1.久々に力強い青春映画を観た感じ。
ここで極私的良い青春映画の定義とはー
(1)主人公が恋や将来に悩み奮闘し、前へ向かって行く物語であること
(2)恋人との出会いは運命的かつロマンチックであること
(3)魅力的な脇役が居て陰で物語を盛り上げること
(4)心に残る美しい背景が描かれること
(5)それらを盛り上げる音楽が合っていること
↑今、急ごしらえで考えたのでこれで全てではありませんが大体こんな感じ。
ではそれぞれの項目にこの映画を当てはめて考えてみる。
(1)はかなり高得点。小松菜々演じるヒロインがとにかく悩んでもがいて前へ進もうと走り続ける。その行動には100%共感できないにしても心揺さぶられるものがあった。
(2)海での出会いは鉄板。相手役の菅田将暉はヒロインが惹かれていくには申し分ないビジュアルと説得力を擁していた。
(3)ヒロインにひそかに想いを寄せる役の重岡が以外と良い。バッティングセンターの長回しのシーンでは大事な所で噛みそうになりつつ強引に誤魔化してて笑えた。あと、カラオケのシーンとか笑って泣ける良いシーンだった。
(4)海や河原やお祭りなど、青春映画に外せないポイントが抑えられて且つ情景が美しく撮られていたので〇。
(5)ピアノの美しい旋律や、堀越千史という歌手の歌が非常に映画にはまっていて心を奪われた。
~総評~
原作未読だが、少女漫画の映画化にありがちなベタ過ぎる胸キュンシチュエーション(壁ドンなんてもってのほか!)が抑えられていて、終始リアリティ重視のドラマだったので安定して観れた。そしてなんと言っても若手実力派の小松と菅田の演技が素晴らしく、最後まで画面に引き付けられた。