14.《ネタバレ》 “Austin Powers in Goldmember”『金の陰茎』。
オープニングが本当のスパイ映画(!?)みたいで格好良くて、トムにケビンにスピルバーグ!“こんな映画にこんな人が!”って、この映画のためにあるような言葉ですね。ブリトニーとの意味わかんないビンタ合戦も楽しかったよ。欧米のセレブはみんなこのシリーズが大好きなんだね。いやもう、オープニングでお腹いっぱいですよ。
公開時に劇場で観て、地上波放送の際、久しぶりに観ました。それから暫くしてDVD買って観てて、およそ10年に1回ペースで3回観てるんですが、いやはや、内容全然覚えてませんでした。豪華なオープニングと定番の影絵とか下品なジョークはチラチラ覚えてましたが、シリーズの中で一番記憶に残らない作品でした。マイケル・マクドナルドも出てこないし。
3作目にしてお父さんが出てくる、しかも大物俳優。と言えばインディシリーズを連想します。ナイジェルをオースティンと同じタイプのの上位互換にしたのは、失敗に思いました。インディはアクティブな息子とインドアな父の掛け合いが面白かったけど、本作ではずっとボケ役だったオースティンが、ナイジェルの前だとパワーダウンしてツッコミに回ってます。オースティン・パワーズは、マイク・マイヤーズ演じるオースティンやイーブルらが、周りを引っ掻き回してこその面白さだったと思います。
イーブルにしても、息子のスコットが悪のボスとして覚醒します。それはそれで面白い展開だけど、スコットじゃシリーズは続けられないなって、思いました。もっとも、オースティンとイーブルの出生の秘密から、シリーズ最終作として創られたんでしょう。それでもネタ切れかマンネリ防止か、中途半端に'70年代を舞台にしたのも残念。舞台は最後まで'60年代と現代で、何とか工夫してほしかった気もします。
この映画観て笑ったら、速攻で内容忘れて、忘れた頃にまた観て笑えれば何より。そんな映画です。