20.《ネタバレ》 原作も、小説の神様が降臨してしまったかのような傑作だったけど、この映画もそれにまったく見劣りすることない傑作だった。そもそも山田宗樹の原作って、「夫も子供たちも送り出して掃除も洗濯も済ませた昼下がり、安心安全な私の家のリビングで美味しいお紅茶でも飲みながら、ロクでもない男に騙されてひたすら堕ちていく女の人生を追体験してみたいわぁ」という、多くの日本の主婦たちの願望を叶えるために書き始めたのだろうお話。けど、狙ったのか筆がどんどん滑ってしまったのか、あまりにもその堕ち方が凄まじくて、そんな主婦たちの健全な願望を返り討ちにした挙句、多くの人の心をとらえて離さない傑作に仕上がっていた。中島哲也監督はそんな原作の持ち味をものの見事に捉えて、ファンキーでトリッキーで猥雑でしかもとてつもなくエネルギッシュな映像で原作に負けず劣らず凄い作品に仕上げてしまった。素晴らしい。こんな狂った世界で、ちっぽけで愚かかもしれないけれど、松子は必死に足掻きながら幸せになろうとした。そんな彼女の強さも弱さもすべてひっくるめた圧倒的な情熱が深く胸を打つ。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 10点(2012-05-17 02:14:11) |
19.《ネタバレ》 途中までは「松子、なぜそっちへ行くんだ・・・」と、もどかしさも感じましたが、愛されたかったんですねぇ・・・。観終わったあと「こんなに素晴らしい映画を作ってくれてありがとう!」と言いたいくらい感動しました。特に、電車の中で、松子がどういう気持ちで川を見たのか、それがわかった瞬間、涙が止まりませんでした。中谷美紀、素晴らしい演技です!それに音楽も最高で、DVDはもちろん、CDも買いました!文句なしの満点です! 【ramo】さん [CS・衛星(邦画)] 10点(2011-07-05 00:09:18) (良:2票) |
18.《ネタバレ》 何度も何度も見た、奇跡とも言えるくらい出来がよすぎる映画。映像・演出のテンポ、見せ方がうまく、のめりこむように松子の人生に引き込まれる。しかしそれ以上に、愛されたいと願い続けた松子の一生に、ラストでは号泣せざるを得ない。 【ブラック武藤】さん [DVD(邦画)] 10点(2011-01-09 12:56:23) (良:1票) |
17.これほど不幸な話をこれほどポップでカラフルな映画にする発想に驚きです。音楽も素晴らしく心に残ります。 【akila】さん [DVD(邦画)] 10点(2010-12-16 03:15:20) |
《改行表示》16.《ネタバレ》 「逆ビッグフィッシュ」のような映画。主人公の物語は本当にあったことであり、彼女が現実ではない夢を見るのはラストのみです。どんなに不器用ながらにも生きて、現実をきらびやかに描いても、実際に松子が望んでいたのはこのラストシーンのことだけだったと考えると涙が止まりません。 現実とはかくもつらいものだけど、彼女はその現実をずっと見つめていました。だからでこそ、やっとラストの台詞が言えた松子に「おめでとう」と言いたくなるのです。 【ヒナタカ】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-07-16 20:05:16) (良:1票) |
15.《ネタバレ》 母と2人で見に行き、2人してボロ泣きしながら帰ってきました。映像良かった 【リブロース】さん [映画館(邦画)] 10点(2007-12-24 20:18:03) |
《改行表示》14.《ネタバレ》 すごい映画だと思いました。過去の人生の回顧をミュージカルシーンを用いてテンポ良く進め、だんだんと時間の進みを遅くしていく。年老いた松子が過去を振り返り、最後は妹とも和解して終わる、その見せ方がすばらしいです。 人の気持ちを素直に受け取ることができずに、死んだ後になって始めてその人の自分に対する気持ちが分かる・・・そして後悔の連続。 原作に比較的忠実で本当に悲惨な話だけど、明るい音楽や小ネタを使い、死ぬ間際の見せ方もなんとか美しく終わらせてくれて、救いがありました。 人殺しや売春の話、それからあまりにもバカな転落話のため賛否両論な作品ですが、私は文句なく大好きです。中谷美紀は本当に美しかった。音楽や映像も良かった。それから、自分も後悔なく生きなければという気持ちにしてくれたのです。 【飴おじさん】さん [DVD(邦画)] 10点(2007-10-08 16:47:32) (良:1票) |
