1.本作のモーガン・フリーマン、有名な俳優というだけで役名がありません。でも、それで全然OK。
作品の中で彼と会う人たちは、みんな彼のことを知っている。
現実のモーガン・フリーマンは相変わらず途切れることなく映画に出続けていますが、
演じる男は現実の自分自身とは異なり、久々に俳優にカムバックしようとしているかつての名優。
復帰作の役作りのためにスーパーを訪れる序盤は「もしもモーガン・フリーマンがふらっと町中のスーパーに現れたら」みたいな感じで、
飾り気のない彼の魅力がとてもうまく引き出されています。
演じる男は役作りのためにスーパーを訪れたりしていますが、本作のフリーマンはありのままのフリーマンという感じです。
パス・ベガ演じる、現状から脱却しようともがくスーパーのレジ係の女性。フリーマンとのたった1日の交流が彼女の心に安らぎを与える。
そんなモーガン・フリーマンを見ているだけで何とも言えない安心感のようなものがある作品です。