1.史上最悪の映画。日本の野球を、いや日本を馬鹿にする映画。今まで勘違い映画は数多くあるが、これほど間違った認識で、しかも悪意に満ちた映画はかつて無かっただろう。ドキュメンタリータッチで描かれている気もするが、むしろそれ故に、日本人の目にはただ一方的に馬鹿にされていると言う風にしか映らなかった。元になった原作はもっと過激に日本の野球を非難していたそうで、これでも極端な描写は削っているのだそうだ。ここで最も非難を受けるべきは、こんな映画に出演した高倉健である。かつて「イヤー・オブ・ザ・ドラゴン」「ラスチエンペラー」に出演したジョン・ローンが、中国勘違い映画に出演したために“国辱俳優”と中国・香港などから糾弾されたことがあった。高倉健だって糾弾すべきではないのだろうか?彼はこの映画への出演を一度断っている。理由は野球を知らないからだと。それでも俳優か? 結局、出演するのであるが、野球を知らないからこんな最低の映画に出演しても、最低だと気付かなかったのだろう。あまりに俳優業への意識が欠けた行為である。かくしてハリウッドに出れば名誉と言う訳ではない。野島伸司の「ヒーロー・インタビュー」にも同じことが言えるが、野球を知らない奴が集まって、オママゴトをやっているとしか映らなかった。この映画、勿論勘違いをしているだけではない。ストーリーの内容としても最悪である。例えばラストでバントをするシーン。まさしくこれは「メジャーリーグ」のパクリである。B級コメディである「メジャーリーグ」ごときをパクらなければオチも付けられないとは・・・。この映画の舞台には、他の球団も候補に上がっていたそうな。しかし試合のシーンで3万人の人を集めるとか、球団名をそのまま使うとかで交渉が上手く行かず、結局中日にしたとか。中日も良くこんな映画に名前を貸したよな。中日の地元、名古屋のローカル番組で主演のトム・セレックが呑気にもTV出演していたそうだが、もしこれが我が阪神タイガースだったらまず命は無いだろう。阪神ファンは一種の宗教みたいなもの。良くて、半殺し。ジープに括り付けて道頓堀川にドボンじゃ!