1.《ネタバレ》 すべり台からフラフープまで、多部未華子が若さ爆発のくねくねダンスと弾けた顔芸を披露し、
アーケード街を梯子しながら髪型と衣装を替えていく横移動など、フィジカルな楽しさのある前半がいい。
ヘップバーンになりきっての溌剌ぶり・お転婆ぶりをもっと見せてくれると尚良かった。
日韓相通ずる親子の感傷劇が基調となる後半になると、台詞頼りのシーンも増え、BGMの出張りや脚本の粗も気になりだしてしまう。
小林聡美、志賀廣太郎ら脇役陣も好演しているし、
ソファで酒盛りする多部と要潤の長廻しの芝居など、ユーモアと情緒が調和したいいシーンもそれなりにあるのだが。
多部の歌唱の巧拙などは全く問題ではなく、そもそも音楽自体がここでは単にドラマの装飾に留まっているのが惜しい。
ライブシーンも、観客の段取り臭い整然とした熱狂ぶりに興ざめしてしまう。