギャップの激しさがかなり良かったです。確かに松子の歩む人生は暗いものではあるけど、それでも観てる側の気持ちがブルーにならずむしろそんな松子に可愛らしさまで感じてしまうのは、松子がどんな不幸に遭っても決して(本当の意味で)自分を投げ出さず自分の生き方を全うしていたからだと思う。「どうしてあそこであぁしなかったの?」とか「普通にあぁすれば良かったのに」って観てて思うかもしれないけれど、人間って不器用な生き物なんだからいつも理性的でいることなんて出来ないと思う。(矛盾ではあるけど)ある意味、松子は死んで妹の元に帰るという幸せのために今まで生きていたのかもしれない。映画館で「ドラ○ンヘッド」を観て以来、邦画を徹底的に避けてきた僕でしたが、この映画観てからはそんな考えが馬鹿なことに気づかされました。この映画、当初映画館で観ようか迷って、結局映画館で観なかったのが悔しい。 【たいがー】さん [DVD(邦画)] 10点(2006-12-23 17:06:37) (良:2票) |
56.《ネタバレ》 好き嫌いが分かれる作品だと思います。「観たら鬱になるよ」と聞きつつ、人によっては評価も高い作品だと心して鑑賞。私はすごく感動してしまいました。救いがないとか後味が悪い、あそこまで不幸にしなくてもと感じる人がいるのもとてもよく分かります。でも龍との物語は(彼がさせていた事は良くないですが)かなり救いはあったような気がします。ただお互いに弱く、不器用で。松子を神とまで言った龍の気持ちは松子からは結果逃げてしまいましたが、そこは彼の弱さと若さだったのかな。少しの勇気と忍耐があれば2人はある意味幸せになれたのかなって思うと胸が苦しくなりました。理髪店の彼が松子を大切にしたという意味では人として一番良かったかもしれないけれど私が繰り返し観たシーンは龍と松子のエピソードでした。龍の出所時、殴られても諦めなければ良かったのに。何年も待てるほどの忍耐力があるのにここぞという時にそれが出ない。「愛されてる」という思いは確かに女性を強くするけれど「愛する」事に固執しているようでしていなかったのが彼女だったのでしょう。現実離れした彼女の一生ですが松子のような女性は確かに存在します。 【chocola】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-12-15 22:00:15) |
55.どうしてこんなに高い点数がついているのか全く理解できない。映像にセンスがあるのかもしれないが、主人公に共感できないし、表現の仕方がいやみで最後まで見たことを後悔してしまった。 【HK】さん [DVD(邦画)] 3点(2006-12-08 22:56:36) (良:1票) |
54.《ネタバレ》 ラストまであっという間に感じるほど次から次で、いろんな人の記憶をたどりながらいろんな時間がつながって行く感じは流行の手法と思います。他と違っているのはそのシュールさが、通常ふさわしく無い場面でも多用されている所にまず目が行きます。それはこの物語の暗い・きつい部分をオブラートに包む役目やコメディーとしての役目も果たしてはいますが、自分はこれはタイトルにもあるように”人生なんてこんなもの”として見せる宗教の教えのように感じます。宗教ミュージカル?走馬灯ミュージカル?人の記憶をたどる形式なので松子自身の感想は無く、瑛太演じる甥の空想の中の劇中劇のようで徐々に開かされる見知らぬ叔母の一生を通して、要は人生にとって大事な事はという宗教っぽい教えが根底に流れているのを感じます。教えが物語りに転じてゆくと変なところのリアリティーが排除されてゆくのに似ていると思いました。例えば本来最初の殺人の段階では違う描き方ならもっともっと葛藤なり動機なりが強く表現されないといとも簡単に人殺しをしたと思われてしまうのですが、そこが簡単に表現されてても置いておけるのは、やはり教訓的な宗教漫画っぽい要素を早い段階で感じるからだと思いました。愚かな松子が1つ1つ失敗を重ねながらも気持ちは至ってシンプルになってゆき、観客はその心情を理解もしくは共感してゆく。松子自身も自分以外の人との関わりや気持ちを理解して行ったところでラストのあの不条理な場面へと。でも、過去の自分を見るとその不条理も因果と感じさせる。しかし、嫌われ松子ってタイトルだけどあれだけいろんな人から良く思われているなら客観は嫌われじゃあないでしょうね。主観が人の気持ちを理解しない・できない人間だったので嫌われていると思っていたという事じゃあないですかね。良く出来た映画だと思った。でも決して気持良い映画じゃないのでこの点です。 【森のpoohさん】さん [DVD(邦画)] 8点(2006-12-05 01:07:24) |
53.「下妻物語」 の 中島哲也 監督、最新作! 期待してたのに..前作に比べると、微妙にイマイチかな.. それなりにイイんだけど.. 松子役の中谷美紀は、かなり監督に搾られ..苦労したみたいですね~ (二度と一緒には仕事をしないそうだ..) あの演技は、観るぶんにはイイけど、やろうと思ったら..大変でしょ~ 良く頑張った!偉い!.. 【コナンが一番】さん [DVD(邦画)] 6点(2006-11-29 17:02:00) |
52.凄まじい人生だと思うし、一般的には不幸でどうしようもない人生なのだろうけど、松子のとっては幸せな人生だったのではないか?と思ってしまう。豊かな人生とそうでない人生の違いって何だ? 【思込百遍】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-11-28 00:54:14) |
51.人物造詣やストーリーなんてものはこの映画にとっては些細なことなんじゃないだろうか。松子が不幸だからかわいそうなんてこれぽっちも思わない。ポイントは幸・不幸のその落差、非常にテンポの良いローラーコースターに乗っているようにスリリング且つ軽快。また、じっとり湿った暗い話をコメディやおとぎ話のようにアレンジしてしまう映像のセンスは素晴らしい。テンポの良さが薄れてくる後半は普通の二時間ドラマ染みてきて、退屈。しかし、後半の退屈さを差っ引いてもそれでもなお傑作といえる素晴らしさがこの映画にはある。監督の監督による監督のための商業映画。まるで気まぐれな神が映画を作って終いの方で飽きてしまったかのような出来映えである。 【はざま職人】さん [映画館(邦画)] 9点(2006-11-24 00:15:03) |
50.《ネタバレ》 物語としては物凄く暗いですが、演出が物凄く明るい、このギャップが素晴らしいと思いました。最後、松子が死んでしまうところなんか余りにも救いがたいのに演出のおかげで落ち込まなくて済んだ。このような手法って、ちょっとT.バートンに似てるかな?と思いました。 それにしても中谷美紀が素晴らしいですね、今まで少し影の薄い女優さんだな~とおもっていましたが、この作品の彼女は凄く躍動感があって活き活きしてる感じをうけました。 【みんてん】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-11-21 10:37:18) |
49.内容だけみれば、物凄く悲しい女の物語だけれどテンポと音楽と見せ方のおかげで、まったく暗い気分にならない。小さなエピソードの膨らまし方といい、内容、映像美、音楽ともに好きです。 【civi】さん [DVD(邦画)] 9点(2006-11-20 13:38:36) |