63.《ネタバレ》 ~The Phantom Menace~見えざる脅威。“prequel trilogy(前日譚・三部作)”と呼ばれてるらしい。
公開前から大々的にプロモーションをしていて、CMがバンバン流れて、ペプシのボトルキャップとかグッズもたくさん出ていたっけ。とても期待が大きかった分、公開から“なんかイマイチだった”と噂が広まり、私もタイミングを逃してテレビで観たんだよな。
スターウォーズらしくないメカ。トルーパーより弱そうな敵軍のドロイド兵。鬱陶しいジャージャー・ビンクス。あっさり負けるダースモール…私も良い印象が無く、たぶん4回くらいしか観てないと思う。今回SWシリーズのレビューを書くにあたって、EP4~6を観た流れで、改めて観てみた。
普通に見ていたら案外普通に楽しめる。2人のジェダイとか、ダースモールの美しい剣術とか、なかなか胸熱なんだけど…
政治と組織の争いの話が多く、小難しい。SWにそんな高度な話は期待していない。“そう言えば旧3部作って、ほとんど現場の話だったなぁ”と、改めて思ってしまった。一方でジャージャーが出てくるたび、いちいち面白い事をするので何かとテンポが悪い。画面がジャージャー1人になるたび“もう詰まらない事するな!ってか、出てくるな!”って思ってしまう。
難しい組織図とジャージャーの笑えないギャグ。どんな年齢層がターゲットなのか、どうにもバランスが悪い。
また奴隷のアナキンがジェダイを手助けする動機が弱いとか、ナブーとグンガンはどうして最初から仲良く出来なかったの?とか、今ひとつ掘り下げ不足でご都合主義。色々削ったりして、アナキンの幼少時代は1時間位にまとめて、後半は成長したアナキンのヤンチャ話にでもしてほしかった。
アナキンがパドメと比べて幼すぎるので、今後の展開を考えると、もう少し見た目の年齢差を感じさせない方が…とも思う。だけど母との別れを悲しむアニー坊やが、後のダース・ベイダーなんて…
アミダラが乗るシルバーの宇宙船は滑らかなデザインでレトロ感があり、大昔のSF映画の宇宙船や60年代のアメ車のよう。X-ウイングが70年代のマッスルカーのようだから、逆算してあんなデザインにしたんだろう。
レトロ感と言えばポッドレース。“レース長すぎ”と不評のようだが、モトはベン・ハーの戦車戦から着想したんだろう。往年の名画のクライマックスだけに、盛り上がると思ったんだろう。レース自体は面白いんだけど、SWらしさがあまり感じられない。あとレースに出てくるエイリアン(双頭の司会者とかカメムシみたいなのとか)が、なんかSWのキャラらしくないなぁ、別のカートゥーンのキャラみたい。
このシリーズは最後がダース・ベイダー誕生という悲しい結末だから、敢えて明るいエンディングにしたんだろう。
最後明るく終わるSWって、EP1、4、6くらいだっけ。