4.「ふたり」に続く、新尾道3部作の第2作目。
この作品から、認知度はかなり減るのではないだろうか。
映像は相変わらず大林監督独特の雰囲気があるし、非常に期待感を持たせる設定なのだが、
登場人物たちが異様に多いので、状況設定を紹介することで手一杯、
ドラマ性が上っ面しか描かれておらず、どうにも感情移入ができない。
彼らは恋人や家族に、いったい何を伝えたくて帰ってきたのか?
そこに焦点を当ててストーリーが展開されるわけだが、取り立ててグッとくるような波もなく、
終始盛り上がらないまま映画は終了してしまった。原作は読んでいないのでよくわからないが、
設定を大幅変更でもしない限り、映画化するにはちょっとキツかったのではないかと思う。