40.例え最悪の事態を招くことが見越されていても男には守らなければいけない崇高にしてバカなルールがあり、それにのっとって行動しなければならない。その決まりを破らないパチーノがとことんクールです。そんな〝漢〟をノワール調で描いた映画なのですが、恋愛シーンがとても良いのです。雨の路地で愛した女を待ち、びしょ濡れになりながら様子を窺うシークエンスは初恋のように淡く幻想的でドキドキさせます。パチーノと言ったら殊に90年代以降、シャウトを交えた雄弁な役柄が多いのですが、やはり孤独で佇む沈黙が良く似合います。そして鏡に映るぺネロープ・アン・ミラーの美しい裸身を見てドアチェーンを破ってくるラブシーンの情熱的で官能的なことといったらないです。甘美な大人の色気が漂っています。 役者陣も完璧で暴れん坊ショーン・ペンの見事な雑魚キャラっぷりも、ぺネロープ・アン・ミラーの妖美も特筆ものですが、やっぱりアル・パチーノでしょう。あの見る者を惹きつけて止まない吸引力は一体どこから出しているのでしょうか。 【ミスター・グレイ】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2008-01-15 18:22:01) (良:2票) |
39.《ネタバレ》 もぉ最初にあんなシーンがあるもんだから、常に不安感があり店がうまくいって元カノともうまくいっててもなにかどこか緊張感がある。デパルマ監督特有のグルグルまわるカメラが今作は斜めの絵も多くさらに不安をあおる。新興勢力のチンピラも絡みだしいよいよ意を決したときに…という秘かな盛り上げ方がうまいよなぁ(感心)。そして出演の皆様も素晴らしい、アル・パチーノはさすが、文句なし!、ショーン・ペンはヤク中のいかれた弁護士をまさに怪演、最初誰か分からんかった髪型変だし(笑)。まぁしかし駅での最後のシーンはすごかった。夕日をバックに踊る彼女と子どもはカリートがみた夢だったのでしょうか 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2014-01-10 08:41:49) (良:1票) |
38.《ネタバレ》 白黒のまるで幽体離脱でもしたかのような曖昧な表現方法がぐっと来る序盤。ナレーションで彼はこう言う。「俺の心臓はそんな弱(やわ)じゃない」つまり、これが最後の瞬間だと思いつつも、未来に期待させるアンビバレントな感情を表現しているこの台詞で完全に心鷲掴みにされたわけだが、そこからはどうして彼がこうなってしまったかの回想劇になる。彼が何をしていようと常に「彼は死んでしまう」という喪失の予感が張りつめており、それがこの物語の強力な推進力にもなっている。何をするにも一々「大丈夫か?」と彼を心配してしまい、常に葛藤が付きまとう。それがもう面白くて仕方ない。終盤のスリリングすぎる銃撃戦とタイムリミットが相まって、彼が「死んでしまう」事を忘れそうになるが、まるでデジャブのように「この光景!?」とラストはもう画面を直視するのが嫌で嫌で仕方なくなる。そして訪れるあの画面。だが、最初と違うのはそこがカラーだという点。そして彼の台詞。最初とまるで対極な台詞がナレーションで入るも、ぼくは信じられない。あのラストの踊っているのは彼女で、このぼくらが観ている画面そのものが彼の目を通して見えている世界なのだと信じたくなる。なぜなら彼は最初に「俺の心臓はそんな弱(やわ)じゃない」と言ったし、その世界が終わりの世界には見えなかった。映画が終わってからのことをどう思うかは自由だろ? 【ボビー】さん [DVD(字幕)] 9点(2004-04-11 09:20:08) (良:1票) |
37.危険だと分かりきった道を一瞬のためらいも見せず進んでいったカリート。何よりも義理を重んずるのがヤクザ社会、義理を通した報いを受けるのもヤクザ社会、夢の世界までの最後の一歩を踏めなかったのは自明の理なのでしょう。ホームでの一瞬の笑顔は結末がわかっているだけに切なさが際立つ、私のパチーノ名場面集の一つです。ホームを運ばれていく際の台詞は、パチーノの眼が語っていましたので個人的には不要でした。ドアチェーン越しに「かかってこい」とばかりに挑発したゲイル、特筆もののゲス振りを見せてくれたクラインフェルド、この二人もカリートと共に忘れじのキャラクターです。私の忘れじの作品です。 |
36.ショーン・ペンがアル・パチーノを超える存在感と演技力を見せています。カリートには最後は恋人と一緒にバハマに行かせてあげたかったです。終盤の地下鉄からグランセンへの追跡銃撃シーンが圧巻でした。 【みるちゃん】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2021-04-28 09:06:14) |
35.《ネタバレ》 渋い!セント・オブ・ウーマンのアルパチーノもいいが、力んでいない本作の方が彼の味がよく出ているように思う。ストーリー展開もスキもなく、2時間20分をまったく飽きさせず見せるデパルマ監督の力量には本当に驚かされる。しかしアルパチーノの目力は半端ないなあ!。縮れ毛のショー・ペーンもいいし、チンピラ役だけどレグイザモも光ってるよなー。こういう作品を観ると、映画好きで良かったなーと思わせてくれる秀作だ。蛇足だけどアルパチーノって意外と身軽で走るの速いよね。 【カボキ】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-04-08 02:44:05) |
34.抑えた演技のパチーノと、キャラが立ちまくっているペン。この二人の名優のコンビネーションが絶妙なので、とても良い余韻が残る名作だと思います。特にペンは今まで観た中で最高の演技ではないでしょうか。なんか最近えらそうな役柄が多いのですが、彼は本来変なチンピラみたいなキャラでもとても大きく膨らませることができる役者です。 こうやって観ると、デ・パルマという監督は単に映像フェチなだけでなく、けっこう役者の演技を引き出すのも上手いのかもしれませんね。そしてあの切ないエンディングはデ・パルマ映画の中で最高の出来で、思わずホロりとさせられます。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-10-06 23:23:06) |