13.《ネタバレ》 映画を見て帰宅する途中。電車の窓から空を眺めながら「松子。。おかえり」ってつぶやいて、涙をほろり。はっと気がついて、あせったことがありました。見終わったあと、魂を抜き取られたような感じでした。邦画ミュージカル映画最高峰じゃないかと思います。DVDも買って、その後もちょくちょく見ているのに、ぜんぜん飽きが来ない。個人的には、龍の懺悔のシーンが特にお気に入りです。 【ひであき】さん [映画館(邦画)] 10点(2007-07-26 05:38:27) (良:2票) |
12.《ネタバレ》 松子の強烈な人生劇場を堪能させいただきました。観てる間は、悲しかったり、おもしろかったり、怖かったり、しびれたり、幸せな気持ちになったりと、様々な感情が巻き起こった映画は久しぶりでした。最後に松子が人生劇場の幕を終えて階段を登っていく姿に知らぬまに涙がこぼれちゃって。このエンターテイナー性はまさに映画。ま~げて~、のばして~♪を知らぬ間に口づさんでしまってます。 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-02-17 20:02:05) (良:1票) |
11.《ネタバレ》 他人の人生の受け止め方なんて人それぞれ違うから、点数が分かれるのは仕方がないことだと思う。でも僕はこの映画とても面白いと思いました。松子の人生はどんどん泥沼化していくのに対して映像や音楽はカラフル&ハッピーまっしぐらで、そういうギャップの激しさがかなり良かったです。確かに松子の歩む人生は暗いものではあるけど、それでも観てる側の気持ちがブルーにならずむしろそんな松子に可愛らしさまで感じてしまうのは、松子がどんな不幸に遭っても決して(本当の意味で)自分を投げ出さず自分の生き方を全うしていたからだと思う。「どうしてあそこであぁしなかったの?」とか「普通にあぁすれば良かったのに」って観てて思うかもしれないけれど、人間って不器用な生き物なんだからいつも理性的でいることなんて出来ないと思う。(矛盾ではあるけど)ある意味、松子は死んで妹の元に帰るという幸せのために今まで生きていたのかもしれない。映画館で「ドラ○ンヘッド」を観て以来、邦画を徹底的に避けてきた僕でしたが、この映画観てからはそんな考えが馬鹿なことに気づかされました。この映画、当初映画館で観ようか迷って、結局映画館で観なかったのが悔しい。 【たいがー】さん [DVD(邦画)] 10点(2006-12-23 17:05:03) (良:2票) |
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《改行表示》10.ポセイドンを観ようとしてタイミングが合わずに観ました。 …タイミングが合わなくてよかった…。邦画があまり好きではなく、北野武の『座頭市』以来久々の邦画鑑賞になりました。 う~ん。邦画も素晴らしいじゃないの!いやいや、自分の中ではここ数年観てきて、満足していた洋画なんかより遥かに素晴らしかったよ-!どうしようもなく暗いストーリーとどぎついエッジの効き過ぎのキャラクターの数々。普通なら映画として成り立つわけないと思っていたでしょう。 しかし、全くみたこともない調理の仕方と味付けで恐る恐る食べたら、これが『超絶品!!』。これだけ濃い味付けなのにストーリーを邪魔することなく、どっぷりと松子の人生にハマってしまいました。魅力的な音楽のスムースな繋がりやライティング、妥協のない演技等々。 完成させるのはめちゃくちゃ大変だったのではないだろうか。中谷美紀もよくやった。すごいよ(拍手)!黒沢さんにも拍手!いい女優です。 なんていうんでしょうかこの作品、心がえぐり取られるように私の中に深くズッシリと残った映画でした。私にとって麻薬的な映画となりました。(この気持ちを100人に1人くらいはわかってくれるはずですw) 好き嫌いが分かれるのも理解できます、でも気がついたら映画館で3回観てました。音楽も素晴らしいし、私の2006年、いやここ数年の映画でNo.1です!! 【アップルマーク】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-12-23 06:10:26) (良:2票) |
