2.《ネタバレ》 街の至る所が建築ラッシュに沸き、合法的なカジノの街に生まれ変わろうと刻々と街の表情を変えていくアトランティック・シティ。そんな街とは対照的な、羽振りの良かった過去を「あの頃は良かった」と懐かしんで生きていく事しか出来ず、活気のある街から置いてけぼりの落ちぶれた小心者の老ギャングを演じるバート・ランカスターが実にいい味を出しています。特にラスト近く、コイントスをして車のキーを渡し、気持ちよくスーザン・サランドンを送り出すランカスターが哀愁漂うも、とてもいかしていた。監督がルイ・マルだからでしょうね。この手の題材のアメリカ映画とは一味違う雰囲気が良かったです。