5.《ネタバレ》 Ⅰを知らなければ、スパイものの中では10点なんですけど、個人的にはⅠには届かず、でも最高傑作に近い9点です。
ラスト直前まではスパイアクションとしてパーフェクト。完璧なエンターテイメント。理不尽な状況をどうひっくり返すのか。もう片時も目が離せません。
それに対して本編ラストのクライマックス。なんとあっけないことか。いえ、普通の映画であれば十分な見せ場になりうるのでしょうが、ドイツ・バチカンでのミッションに対してこのラストでは何とも物足りないです。
もちろん、リアリティを求めればこのラストだってもちろんありえる話なのですが、これだけやられたからには、ラストで相応のカタルシスを味わいたいわけです。それこそ映画の醍醐味ってもんです。そこんとこだけ、ちょっと弱い、ですがラストを除けば満点です。
総評としては、『Ⅱ』よりかは『ミッション・インポッシブル』できているわけですけど、『Ⅰ』ほどには『ミッション・インポッシブル』できていないわけです。やはりドイツでの『リンジー奪還作戦』、バチカンでの『デイヴィアン捕獲作戦』が本作最大の見所ということになるでしょう。
そして特筆すべきは本作のスピード感。躍動感。これにかけては3作品中最高かもしれません。
見るものに考える暇さえ与えさせません。(もしかしてそれが狙いか?)
いーんじゃないでしょうか、その流れに乗ったもん勝ちですね。
見たくも無い粗なんか無視して楽しんじゃえってことでしょう。