《改行表示》9.昔8点でつけていたレビューだが、変更することにした。10満点に。 この映画を見たときはまあ毒がありつつもギャグは楽しく演出はテンポ良く、音楽はセンス良く、かなりの秀作だな、程度の感想だった。しかし1年ほど時間を置いて思い出されるシーンは川原で笙に笑いかける切ない表情の松子だったり、孤独に疲れた悲痛な目をした松子だったり。濃い味付けの映像の奔流の中で特に目立たなかったはずのシーンの数々が、私の胸の奥深くに楔のごとく突き刺さったまま消えないで残っている。とにかく松子という人の生き様が忘れられない。傑作としか言い様がない。 次回作『パコと魔法の絵本』は絶対映画館に観に行かねば。 |
8.凄惨なお涙転落劇ををよくもまあこんなに喉越しよく見せたものだなと。監督の手腕と中谷美紀の頑張りには吃驚せざるえない。 【NIN】さん [DVD(邦画)] 10点(2006-11-16 08:51:01) |
7.どこか他人事のように感じてもおかしくないほど、壮絶なお話です。しかし本作で描かれている、“人から愛されたい”“他人に自分を理解してもらいたい”という想いは、人が持つ切なる願いです。ですから自分自身の物語として、本作は強く心に迫ってきます。この作品を目の当たりにすると、人生を“素晴らしい”とか“つまらない”あるいは“正しい”とか“間違っている”と言うことが、無意味なことだと気付かされます。もちろん喜びは多く、悲しみは少ない方がいいに決まっています。でもそれだけのこと。生きること自体の尊さを痛感しました。この悲惨な物語をどう観客と向き合わせるか。それが本作の課題だったと思います。ガレッジセール・ゴリの存在も大きかったですが、やはりミュージカルの要素、そしてCGとアニメの彩りが、直接的な痛ましさを和らげていたように思います。しかしその一方、明るい音楽や色彩により、強く哀しみや切なさといった情感をかきたてられもしました。矛盾しているようですが、これは自分が抱いた率直な感想です。鑑賞後は喜怒哀楽のどれでもない、言葉では表現できないような感情に襲われました。道に飛び出して大声で叫びたいような、でも心の内に秘めておきたいような。自分でも理解しきれない涙が溢れて溢れて仕方ありませんでした。この不幸な物語を、映画館で、それもおそらく日本で一番この作品を観るのにふさわしいと思われる映画館のひとつ、新宿歌舞伎町の映画館で観られたことは、自分にとって本当に幸せなことだったと思います。 【目隠シスト】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-07-18 18:36:58) (良:5票) |
《改行表示》6.『一生懸命生きて何が悪い!』 格好良く生きようとしなくていいのだ、我武者羅に生きる事が人生なんだ! 容赦なく生きた松子の直球人生にラオウの『我が生涯に一片の悔いなし』を重ね合わせ涙した男たちが日本に8人はいるはず・・・。 【カイル・枕クラン】さん [映画館(字幕)] 10点(2006-07-02 18:20:00) (良:1票) |
5.うーん、これはスゴイ!これこそ時代が求めていた作品でしょう!今日の邦画界は金儲けのための商業映画か、監督の自己満足映画しか作られなくなってしまった。けれど、どんなに良い映画だとしても、万人に受け入れられて初めて評価されるものだと思うわけです。だからこそ、商業主義を味方につけて濃い味付けに仕上げるというのは、とても良い姿勢。故に、好き嫌いがキッパリ分かれそうな作品でもあるのですが。勿論、中身もとても深い。誰につまらん人生と言われようが、そこにはしっかりと生きた強い松子の姿があるわけで。同時に、弱さも描かれていて、その点で、実に巧いなぁと思わせてくれる描写がたくさんあります。たくさんありすぎて、語り尽せないデス。なので、ここでは「光GENJI」について取り上げてみます。人は弱いから人を求め、宗教を信仰し、過去にすがりつく。常に何かよりかかるものがないと、もう死んでしまうしかない。その極みが「光GENJI」なんじゃないかなぁ。「私の人生にもう誰も立ち入らせない」と誓った松子が、同じ人間だけど、結局のところはバーチャルであるアイドルにハマっていく。そして、今までの男にしたように、自分の過去を伝えようとする。ここに松子の弱さと不器用さが色濃く出ていると思います。だけど、そんな松子の姿に涙が止まらないのです。それは、少しでも共感できる弱さがあるからなんでしょうね。まさに、「人間」を真正面から描いた作品だと思います。 【こばやん】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-06-06 17:49:51) (良:2票) |
