2.《ネタバレ》 オール悪口なので不快だと思う...一言で言えばこの映画は、伝えたいことなんか何も無いんだけど売れそうなんで「感動作」をデッチアゲてみました、という映画の見本ではないか。私の中では「スミス都へ行く」の真逆。フランク・ダラボンは、もうこの手の映画をとるべきではないと思うのだが。何のヒネリもなく記憶喪失などという古いネタを使うことを筆頭に手垢のついた手法・シーンの連発で、ジム・キャリーが可哀相になる。例えば、主題はルークになったことで威厳(マジェスティック)を取り戻す男、というほどのものなんだろうが、だからといって映画館の名が「マジェスティック」というのはあざといを通り越して幼稚ですらあるし、FBIが来る前に父親が死ぬシーンもストーリー上の必然と言うより、父子の別れのシーンを考えるのが大変だから死なせて終わりにしたんだろうか、と余計な詮索までさせるほどの都合の良さである。ラストに至っては、公聴会の追求もウヤムヤ+アメリカ万歳マッカーシズム反対満場一致+「ルーク」が街に戻ってきたよ良かったね、のご都合主義連発で本当に馬鹿馬鹿しくなった。久しぶりに見て損したと思った映画であるが、1点にはしない。私の場合、1点はある意味で評価していることになるから。ジム・キャリーには悪いけど。