1.《ネタバレ》 冒頭の『トップガン』風な映像からハズしてしまっていたので、ちょっとヤな予感はしました。あそこ、戦闘機ではなくてセスナ機って時点でギャップが生じると思うのですが、早々にセスナを映してしまってたら意味ない気がするんですが。続く牛との追いかけっこはもう・・・。
で、本編はやっぱりこんな感じか・・・って。
とりあえず色々なエピソードを散りばめてあって、でも散りばめただけっていう感じなのですよね。ある程度物語として回収されたのは母と血の繋がらない息子のエピソード、パートかけもちのエピソードくらいで(それらもキレイにまとめているとはいかず)、あとは散らかしっぱなしな状態で終わってしまった印象。
主人公とコーチの間の感情や、渡辺直美の介護問題と主人公とコーチへの感情、給食センターの閉鎖の問題など、散りばめた様々なエピソードが、本来クライマックスであるハズの綱引き大会が映画の幕引きに利用された事によって全部放り出したままになってしまっていて「あとはみなさんのご想像にお任せします」みたいな話になっていて。
でも問題はこの映画を見て「大分ってステキなところだね」って思えたりもしないですし「綱引きやってみたい」とも思えないところですね。大分の問題は描かれても、大分の魅力は描かれないんじゃ仕方ないですし(捉えられる風景がどこにでもありそうなアーケードだったり工場地帯だったり廃工場だったり、自治体が無能集団のように描かれていたり)、肝心の綱引きをしているシーンがほんの少しだけで、綱引きがみんなにもたらしたものっていうのがちゃんと実を結んでいってないように思えます。
登場人物はなんだかまとまりのないパラパラとした描き方ばかりなのですが、せめて主題となる大分と綱引きの二点に関しては、しっかりと芯を通しておいて欲しかったところです。
じゃあ何もかもハンパなのかって言えば、井上真央はかわいい、ってところだけはしっかり描かれてたかな・・・。