《改行表示》4.まぁ~げて~伸ばして~(この歌も好き) 不幸が不幸を呼ぶ不幸スパイラルの松ちゃんの人生が 華麗なエンターテイメント映画になりました。 原作もあっという間に読んでしまうくらい面白かったので どう映像化されるのかな~と楽しみでした。 お見事です。下妻物語も好きだったし、。この映画も私好み。 中谷美紀ももちろんイイし キャスティング、音楽、映像 全て好きです。 Jガーランドの「オズの魔法使い」を ちょいと思い出しました。 【しろっぷ】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-06-03 20:36:32) (良:1票) |
《改行表示》3.いやあ、すんげえ面白かったです!もう今年のNo.1作品と断言してもいいくらい最高な映画でした。 とにかく、誰かのせりふじゃないですが、「映画って本当にいいものですね~」と言いたくなりますね。魅力的なキャスト(中谷美紀が本当に良かったし、とにかく豪華です。)、美しい映像、すばらしい音楽と面白いストーリーが見事に融合して、本当に笑えて泣けて・・・至福の時間を過ごす事が出来ました。 悲惨な人生を描いているんですが、何故か見終わった後「人生って素晴らしい!」と思えたし、何かパワーをもらえたような気がしました。 まだ見ていない人は騙されたと思って是非映画館で見てみて下さい。本当に面白いです!(騙す結果になったら申し訳ないですが・・・・・。) 【TM】さん [映画館(邦画)] 10点(2006-05-31 00:29:20) (良:2票) |
《改行表示》2.《ネタバレ》 技巧にすぎるかもしれない。しかし私は思いっきり感情移入してしまいました。松子の夢ってなんだったんでしょう。「ただいま」「おかえりなさい」 たったこれだけの単純なことだったんです。 それがわかったとたんに号泣してしまいました。 もう人に傷つけられるのはいやだ。人と関わりをもつのはやめようと引きこもる彼女。 しかし、それでも幸せにはなれなかった。そして最後にもう一度再起しようと人と関わってしまった直後にデブで臭くて汚い足の悪いババアに成り果てた彼女は意味もなく殺されます。世間は誰も同情しないでしょうね。殺したあいつらを弁護するかも。現実はそうでしょう。しかし、どんな人間にだって、その人だけの人生があるんです。幸か不幸かなんて関係ない。それはとっても大事なもの、かけがえのないもの・・それをこの映画は衝撃的にわからせてくれました。久々に素晴らしい映画に巡り合えました。中谷美紀の代表作となるでしょう。 【うさぎ】さん [映画館(吹替)] 10点(2006-05-28 01:58:47) (良:5票) |
《改行表示》1.《ネタバレ》 中島監督、素晴らしいです 原作未読ですが、漫画で読んでたのでシークエンスに戸惑うことはありませんでした “彼女にとってはすっごくハッピー♪”(あんたが決めるなよ!って思う)とは到底思えない物語ですが、ただただひたむきに幸せをつかみたい、でも不器用な女性を描いてます ミュージカル風、毒々しいされど嫌味のない色使い、ユーモア、色気っちゅーかエロ気など、様々な仕掛けで不幸でバカな女の一生を明るく…いや明るめに綴ってる それらがなかったらただの“昭和枯れすすき”になっちゃうんだけれども… 松子は現代にそぐわない純な大和撫子、いい女にみえましたよ…とってもいとしいです 二時間(半)ドラマ的なんだけど映画館で観て欲しいです(な~んか脳裏に焼きつきます) 最後に…PG12というよりも18禁ですな♪(笑) 六本木ソルジャー様:鑑賞後、速攻でサントラ買ってました(^^; 【栗頭豆蔵】さん [映画館(字幕)] 10点(2006-05-27 22:47:29) (良:1票) |