1.《ネタバレ》 今回は若大将の上司が青大将という設定が面白いのだが、脚本自体はかなり適当に作られている印象であまり面白くない。銭湯の立ち退き交渉を描いた前半は若大将が青大将と衝突し会社を辞職したことで有耶無耶なまま終わってしまったような印象だし、そうするなら今回の節子は銭湯の店員という設定でないほうがいいだろう。そんな前半は若大将と伴淳演じる銭湯のおやじとのやりとりが面白く、伴淳の喜劇俳優としてのうまさも出ているが、この前半だけで退場してしまったのは惜しい。シリーズも既に末期となり、次回が一応シリーズとしての最終回ということだが、加山雄三がシリーズを降りた後も主人公を変えてシリーズを続けようとしたのか大矢茂演じる太田茂夫が登場するが、なんだか地味な感じがする。レギュラーである祖母役の飯田蝶子は映画ではこれが遺作みたいだけどまだ元気そうだ。