1.《ネタバレ》 面白いのは面白いんだけど、でも、キャラはみんなステレオタイプってカンジで、あーんまり新しい何かを見てるって感覚は得られなかったわね。
深キョンなんか、この手の「苦境に遭遇して奮闘する旦那を支える、やたら物分かりのいい奥さん」のパターンをそのままなぞっているような感じで、ドラマの足を引っ張らないのはいいけれど、印象に残る個性を発揮できてなくて可哀想、みたいな。あれじゃ都合の良すぎるキャラだわよね。
それから、ディーン・フジオカが流れ全体の中での推移の問題で、かなりニブい、トロいキャラに見えちゃう。彼がもし頭のキレるキャラだったとしたら、さっさと映画が終わっちゃうでしょうけど。
それでも、巨大な組織の悪に立ち向かう人々の物語は見応えがあったわ。
大きな組織、小さな組織、それぞれの中にあって、人として正しいことに向き合い、間違ったことには間違っていると声を上げる、その難しさ、大変さが描かれ、見ているこちらは共感し、身につまされて。
長瀬くん、ずーっと若いお兄ちゃんってイメージがあったけど、こういう役が演じられるような渋みが出てきたんだねぇ。
今の社会に斬り込むような社会派ドラマを期待してしまうと、その娯楽映画っぷりにちょっと肩透かしを食っちゃうかもしれないけど、うまくバランスを取って見やすく出来ている映画だったかな。
サザンの主題歌はなんだかおふざけ気味で映画本編のイメージとちょっと違う感じがしたわ・・・