2.《ネタバレ》 序盤、二階建てのレイチェル・ワイズ宅の外壁を身軽に登ったジェレミー・レナーが、
階上の採光窓を蹴破って二階廊下の侵入者を拳銃で狙撃する。
家屋の構造と空間を活かした、アクション映画らしきアクションは後にも先にもこの1ショットのみと云っていい。
それ以外は、前三部作を踏襲した高速カット割りがことごとく映画の運動を殺す。
マニラロケによる車線無視の乱雑なカーチェイスも頑張ってはいるのだが、
そこで終わりでは締まらない。
少しは徒手格闘の見せ場も無くては、敵暗殺者の脅威が際立たないだろうに。
何よりも、延々と続く近視眼的なアップの連続、その芸の無さが耐えがたい。