33.「スカーフェイス」のような、ギラギラとした熱い男の生き様!という勢いはなくなったけど、この作品の脚本とアル・パチーノの演技には非の打ち所がないです。「スカーフェイス」は、男なら一度は観ておきたい映画だけど、この「カリートの道」は、男性にも女性にもおすすめの映画です。自分の描いた夢にまっしぐらに突き進む男、やっぱりかっこいい!! 【たけたん】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-02-22 20:52:23) |
32.前半のウダウダ感はあるものの後半のカリートがヤバイ状態からがなかなか緊張感があって良かった。結末は最初のオープニングで判っているもののそこに行くまでの過程が面白い。正直期待はしていなかった分、いい方に裏切られた感じです。 【みんてん】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-10-12 13:39:23) |
【くまさん】さん [地上波(字幕)] 9点(2008-02-26 23:39:44) |
|
30.アル・パチーノを、初めてかっこいいと思いました。 【Yoshi】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-01-26 14:24:36) |
29.この男臭さが たまらないですね!1年に1回 無償に観たくなります! ストーリー自体も良いのですが キャスティングもなんともいえない味が出てます 投稿していたら また観たくなってきました(笑 【EIJY】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-08-05 12:44:23) |
28.《ネタバレ》 デ・パルマ×パチーノの傑作ギャング映画。血生臭いバイオレンスに彩られた『スカーフェイス』とは異なり、大人の落ち着いた作風になっている。ストーリーはシンプルなやくざの出所後物語だが、哀愁に満ちたパチーノと狡賢いショーン・ペン(この作品での彼の変貌振りは凄い。『アイ・アム・サム』と同一人物とはとても思えない)の演技が超絶過ぎて、スクリーンから一瞬たりと目が離せない。デ・パルマの演出テクニックも冴えまくり、クライマックスの駅構内での〈追いかけっこ〉の緊迫感、恋人ゲイルとの再会や別れの切なさは筆舌に尽くし難い。ラストは男泣き間違いなし。 【フライボーイ】さん [ブルーレイ(吹替)] 9点(2007-07-27 09:37:12) |
27.《ネタバレ》 ラストの電車→駅の銃撃戦、までを何回も見てしまいます。でも前半から話がしっかりしており、そこもちゃんと見ごたえがある。駅の長回しは撮影大変だっただろうなぁ。 【θ】さん [DVD(吹替)] 9点(2006-12-19 10:07:53) |
26.アル・パチーノが本当にかっこいいです。 迫真の演技に引き込まれ夢中になって見入ってしまいました。 結末に至るまでにいくつかの岐路が存在したけど、 どれか1つでも違う道を選んでいたらと思うと心が痛くなります。 CMなどでよく耳にするこの挿入歌も作品の雰囲気に合っていて哀愁を感じさせられます。 【もとや】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-06-16 22:47:43) |
25.「スカーフェイスのトニー・モンタナがもし生きていたら?」。まさにスカーフェイスの後日談と言っても過言ではない、パチーノとデパルマの再タッグ映画。ショーン・ペン演ずる弁護士に助けられ刑機を短縮して出所したカリートはカタギになろうと決心する。今まで自由にやって来たカリートに対してそれを周囲は許さず、新たな抗争に巻き込まれてゆく。『スカーフェイス』では見れなかった長回しなど、今回は健在。デパルマはやっぱこうでなくっちゃね! 【カイル・枕クラン】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-02-26 23:31:12) |
24.《ネタバレ》 設定自体はドコにでも転がっているようなモノなのに、ストーリー・映像が組み合わさるとこんなスゴイ作品になるんですね。 駅のシーンは何度見てもシビれますね、あのハラハラドキドキしながらの疾走感がたまりません。やっぱり撮り方が上手いんでしょうか、最後まで見終ってまた最初を見たくなるという つなげ方もまたにくい演出です。しかし、そうとわかっていてもやっぱり最後は切なすぎます。名作! 【HLB傭兵】さん 9点(2005-01-17 18:06:05) |
23.ここまで男の生きざまを見せつけてくれる映画はなかなか無い。自分も「ちーたの道」を迷わず歩いていきたい。一生心に残っていく作品。映画の奇跡ってすごい。 【ちーた】さん 9点(2004-11-06 23:27:40) |
22.《ネタバレ》 パラダイス目前で死んで逝ったカリートを思うと胸が詰まる。裏切りに次ぐ裏切り、完全に無くなった仁義、それを信じれば信じるほどカリートの寿命は短くなる・・・あっーーやるせない!唯一の救いはラストのダンス、綺麗だなぁと見とれていると、しっかり生まれた子供が映っていて俺は泣いちゃいそうでした。 【一番星☆桃太郎】さん [DVD(字幕)] 9点(2004-08-19 13:20:57) |
21.↓の方と同じく切なかった。ヤクザな生き方から足を洗おうとすればするほど益々深みにはまっていくパチーノの姿に心を打たれた。駅での銃撃戦でエスカレーターに横たわりながら銃を向けて降りてくるパチーノの姿には圧巻。 【ゆきむら】さん 9点(2004-05-19 03:23:28) |