1.《ネタバレ》 冒頭、「これだから公務員は・・・」みたいな描かれ方をされていて、だけどそこからみんな頑張って、というのがこの映画のポイントだと思うんですよね。でも、なんかピントがズレちゃってます。
頑張ったところでその言動が「まあ、公務員とバイトじゃ仕方ないよね・・・」って状態なんですよ。みんな仕事に私情ばかり持ち込んでます。
仕事中に痴話喧嘩を繰り返したり、感情的になってやる気を無くしたり、仕事から外れたり。
「仕事には心が必要なんですよ」という事を描こうとして「心」と「感情」とを勘違いしちゃってる状態なんじゃない?
話は主に外部の人の作用によって進み、その上ちゃんとした一応の結果までも到達しないので、最後まで見て「で、結局おもてなし課って何したの?」みたいな、映画の存在意義そのものが危ぶまれてしまうようなシロモノでして。
ただ、高知県のPR映画としては一応の効果を上げてたのではないかと。
だって「高知って、えーと、うど・・・ミカ・・・あ、竜馬」って神戸からアッチは沖縄まで飛んじゃう状態の私に、映画の流れを止めてでも沢山盛り込まれた映像で「高知ってこういうところ」っていうのをアピールできた、「ああ、自然たっぷりでいいところなんだね」って思わせた、それだけで無価値って訳ではない映画でした。
まあ、メジャーな映画のわりに予算が無いのが丸出し、航空ショットになると途端にどっかの素材映像らしきSD画質になっちゃうのが萎えさせましたけど。
あと、予告編では全く目立たなかった関めぐみが意外にも久々に大きい役でファンとしては嬉しかったです。『ドラゴンボール』とか『必死剣 鳥刺し』とかちょっとしか出てこない映画が多かったですからねぇ。一応準主役だった『ぼくが処刑される未来』という超低予算な映画もありましたが、アレは、えーと・・・。
結局あれだけ画面に登場しながら最終的に「何しに出てきたの?」みたいな存在だった可哀想な堀北真希よりもよっぽどヒロイン的ないいポジションでした。
『綱引いちゃった』みたいに大分の魅力を全く伝えられなかった映画に比べたら、これ、一応ご当地映画としての存在感だけは示せてるんじゃないかと思います。
この国の風景を捉えておくって、大切だと思うんですよね。