22.《ネタバレ》 トニー・スコットとタランティーノが組んだ最狂のロードムービー「トゥルー・ロマンス」。
トニスコにとっても「クリムゾン・タイド」や「マイ・ボディーガード」に並ぶ最高傑作。
「地獄の逃避行」はモチロン「拳銃魔」だの「ボニー&クライド」だの「暗黒街の弾痕」だの色々なトチ「狂い咲きサンダーロード」(褒め言葉)がこの映画の源流だ。
今までの逃避行ロマンスは、みんな派手にくたばる道を爆走する事が魅力だった。
だが、この映画は違う道を走る事を選ぶ。
冒頭はただのバカップ(ry・・・が紡ぐ恋愛映画、しかし女の素性が判明するにつれて男の運命は狂いはじめる。
いや、男はそれと解ってあえて狂った道を突き進むのだ。何故ならその女に心底惚れてしまったから。
「ヒズ・ガール・フライデー」も顔負けなマシンガントークを、トニー・スコットが機関砲の如く飛ばしまくる。
売春ディスコ?での殺し合い、真っ白い“爆弾”を選び取る男、ビッチの痛快な逆襲、電話中にBOXセックスを聞かされる上に犯罪に巻き込まれる友人カワイソス、電話帳「F●ck you!」、傷口に油はキツい、クライマックスのファ●キングストーム!
警察、マフィア、クラレンスたちの三重奏。
それがセリフによって緊張感を異常なまでに上げる。
タランティーノのシナリオ、トニスコの手堅い演出。
しかしつくづく強運なバカップルだ。いや、最後まで諦めず粘った・・・その結果道を拓いたんだろうね。
売春宿における電灯で顔を照らしたりプラプラやるシーンが地味に好きだ。まるで警察が犯罪者を尋問するみたいに。
その警察が犯罪スレスレの捜査をやってのけるんだから怖いもんだ。
デニス・ホッパーのカッコ良さは異常。
「地獄の黙示録」や「スピード」の狂ったホッパーも好きだが、真面目な役を貫くのもカッコイイ。
ブラッド・ピットが後の「イングロリアス・バスターズ」で活躍するとはこの時誰もそう思わなかっただろうね。
サミュエル・L・ジャクソンが相変わらず良い仕事しかしません。