2.《ネタバレ》 『陸軍中野学校』そのままの適性テストも登場するものの、作品のテイストは大違い。
市川雷蔵の小市民への変装ぶり、ストイシズム、知略的行動といった
いかにもな諜報員らしさはこちらの主役には微塵もない。
容貌からしてスパイ丸出しである。
そこは冒頭の荒唐無稽な銃殺シーンからして開き直っているからいい。
嘘のレベルをあらかじめ提示した上で、後はひたすらアクションで押していくので、
あとは『プロジェクトA』的追っかけや
『カリオストロの城』的時計塔アクションや深田恭子の着せ替えを
楽しんで下さいという趣向だ。
時計塔はもっと高度のサスペンスを出して欲しかったが。