1.《ネタバレ》 実話を元にしているので、話の展開や結末についてはとやかくは言いません。ただ題材としては非常に困難なものを選んだなぁと思いました。なぜなら戦争末期であり、もうほぼサイパン諸島は米軍の占領下になっており、生き残って山篭りしている日本兵に対して、さほど躍起になって掃討しようとはしておらず、また捕虜に対する扱いも人として受けられるモラルの範疇以内なので、戦争映画としては少々刺激的要素の少ない題材だと感じました。それに輪をかけて主演の竹野内豊の、なんともまぁ緊迫感のなさといったら・・・。せめてもう少し主人公、大場大尉の人となりが分かれば、作品に感情移入出来たかもしれません。これだったら、山田孝之や唐沢寿明のような、戦争が終結しても一人で戦い続ける哀しい男の話の方が、グッときたかもです。