3.まるでどういう映画か知らずに観たのですが---というより、例の(ちょっとチープな)砂嵐のシーンからの連想で、ハムラプトラみたいな映画かと思ってたら、実在した人物の物語ということでアララと思いつつ観てたのですが---いや参りました、シビレました。これは監督さんの名前をチェックしておかなければ、とエンドクレジットを凝視していたら・・・何と“ジョー・ジョンストン”、これにはのけぞりました、ハイ。まず、アメリカのカウボーイがアラビアの砂漠横断レースに挑む!、ってのが、もうこれだけでワクワクしますね。疾走する馬に並走する低めのカメラは、背景の空と大地をもしっかりと捉え、気分はノリノリ。途中、妙な陰謀劇なども絡んでくるあたりはサービスし過ぎ?かも知れませんが、この辺りは御愛嬌。映画の最初の方で描かれる先住民への弾圧、これは主人公がこのレースに参加するキッカケでもあるのだけど、それだけじゃなく、「そういったアメリカの歴史、一切合財を背負って、アメリカ代表として走ってるねん」みたいな感じがあって(合理主義と神秘主義の重なり合い)、なんかイイなあ、と。で、ラストのデッドヒートは、ちゃんと映画冒頭シーンへと回帰していくあたりも心憎い。この作品、観て本当によかったと思いました。